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噺の話

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2010年 07月 24日 ( 1 )

 ここのところ落語から離れた内容が多かったので、久しぶりに落語会のネタで!

この会は一昨年(2008年)11月15日の「市馬・喬太郎 ふたり会」以来。その際は土曜でこの二人で七割の入り。
2008年11月15日のブログ

 相模川を越えた場所での興行の厳しさのようなものを感じたが、今日は九割は埋まっていた。「志ん生」ネタでさん喬、権太楼の強力コンビが登場、志ん駒が師匠の思い出を語るということで、私と同様に楽しみにしていた厚木や相模原周辺の落語愛好家が多かったのだろう。

演者とネタは次の通り。
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古今亭駒次 『半分垢』
雷門助六  『替り目』+『あやつり踊り』
柳家さん喬 『千両みかん』
(仲入り)
古今亭志ん駒 志ん生の思い出
柳家権太楼 『火焔太鼓』
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さん喬、権太楼の両師匠以外の三名が、生では初である。

駒次(14:00-14:17)
着物も羽織も、一回り大きい感じで、どうも見た目がおさまらない。
だから、私は噺にも集中できなかった、というか途中めずらしく眠気が。
志ん生ネタとしては、なかなかオツな選択なのだが、残念。
やはり、噺家さんの着物姿が自然でないとねぇ。

助六(14:18-14:45)
九代目助六は本日唯一人の芸術協会の芸人さん。
先代が志ん朝師匠の踊りの師匠で、そこからあの住吉踊りにつながった歴史があるので、噺よりは踊りに期待だった。
マクラでさかんに自分が高齢であることを匂わせていたが、トリの権太楼と同じ昭和22年1月生まれだから63歳。
実年齢より上には見えるが、まだまだ現役で頑張ってもらいたい。
マクラはややたどたどしかったが、『替り目』も(志ん生版とは言えないが)結構でした。踊りもテレビでよく見た先代を思い出すオツな芸だった。

さん喬(14:47-15:17)
食べ物の季節感がなくなってきた、という本編につながるマクラに会場のお客さんの多くが頷いていた。今日は大人のお客さんがほとんどで、かつ携帯が鳴るこもとなく、笑いのツボもはずさない。非常に心地よい会場が旬なネタを盛り上げる。途中の刈り込み方もリズミカルで、若旦那が蜜柑の食べる仕草には、つい口の中が甘酸っぱくなった。流石である。

志ん駒(15:37-15:51)
昭和12年1月生まれの73歳。助六、権太楼の10歳年上だから、かつてテレビの時代劇で「瓦版屋」を演じた時のイメージからは、当り前だが時の流れを感じる。
しかし、“口”は見た目と違って若々しく、海上自衛隊時代の思い出話や、巻紙に自ら書いてきた志ん生の略歴を読みながら語るエピソードは、なかなか楽しかった。「落語はこの後で権ちゃんが、ちゃんと締めてくれますから。もう名人だね!ご馳走になってるからヨイショしないとね」というところが、この人の本領発揮なのだろう。
まだまだ元気に古今亭の歴史を語り残していただきたい。

権太楼(15:52-16:23)
多摩川どころか相模川越えで滅多に落語にふれる機会のないお客さんを、これでもか、と目一杯沸かせる名人芸だった。感心させられたのは、「権太楼の火焔太鼓」が未だに進化していること。詳しくは明かさないが、今まで聞いたことのない奇抜なクスグリが二つ三つあったように思う。それが、ドカンドカンと受けた。会場の多くのお客さんも私も、「権太楼ワールド」を満喫した。


次の第10回目は10月に三遊亭円歌一門会的な会。都合で行けそうにないが、なかなかの顔ぶれである。
今日は盲導犬と一緒のお客さんもいらっしゃった。地方の自治体に根ざした組織(厚木市文化振興財団)が主催するこういった落語会は、なかなか都内に出向くことができない落語愛好家にとって非常に重要だと思う。こういう“財団法人”なら必然性があるだろう。400名弱のホールで寄席の雰囲気もあるし、ぜひ長く続けていただきたい。

最後に、厚木市文化会館前のベンチ脇で、まだ数は少ないものの「百日紅」が花を咲かせていたので、サービスに掲載。私が携帯で撮った下手くそな写真で恐縮だが、2枚目の小さく見えているピンク色が花です。この花を見ると杉浦日向子さんの傑作漫画を思い出すなぁ。
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by kogotokoubei | 2010-07-24 19:22 | 寄席・落語会 | Comments(5)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


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