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噺の話

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2015年 10月 12日 ( 1 )

 事前に記事に書いていた「たけしのこれがホントのニッポン芸能史」を観た。これまでの「漫才」「コント」に続き、ようやく「落語」がテーマ。

 あらためて、NHKサイトから、同番組の案内を引用。
NHKサイトの該当ページ

ザ・プレミアム 「たけしのこれがホントのニッポン芸能史」(3)
10月10日(土)午後7時30分~
ビートたけしが落語の魅力を語り尽くす!SPゲストに笑福亭鶴瓶を迎え“爆笑&真剣”落語論を展開。めったに見られないたけしの高座姿も必見?貴重な名人映像もたっぷり! ▽たけし&鶴瓶!二人の落語エピソードは秘話満載!▽落語は敷居が低い?たけし的落語入門に目からウロコ▽小さん、三平、小三治、志ん生、志ん朝、貴重なアーカイブス映像満載!▽必見!落語の世界を映像化してみると…▽たけしの師匠、立川談志とは何者だったのか?たけし&談春SP対談!▽鶴瓶の師匠、笑福亭松鶴爆笑エピソード▽いろもの界のレジェンド、林家ペー登場!▽曲独楽(きょくごま)スタジオ実演も!。
【出演】ビートたけし、笑福亭鶴瓶、所ジョージ、松井玲奈、荒俣宏、三増紋之助、立川談春 【アナウンサー】片山千恵子


 感想などを、私がもっとも興味を抱いていたアーカイブ映像を中心に記したい。

 期待していた古今亭志ん朝は、1988年7月30日「演芸指定席」の『酢豆腐』。
 今月NHKエンタープライズから発売されるDVDの第一巻にある1982年6月18日収録 の東京落語会の高座ではなく、1988年7月15日の同落語会だろうから、志ん朝五十歳での充実の高座、と言えるだろう。
 若旦那の仕草の、なんとも楽しいこと。
 あえて、発売する内容以外のものを放送するあたり、NHK、さすがに東京落語会における豊富な文化的財産がある、ということだ。

 番組の最初に放送されたアーカイブ映像は、小さんの『うどんや』で、1992年1月24日に「日本の話芸」で放送されたもの。流石だ。
 私が仲間内で披露した『うどんや』は、小三治の動画を参考にしたものなので、あらためて小さんの映像を見て、弟子小三治に小さんの芸の真髄、無理に笑わせようとしないのに楽しい芸、が伝わっていると思った。

 林家三平の『源平盛衰記』は、度々放送される1979年1月26日「夜の指定席」放送の高座で、まくらの途中で入場したお客さんをいじる部分は、何度観ても楽しい。

 続いて小三治『小言念仏』は2011年1月3日「初笑い東西寄席」の放送。
 手の仕草で陰と陽を表すことをまくらでふっていたが、こういったネタに相応しいまくらなら大いに楽しいし、勉強になる(^^)
 しかし、ネタとは関係のない内容を延々とふられるのは、小三治以外には客も許せないだろうなぁ。

 番組では、たけしが「まくらを制する者は落語を制す」と持論(?)を語り、鶴瓶がネタごとのまくらのメモなどを見せていたが、これを観た若い噺家さんが勘違いをして欲しくないものだ。
 若手の場合は、まくらに凝るより、ぜひ本編を磨くことに精を出して欲しいと思う。

 古今亭志ん生の映像は、貴重な対談場面を少しはさんで、1955年9月18日、とだけテロップがあった『巌流島』。
 いかにも志ん生らしい船頭や町人の姿が楽しい。こういう映像は、永久保存ものだ。

 1982年5月21日の「夜の指定席」での笑福亭松鶴の『らくだ』を観ることができたのは、嬉しかった。
 らくだが死んだ、という紙屑屋の知らせに、嬉しさが腹の底からこみ上げてくる長屋の住人の様子は、映像でしか味わえないものだろう。

 たけしと談春の対談の後、1985年12月6日の演芸指摘席から立川談志の『紙入れ』。
 このくらいの女性の描き方には、抵抗はない。しかし、私は評判の高い晩年の『芝浜』における女房の造形は、あまり好きではない。
 たけしと談春の対談では、さすがの談春がおとなしかったねぇ。「赤めだか」の話題がなかったなぁ。

 色物については、番組でも所ジョージが言っていたが、林家ぺーにあれだけの時間を割いたのは意外だった。
 三増紋之助の実演は、相変わらずの楽しさ、上手さ。

 全体として、落語入門としては、よく出来ていた番組だと思う。

 アーカイブ映像は、それぞれが短いのはやむを得ないだろう。
 ぜひ、子会社の商売抜きに、選ばれた珠玉の高座の全編を、今後番組で放送されることを願う。

by kogotokoubei | 2015-10-12 09:44 | テレビの落語 | Comments(4)

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