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噺の話

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カテゴリ:落語芸術協会( 26 )

 Exciteのニュースに、6月1日に落語芸術協会会長に就任する春風亭昇太の“野望”に関する記事があった。

 ちょっと驚く内容。引用する。
Exciteニュースの該当記事

 芸協の会長に就任した昇太が、さっそく手をつけようとしているのが、落語界に存在する4つの派閥の一本化だという。
「関東の落語界には落語芸術協会、落語協会、円楽一門会、立川流の4つの派閥が存在する。一つにまとまればそれだけ発言力も増すのですが、真打昇進に際し、師匠筋に発生する金銭の授受などの問題から、なかなか一本化できないんです。実際に、この派閥の流れは昇太が司会を務める『笑点』にも存在します。メンバーになればチケットの売れ行きが全く違ってきますからね」(落語事情通)

 金の成る木と称される『笑点』メンバーだが、
「昇太が新会長となる芸協系から三遊亭小遊三、落協系から林家木久扇とたい平に三平、一門会系から三遊亭圓楽と好楽がそれぞれ選別されています。なんでも昇太はこの『笑点』のレギュラー枠をうまく利用して、一つにまとめ上げようとしているんです」(同)

 この(落語事情通)なる人、どれほど事情に通じているというのか・・・・・・。

 以前にも書いたが、東京に二つある落語の“協会”とは、芸者の“置屋”のような存在。
2009年11月12日のブログ

 芸協には、客を呼べる芸者が少ない、圓楽一門などの人気者も出して客を呼べ、と末広亭の席亭から叱咤されたのが、七年余り前のこと。
 その事件(?)の紹介を含む記事も書いた。
2012年1月27日のブログ
 その後、この件に関する記事の紹介を含め、私見を書いた。
2012年2月7日のブログ

 当初、私は、芸協は他派の力など借りずにもっと動員力を向上させるよう魅力のある寄席運営をするべきと考えていた。

 その後、芸協は、歌丸前会長と「笑点」における圓楽一門とのパイプを元に、席によっては圓楽一門の日替わり出演を番組に取り込むようになり、また、立川流、そして上方の噺家の日替わり出演も実施し始めた。

 自らの協会員の出番を減らすことにはなるが、たしかに、お客さんを動員させる策になっているようだ。

 しかし、それは、あくまで寄席の番組構成としてのこと。

 落語協会という、自分たちより大きな協会を相手に、二つの協会の統合を昇太が意図しているとは、とても思えない。

 そもそも、人気と実力の面で、まだ、芸協は落語協会に総合力では劣っている。

 「笑点」の落語協会メンバーは、木久翁、たい平と、あの三平であり、とても組織としての落語協会を代表する噺家さん達ではない。

 新作落語のグループとして存在したSWAで、昇太は白鳥、喬太郎や彦いちとのパイプができたが、あくまで個人の活動の延長。

 そもそも、二つの協会を統合する、その目的が分からない。

 昇太が、東京落語界のドンとして君臨したいから・・・ありえないでしょう。

 圓楽一門を芸協に取り込むことはありえると思ってはいたが、結局は六代目圓楽のみ客分として加わっただけ。

 立川流など、談志家元亡き後、組織としての実態は存在しない。

 あくまで寄席運営としてなら、昇太の人脈は生きるだろうが、それは、前会長がつけてくれた道を歩くようなもの。

 四派を統合する、などということは、昇太自身考えてもいないだろうし、もしそんな野望があったとしても、実現するはずはない。


 個人的には、芸協を応援したい。
 個性的な噺家さんもいるし、若手には将来を期待させる元気な人が多い。

 あくまで、芸協を魅力ある芸者(噺家)がたくさんいる置屋にするための、女将としての仕事に昇太は専念すべきだろう。

 その女将が、メディアへのパイプを生かして若手を売り出すことも仕事のうち。
 
 他の置屋と一緒になる必要などはない。

 紹介した記事、実に不思議な<事情通>さんの話である。


by kogotokoubei | 2019-04-08 12:36 | 落語芸術協会 | Comments(2)
 歌丸さんの後継は、あの番組と同様に昇太となったようだ。

 メディアにニュースが出て以来、拙ブログで過去に落語芸術協会(芸協)のことを書いた記事へのアクセスが急増している。

 2012年に、新宿末広亭の席亭から、芸協の寄席の入りが悪く、他流派からの人気者の出演を含むテコ入れを要請されたことなども紹介していた。
2012年1月27日のブログ

 当時は、落語協会のホームページに比べ、芸協のサイトは、当日の寄席の代演情報がないなど、広報活動にも差があった。

 しかし、あの危機的な状況から、歌丸会長の陣頭指揮もあったのだろう、寄席そのものの活気も出てきたし、サイトも改訂され、落語協会のサイトが改悪されたことと好対照で、芸協のホームページやメールマガジンは実に充実している。

 また、小痴楽や松之丞など若手の人気、実力を備えた人たちの抜擢真打昇進というニュースもあり、協会の勢いという点では、芸協が勝っているように思う。

 昇太は、いいタイミングで会長になるように思う。

 ただし、問題はある。

 ベテラン、中堅の噺家の顔ぶれは、どうしても、落語協会からは見劣りがする。

 一つの目安を示したい。

 文化庁の芸術選奨である。
 昭和42年以降、文部科学大臣賞を受賞した噺家は、次の通り。

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 芸協からは、桂小南、桂文治、そして平成16年の歌丸前会長以降、受賞者は出ていない。

 やや、上方に偏重しているような気がする。

 そうそう、先日の居残り会では、昨年度の受賞者について、「なぜ一朝ではなく、鶴瓶なんだ!?」という話題もあった。

 東京落語界からの受賞者は、落語協会の実力者が続いている。

 私などは、小満んがなぜ受賞していないのか不思議でならない。

 芸術祭と違って、自主的に参加することを表明する賞ではない。

 よって、多分に審査委員の恣意的な面は影響するだろう。

 しかし、落語協会からの受賞者の顔ぶれには、不思議はない。

 昇太自身もそうだし、他のベテランも含め、結果として芸協から受賞者を出すこと、中堅クラスでも落語協会と競えるようになることが、今後十年ほどの課題ではなかろうか。

 客の入りが悪いからと漫談で逃げたりする噺家が減ることにも、新会長は目を配るべきだろう。

 歌丸前会長が寄席も自分の独演会も大事にしていたことを、人気者の新会長は忘れてはならない。

by kogotokoubei | 2019-03-22 12:54 | 落語芸術協会 | Comments(8)
 私は、てっきり小遊三に会長を譲るだろうと思っていたのだが、昨日の総会で歌丸続投が決まったとのこと。
 スポーツ報知から引用。
スポーツ報知の該当記事
桂歌丸、落語芸術協会の会長続投「代わってもらいたいんですが…」
2017年6月27日12時25分 スポーツ報知

 落語芸術協会は27日、都内で総会を開き、桂歌丸会長(80)の再任を承認した。任期は2019年6月まで。

 歌丸は2004年2月に会長に就任。任期2年で、今年は役員改選期になっていたが5日に開かれた役員会で理事は全員留任、歌丸の会長続投が決まっていた。

 総会に出席した歌丸は、会長続投について聞かれ「体調ですか。良くなったり、悪くなったりです」と笑いを取ると、「代わってもらいたいんですが、訳あって伸び伸びになっているんです」と冗談交じりに話した。9月中席には桂小南治(55)の3代目・桂小南襲名披露も予定されており、会長として協会を牽引していく。


 鼻にチューブを入れた八十歳が、「代わってもらいたいんですが、訳あって伸び伸びになっているんです」という、その訳とは、いったい何か?
*「伸び伸び」は「延び延び」の誤りだろう^^

 落語芸術協会のホームページの「協会員プロフィール」に役員の名が載っているので、引用する。
落語芸術協会ホームページの該当ページ

会長 桂 歌丸
副会長 三遊亭 小遊三
理事 三遊亭 遊三
理事 三笑亭 茶楽
理事 春風亭 小柳枝
理事 三笑亭 夢太朗
理事 桂 米助
理事 古今亭 寿輔
理事 桂 歌春
理事 柳亭 楽輔
理事 柳家 蝠丸
理事 瀧川 鯉昇
理事 春風亭 昇太
理事 桂 竹丸
理事 春風亭 柳橋
理事 桂 文治
監事 山遊亭 金太郎
監事 三遊亭 遊吉
参与 鏡味 健二郎
参与 東 京太
参与 神田 松鯉
最高顧問 桂 米丸
相談役 三笑亭 笑三

 序列で言うなら、小遊三が会長を継ぐのが、筋だろう。
 しかし、彼は嫌がっているかもしれない。

 では、歌丸の言う「訳」とは、小遊三を説得する時間をかせぐということか。
 それとも、今、小遊三には、会長を継げない体調面などの問題があるのか。

 あるいは、若返りを果たすため、同じ「笑点」仲間で人気が全国区の昇太を次期会長にするために、時間が必要なのだろうか。

 私は、芸と頭の良さ、歴史的にも大きな名跡である三笑亭可楽門下だった、茶楽が相応しいと思っている。


 もし、選ぶのが難しい状況なら、良い後継者の決め方がある。
 それは、『片棒』の手を使うことだ。

 候補者三人に、歌丸が、もし・・・・・・。

 落語愛好家の方は、もう語らずとも分かるはず^^


by kogotokoubei | 2017-06-28 22:02 | 落語芸術協会 | Comments(8)
 円楽が単独で落語芸術協会(芸協)に入るらしい。
 日刊スポーツから引用する。
日刊スポーツの該当記事
三遊亭円楽、落語芸術協会に客分加入 席亭が後押し
[2017年6月24日9時41分 紙面から]

 5代目円楽一門会に所属する落語家三遊亭円楽(67)が落語芸術協会(桂歌丸会長)に客分として加入することが23日、分かった。

 円楽は5代目円楽一門会に所属。過去一門会全体の合流を打診したが拒否されていた。今回は席亭の後押しもあり、円楽は一門会に属しながら単独での加入を申請。27日に開催される同協会総会で正式承認される。

 “客分”・・・まるで、ヤクザの世界^^

 後押しした席亭は・・・末広亭かと察する。

 なぜかと言うと、芸協の芝居で客の入りが悪く、他流派からの出演などでテコ入れするように注文したのが末広亭の席亭だったかからだ。

 五年前に、新聞記事の紹介などで、芸協と他流派をめぐる一連の動きについて記事を書いた。
2012年1月27日のブログ
2012年2月7日のブログ
2012年4月16日のブログ

 芸協による定席寄席(芝居)は、その後若手育成などの成果も出て、客の入りは改善されていると思う。

 五代目円楽一門が丸ごと加入することで、鈴本以外に三つ、国立演芸場を含めても、たった四つしかない寄席への出演機会が減ることには、会員の多くの抵抗があったため、まとめて加入する案は実現しなかったのだろう。

 では、円楽一人なら、いいのか・・・・・・。
 私は、まったく合点しない。

 これは「笑点」で全国レベルの知名度のある円楽を利用した観客動員のための措置であるとしか思えず、会長歌丸との強い関係が背景にあるのは間違いなかろう。

 立川談幸が弟子二人を連れて芸協に加入したのとは、まったく違う。

 ブログを始める前に生の円楽(当時は楽太郎)の高座を聴いている。
 テレビで「今どき落語 特別編」の高座を見たこともある。
2013年1月3日のブログ
 その放送で、高座の後のインタビューを見た感想を次のように書いていた。
「誰かが談志、志ん朝を継いでもらい、三人会をしたい」などと言う発言を聞いても、この人がとんでもない勘違いをしていることが分かる。噺家として肝腎な時期に寄席に出ることが出来なかったという外的要因もあるが、それ以上に、自分が上手いと思っている驕りが見える。

 テレビでの人気に胡座をかいた傲慢さが、高座から漂ってくるのだ。

 それだけの技量があるか・・・・・・。

 芸協の同程度のキャリアのある噺家さんと比べて、彼らを上回る技量があるとは、まったく思えない。

 彼が寄席に出るということは、誰かが出番を失う、ということである。

 観客動員は増えるかもしれない。
 しかし、経済的要因だけでは測れないものを、芸協は失うように思う。

 円楽が提唱した博多の落語会などを含め、芸協の噺家さんと交流は深くなっていて、会長、副会長以外にも、彼の入会に賛成するベテランもいるかもしれない。

 しかし、快く思わない協会員も少なくないだろう。

 もちろん、好みの問題も、ある。
 少なくとも私は、彼が出る芸協の芝居には、行くつもりはない。

by kogotokoubei | 2017-06-26 12:54 | 落語芸術協会 | Comments(10)
 先ほど、テニス仲間との合宿から帰宅したところ。
 昨日はあいにくの雨だったが、そのかわり今日、いつものテニスクラブに戻りテニス。
 恒例の昨夜の宴会での落語は一之輔版を元にした『鈴ヶ森』と春風亭柳枝の音源を元にした『野ざらし』。
 一之輔は、かつてのニフティ寄席の音源。あのポッドキャストは、実に貴重な音源を残してくれたなぁ。
 あくまで登場人物に対して話すようにしたら、それぞれ短縮版ではあったが、結構良くできたように思う。
 雨で出来なかったテニスの代りにアサヒビール神奈川工場を見学し、昼から無料の出来立てビールを三杯飲んだのが効いてはいたが、なんとか高座(?)を務めることが出来た。
 
 帰宅し少しネットをのぞいたら、歌丸の落語芸術協会(芸協)会長の後継者に関する記事が目に入った。
 スポニチから引用。
スポニチの該当記事

落語界に新しい風を吹き込む芸協 桂歌丸の“後釜”は?

 現在も横浜市内の病院に入院中である落語家の桂歌丸(80)。肺炎という高齢者にとっては非常に危険な病気だったが、症状はほぼ治まり、日増しに体力も回復している。一時は35キロまで落ち込んだ体重も、病院食を毎日ペロリと完食していることもあって着実に増加。周囲には「病院で1・5キロも太ったよ」と笑顔を見せている。

 とはいえ、昨年から何度も入退院を繰り返しており、決して万全とはいえない状態。退院しても、定期的に高座を務めることに不安はぬぐえない。さらに、現在は落語芸術協会の会長。月に約10日は行事などの出席が義務づけられる会長職の継続は、相当難しいと思われる。5月下旬に理事による会議では、後任について議論が交わされるのは必至だ。

 問題は後継者の選定。副会長を務める三遊亭小遊三(70)は昨年4月に不整脈の手術を行っており、健康に不安がないとはいえない。そんな中で有力視されていたのが春風亭昇太(57)だった。

 落語家が最も多く在籍している落語協会は、3年前に柳亭市馬(55)が52歳という協会史上最年少で会長職に就いた。副会長には林家正蔵(54)が就任し、幹部の若返りに成功している。そのため、芸協の周囲では昇太待望論もあったが、昨年の「笑点」司会就任とともに人気が沸騰。大河ドラマにまで出演するほどになってしまった。現時点では芸協主導の寄席やイベントへの出演にもスケジュール調整が難しい状態で、会長職を引き受けることは、昇太に相当な負担を強いることになる。

 真打ちの数は約100人で、落語協会は倍の約200人。どうしても人材不足となりがちだ。ただ「二ツ目」と呼ばれる若い落語家には活きのいい落語家が揃っている。柳亭小痴楽(28)、春風亭昇々(32)、講談の神田松之丞(33)らは「渋谷らくご」などお笑いライブ感覚の落語会を開催し、これまであまりアクセスすることのなかった若い女性ファンを取り込んでいる。

 かつては「古典の落語協会、新作の落語芸術協会」と言われたこともあるほど、旺盛な創作意欲で落語界に新しい風を吹き込んでいた芸協。その伝統を若手が体現している今、誰が舵を取るのか注目したい。[ 2017年5月12日 10:45 ]

 この記事でいくつか気になることがある。
 
 まず、落語協会が市馬会長、正蔵副会長という“幹部の若返りに成功”と記しているが、いったい何が成功に値するのだろうか。

 “若さ”の象徴とも言えるはずのネット時代の組織の看板であるホームページは、改悪されたままだ。

 市馬会長体制になってから、果たして、落語協会の活動について、落語愛好家が良い意味での変化を見出せたことがあっただろうか。

 落語協会の役員など幹部は、HPに次のような名が並ぶ。
落語協会HPの該当ページ
当期役員(任期:平成28年6月24日より2年間)
会長 柳亭市馬
副会長 林家正蔵
常任理事 柳家小さん・三遊亭圓丈・柳家さん喬
理事
古今亭志ん輔・入船亭扇遊・金原亭馬生・
三遊亭歌る多・三遊亭吉窓・五明楼玉の輔・
林家たい平・柳家喬太郎・鏡味仙三郎

監事 柳家さん八・柳家権太楼
外部監事 友原征夫(会計士)
最高顧問 鈴々舎馬風
顧問 三遊亭金馬・柳家小三治
外部顧問 寺脇研(京都造形芸術大学 芸術学部教授)
相談役 三遊亭圓窓・林家こん平・桂文楽・林家木久扇


 たい平や喬太郎が理事になったことで、何かが変わったのか・・・・・・。
 若手を幹部に抜擢して、何か“新しい風”が持ち込まれたのか。

 真打ち昇進にしても、前小三治会長が行ったような抜擢はその後続かず、かつての芸協よりも年功(年々)序列になっている。
 それも、今年は春に五人、秋に三人の真打大バーゲン(?)だ。
 加えて三木助という名跡の安易としか思えない襲名・・・・・・。

 対照的に芸協は今まさに昇進披露興行中の二人だけ。
 このところ、真打ち昇進には芸協の方が厳しい目で見ているような気がしているが、落語協会の大量昇進に比べて、私は芸協の選抜の姿勢を好ましく思っている。

 いわゆる“成金”という言葉が象徴する元気な二ツ目は、たしかに芸協所属の若手が多い。
 彼らが今後の東京の落語界を背負って立つことができるかどうかも左右するだろうから、たしかに、歌丸の後継会長は気になるところだ。

 芸協の幹部は次の通り。
落語芸術協会HPの該当ページ

会長 桂 歌丸
副会長 三遊亭 小遊三
理事 三遊亭 遊三
理事 三笑亭 茶楽
理事 春風亭 小柳枝
理事 三笑亭 夢太朗
理事 桂 米助
理事 古今亭 寿輔
理事 桂 歌春
理事 柳亭 楽輔
理事 柳家 蝠丸
理事 瀧川 鯉昇
理事 春風亭 昇太
理事 桂 竹丸
理事 春風亭 柳橋
理事 桂 文治
監事 山遊亭 金太郎
監事 三遊亭 遊吉
参与 鏡味 健二郎
参与 東 京太
参与 神田 松鯉
最高顧問 桂 米丸
相談役 三笑亭 笑三


 さて、歌丸の後継を決めるなら、誰が相応しいのか。

 私は、昇太にそれを期待していない。いいじゃないか、テレビの人気者で。
 そういう役回りの人も必要なのだから。

 組織が若々しくなるには、物理的な年齢の若さではなく、あくまで精神的な若さと、落語への情熱、組織改革のための構想力に企画力、そして文科省の役員や席亭などとの交渉における政治力が重要なのである。

 
 たとえば、茶楽などが会長になったら、彼ならではの理性的な目で組織を活性化させることができそうな気がしている。
 寿輔だって、悪くない。あの人ほど寄席を大事にしている人もいないではないか。

 スポニチの記事には小痴楽など、最近脚光を浴びている二ツ目の名前が挙がっているが、彼らを売り出すことに歌丸の精神的な後押しが強かったことは、小痴楽のツィッターなどでよく分かる。

 歌丸は、落語協会が一之輔や文菊、志ん陽を抜擢して真打に昇進させた際に取材を受け、かたや年功序列の芸協と言われ、憮然として「うちはうち」と答えた。

 今、逆に年功的要素が強くなった落語協会を横目で見て、歌丸は毅然として「うちはうち」と思っているような気がする。

 そういった精神を受け継ぐことができる人が後継者に相応しいのではなかろうか。

 この記事を読んで、いくつか違和感を覚えるとともに、そんなことを思っていた。

by kogotokoubei | 2017-05-14 16:25 | 落語芸術協会 | Comments(2)

 落語芸術協会の下席のメールマガジンが届いた。

 毎回楽しみなのが、小南治による「小南への道」。

 入門一ヶ月で、ついに師匠が『平林』の稽古をしてくれたとのこと。

 一部、ご紹介したい。

二日目、三日目、と演って頂き、四日目に私が師匠の前で喋るのです。

「思った程の訛りは無いなぁ。」

上下(カミシモ)の事、登場人物の年格好、そして、もっと大きな声で喋る事など注意して
頂きました。

「高座で演ってもええよ・・・。」

隣の部屋で聞いていた、南なん兄さんと南てん兄さんから

「紙切りで人前で喋った事があるんだろう。
もう少し上手いと思っていたのになぁ~。」と、残念がられました。

「平林」を喋る私の高座を見た南喬師匠からも言われました。

「お前は、身体を動かし過ぎだ。
歩く、走る、の描写以外は身体を揺らすな!」

子供の頃から正楽に紙切りの手ほどきを受けていた私には、座布団に座ると身体を揺らす。
このDNAが組み込まれていました。

 父の弟子だった当代正楽の科白を思い出すねぇ。

 動いていないと、暗くなります^^

 つい、紙切りの癖が出てしまったわけだ。

 なかなか、微笑ましい逸話だ。

 浅草の下席、昼の主任が寿輔で、夜が小南治。
 
 色物を含め、なかなか魅力的な顔ぶれが並ぶが、行けるかなぁ・・・・・・。

 そろそろ、生の落語への禁断症状が出てきた。

 いろいろ野暮用があるが、僥倖と縁を期待しよう。


by kogotokoubei | 2017-02-20 21:45 | 落語芸術協会 | Comments(0)
 桂春之輔が、来年四代目春団治を襲名するというニュースには、驚いた。
毎日新聞の該当記事

 三代目のご指名だったんだ。

 春之輔をよく知らないので、何とも言えないのだが、ちょっと時期が早すぎるような気がするなぁ・・・・・・。

 襲名と言えば、落語芸術協会の桂小南治が、今年9月に三代目小南を襲名する。

 毎席ごとに月に三回送られてくるのが楽しみな落語芸術協会のメルマガには、小南治の「小南への道」という連載(?)があって、毎回楽しみにしている。

 第一回は、昨年11月上席のメルマガだった。
 引用する。

---------------------------------------------------------------------------
【小南への道】 ~桂 小南治~
---------------------------------------------------------------------------
興行は来年9月21日新宿末広亭から始まります。
役員会議で決定されましたが、まだまだ何も手を付けておりません・・・。

そこで、私の入門の経緯など書かせて頂きます。

御存知の方もいらっしゃると思いますが、私の親父は紙切りの二代目林家正楽で、
二楽は私の実弟です。そして、親父の一番弟子が現三代目の正楽師匠です。小学校
の頃から何の違和感も無く、いずれ親父の後を継いで紙切り師になるものと思って
いました。その為には人前でもあがらない様、また、自分の手元では無く他の師匠
の所で修業させようと親父は学校寄席などで良く御一緒した鷺ノ宮の小南を選びま
した。

 二代目正楽は、テレビで見たような記憶はある。
 非常に貫禄のある姿だったはず。

 12月上席版もご紹介。最初に名をもらったことなど。

---------------------------------------------------------------------------
【小南への道】 ~桂 小南治~
---------------------------------------------------------------------------

初めて対面した小南師匠は、この年還暦を迎えております。
正楽の隣で何もわからず正座をしている18歳の私に諭す様に話してくれました。

「この世界は弱肉強食じゃよ。一人前になる事が出来れば、こんないい商売は無いよ。
その分、なり損ねると惨めなもんじゃ…。高座には千両箱が落ちていて、それを拾いに
行く、っと言う気持ちを持つ事じゃよ。」

「噺家の空気に慣れる事。その為に鷺ノ宮のアパートに下宿して、毎朝、ここへ来て掃
除をするんじゃ。それと用足しなどもな。それから頭も、もう少し短く苅っといで!」

今朝、床屋へ行ったばかりの私は小さな声で「はい。」「はい。」と返事をするのがや
っとでした。 何も知らない子供の私には落語界が怖くて仕方なかったのです。

「正楽さんの楽で、南らくにしよう!」

名前も頂き帰り仕度にかかりますが、慣れない正座で痺れが切れて立つ事が出来ません
。これを見た、おカミさんが一言。

「ウチに来れば正座なんて直ぐに慣れる様にしてあげるから!」

私は、益々、この世界が怖くなりました。

 先日届いた、2月上席版には、兄弟子に関する、少し悲しい物語があった。

---------------------------------------------------------------------------
【小南への道】 ~桂 小南治~
---------------------------------------------------------------------------
小南一門は弟子が7人居ました。
前座名、南らくと言った私が一番の末弟です。

2ヶ月先輩で約1ヶ月、共に前座修業をした、なんば兄さん。
私より三つ年上で、もうお酒の味を知っていました。毎晩、遅くまで呑むのでしょう・・。
何時も師匠宅へは遅刻です。

南なん兄さん、当時、南てんと名乗った金太郎兄さん、なんば兄さん、そして私、四人は毎
朝9時に師匠宅へ行き掃除から一日が始まります。ところが、掃除を終えて朝食を頂く頃に、
なんば兄さんが真っ赤な目をしてやって来ます。と、自衛隊出身の南てん兄さんが
「表へ出ろ!」

玄関のドア越しに

「兄さん、堪忍しとくなはれ…明日からは必ず・・・。」
「その言葉は昨日も聞いた!」

何処の世界でもそうですが時間にだらしが無い・・・これはいけません。

師匠の口から「破門・・・。」の言葉が出ました。

大阪生まれのなんば兄さん、
「南らく、頑張りぃや・・・。」
鷺ノ宮の三畳一間の私の部屋で、キツく私を抱きしめて辞めて行きました。
そして、入門の際、師匠が私に言った 「弱肉強食」 こんなところにもあるものかと知りました。

 なかなか、興味深いでしょう。

 立川談春の『赤めだか』を最初に読んだ時や、最近になって立川談四楼の『シャレのち曇り』(そのうち記事にするつもり)を読んだ際にも感じた、落語家という芸人の修業時代の内幕を覗き見る楽しさがある。

 二代目桂小南は、京都に生まれ、東京に来てから三代目金馬の内弟子となった後で二代目小文治の預かりとなったが、上方落語を学び直し、独特の小南落語を作り上げた人。
 小南の名は、初代の弟子だった八代目文楽の了解を得て名乗った。
 先日の末広亭で円馬が演じた『ふぐ鍋』をはじめ『いかけ屋』『ぜんざい公社』『夢八』などが十八番として有名。
 今は亡き桂文朝や、現在は落語協会の桂南喬も小南の弟子。
 私は小南の名が復活するのは、二代目や初代が振り返られることにもなるだろうから、大いに結構だと思う。
 
 小南治も、なんとも個性的な噺家さんで、襲名を機に、先日の『隣の桜』などの上方ネタを聴く機会が増えることを期待している。


 芸協のメルマガには、定席寄席の出演者一覧や該当期間の落語会の情報もリンク先URLを含め掲載されていることに加え、このような読み物の連載や新真打のメッセージなどもあり、メルマガとしては実に良く出来ていると思う。

 ご興味のある方は、ぜひ登録なさっていはいかがだろうか。
落語芸術協会サイトの該当ページ

 そうそう、あの落語協会も、かつてはメルマガを発行していたのだよなぁ・・・・・・。

 あえておことわりするが、私は芸協の回し者でもなんでもない。

by kogotokoubei | 2017-02-03 21:58 | 落語芸術協会 | Comments(6)
 落語芸術協会のホームページに、会長の挨拶が掲載されている。
 新真打の紹介もあるので、全文を引用したい。
落語芸術協会HPの該当記事


会長新年ご挨拶

あけましておめでとうございます。
平成二十八年元日、晴れやかな新年を迎えました。
私ども公益社団法人落語芸術協会は、初席より都内各定席をはじめ、全国各地で寄席高座を務めております。新年も皆様に「笑い」をお届けするべく、協会員一同全力で取り組んで参ります。どうぞ変わらぬご支援、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

本年五月には、きらり改メ神田鯉栄、橘ノ圓満、可女次改メ三笑亭可風の三名が真打昇進致します。三者三様の持ち味を活かし、新たな一歩を踏み出します。彼らの姿にご注目頂ければ幸いです。

ベテランから若手まで切磋琢磨し、当協会ひいては業界全体を盛り上げていきますことをお約束いたします。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

公益社団法人落語芸術協会
会長 桂 歌丸

 なんとか真打昇進披露興行に、一日でも駆けつけたいものだ。

 歌丸会長の、“ベテランから若手まで切磋琢磨し、当協会ひいては業界全体を盛り上げていきますことをお約束いたします”という言葉で、今年も芸協に期待したくなるではないか。

 落語協会のホームページにも、会長挨拶は掲載されている。
落語協会HPの該当記事
 昇進する真打が五人いること、ある名跡の襲名があることなどを含んでいる。
 
 その内容は、芸協に比べると・・・正月から小言でもないだろう。

 両会長、本年も落語という素晴らしい芸能の発展のために、よろしくお願いします。
  
by kogotokoubei | 2016-01-02 10:20 | 落語芸術協会 | Comments(0)
 落語芸術協会(芸協)の真打昇進披露興行、本日の池袋演芸場から後半戦開始だ。
 
 芸協のホームページの「最新情報」に、今後の予定と主任の日程が掲載されているので、ご紹介。
落語芸術協会ホームページの該当情報

-----------------------------------------
池袋演芸場 夜の部
6月11日~20日
主任出演日
小柳 12.15.18
小夢 13.16.19
夢丸 11.14.17.20

※上記定席について、新真打三名は
主任出演日以外も口上および高座に上がります。

お江戸日本橋亭
小柳 6月23日
小夢 6月24日
夢丸 6月25日

国立演芸場 昼の部(3 日夜の部あり)
7月2日~10日
主任出演日
小柳 3昼.6.9
小夢 4.7.10
夢丸 2.5.8
※3夜は全員出演予定

お江戸上野広小路亭
小柳 7月10日
小夢 7月8日
夢丸 7月9日
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 行きたいのはやまやまなのだが、今月は何かと野暮用が多い・・・・・・。

 お江戸日本橋亭、7月の国立、お江戸広小路亭を含め、なんとかもう一回は行こうと思っている。

 こうやって、しっかり案内してくれているので、先の計画も立てやすい。

 いまだにリニューアル途上の無残なホームページの姿を晒している落語協会とは、大違いである。

 
by kogotokoubei | 2015-06-11 18:07 | 落語芸術協会 | Comments(6)
 落語芸術協会は、大須演芸場があった頃には大須での落語会を開催していたが、今年は会場を替え、真打昇進披露興行と、上方落語協会と協力した落語会を7月に開催すると案内されている。
落語芸術協会ホームページの該当ページ

 内容を少し短くして、ご紹介。
 すべての内容は、ぜひ落語芸術協会のホームページでご確認のほどを。
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【公演名】
2015芸協らくご・名古屋寄席 七月公演

【日時】
平成27年7月16日(木)-20日(月・祝) 各日2回公演 計10公演

【会場】
長円寺会館 名古屋市中区栄2-4-23
伏見駅より東へ徒歩5分/栄駅より西へ徒歩8分

【入場料】
前売2,200円/当日2,500円 整理番号付自由席


【真打昇進披露・番組】
7月16日(木)11:30開場12:00開演
宮治/京子/遊雀/仲入/夢吉改メ夢丸/うめ吉/柳橋
7月16日(木)15:00開場15:30開演
宮治/京子/柳橋/仲入/口上/遊雀/うめ吉/夢吉改メ夢丸
7月17日(金)11:30開場12:00開演
宮治/京子/遊雀/仲入/笑松改メ小柳/うめ吉/柳橋
7月17日(金)15:00開場15:30開演
宮治/京子/柳橋/仲入/口上/遊雀/うめ吉/笑松改メ小柳
7月18日(土)11:30開場12:00開演
昇々/柳之助/遊雀/仲入/朝夢改メ小夢/うめ吉/柳橋
7月18日(土)15:00開場15:30開演
昇々/柳之助/柳橋/仲入/口上/遊雀/うめ吉/朝夢改メ小夢

【東西落語競演・番組】
7月19日(日)11:30開場12:00開演
福丸/柳之助/文治/仲入/昇々/花丸/文都
7月19日(日)15:00開場15:30開演
福丸/柳之助/文治/仲入/昇々/花丸/文都
7月20日(月・祝)11:30開場12:00開演
昇々/花丸/文都/仲入/福丸/柳之助/文治
7月20日(月・祝)15:00開場15:30開演
昇々/花丸/文都/仲入/福丸/柳之助/文治

7/16-20全公演前座 たか治、希光

【主催】
公益社団法人落語芸術協会 03-5909-3081
【共催】
公益社団法人上方落語協会
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 前半三日間は新真打三人の昇進披露興行。
 後半の日曜と祝日が東西交流。

 7月16日、17日の平日の開催時間が、会社員の方には行きづらい時間帯ではあるが、後半の土曜・日・祝日を含む三日間は、二回公演で、多くのお客さんの来場が可能だろう。

 
 会場の長円寺会館のホームページを見ると、ホールの定員は143名らしい。
 協会の回し者ではないが(^^)、前売り券を早めに確保された方が良いだろう。
長円寺会館のホームページ
 場所は、名古屋市のほぼ真ん中、と言ってよく交通の便が良い。かなり以前だが、中部地区担当でよく出張したので、名古屋は結構知っているのだ。栄や錦の夜が、懐かしいなぁ(^^)

 これは、名古屋の落語愛好家の方が羨ましい、と思わせる番組だ。

 落語芸術協会の最近の取組やホームページの充実度、そして東西交流は、実に良い傾向にあると思っている。

 私は行けそうにないが、名古屋の方でいらっしゃった方から、どんな会だったかお知らせをいただければ、嬉しい限り。

 落語芸術協会、頑張れ!


by kogotokoubei | 2015-05-29 08:26 | 落語芸術協会 | Comments(0)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛