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柏崎刈羽原発再稼働であらためて考える、原発は誰のためか。


 大学を卒業して就職したのが、昭和53(1978)年。
 最初新潟市に一年、その後、長岡に6年。
 柏崎にもお客さんがいて、よく訪ねた。
 車で長岡から柏崎へ行く際、途中の海岸沿いが原発着工地で、かつての道路は原発予定地に取り込まれ、大きく迂回しなければならなかった。

 今思うと、自分の新潟在住期間は、柏崎刈羽原発1号機建設期間と重なる。

 1978年12月に1号機着工、1985年9月に1号機営業運転開始なのである。


 新潟県知事が、柏崎刈羽原発再稼働を認めた。

 経済効果などを理由にしているが、本当にそうなのか。

 東京新聞の今日付けの記事。
東京新聞の該当記事

 見出しは、こうなっている。

原発が動けば過疎の町がにぎわう、という「幻想」 数字上は微々たる効果 リスクはメリットより重く
2025年11月24日 06時00分


 一部引用。

◆原発以外の産業育成の足かせに

 原発が柏崎市の産業に与える影響を検証してきた新潟大の藤堂史明教授(環境経済学)は「原発から直接仕事を受注できる建設業者だけはプラスの影響はあったが、他産業には効果は見られなかった」と指摘。その上で「原発が立地する負の側面が語られていない。原発以外の産業育成の足かせになり、行政の資源やマンパワーも原発につぎ込んでしまっている」と解説する。
 花角英世県知事が再稼働容認に当たり、6、7号機が再稼働したときの県内の経済波及効果を10年で4396億円と試算した。単年で見れば440億円ほどで、2022年の県内総生産の8兆9000億円の0.5%ほどでしかない。
 原発があれば、人が増えてにぎわいが増し経済的にうまくいくという「経済神話」は幻影のはずだが、今もそのとりこだ。一方で、事故のリスクは常に引き受けなければならない。

 新潟を離れしばらくして、カミさんの実家が長岡でもあり、何度か帰省した際、柏崎を訪れたことがあるが、どんどん、駅前にシャッター通りが広がり、馴染みだった店もなくなっていったことを思い出す。

 転職する際に送別会をしてくれた店も、営業していなかった。


 いったい、原発は誰のために存在するのだろうか。

 
 同じ東京新聞の今年1月の記事。
東京新聞の該当記事

原発稼働率が半減したのに立地地域に交付金計3465億円 発電ゼロでも「アメ」を絶やさない仕組みがあった
2025年1月6日 06時00分

 原発周辺自治体の振興を目的とする電源3法交付金のうち、大きな割合を占める「電源立地地域対策交付金」について、国が直近5年間で約3500億円を自治体などに配分したことが本紙のまとめで分かった。東京電力福島第1原発事故後、全国の原発稼働率は半減しているのに、交付金は約3割しか減っていなかった。稼働の有無にかかわらず原発を維持する負担が続く実態が改めて浮かんだ。(荒井六貴)

◆54基あった原発も廃炉が進み33基に

柏崎刈羽原発再稼働であらためて考える、原発は誰のためか。_e0337777_15042609.jpg

             全国の原発の稼働率は半減しているが…
             左上から時計回りに東京電力の柏崎刈羽原発、
             日本原燃の使用済み核燃料再処理工場、日本
             原電の東海第2原発、関西電力の高浜原発
             =いずれも資料写真

 3法交付金は国民の電気料金が財源で、昨年が制度創設から50年だった。本紙が電源立地地域対策交付金について、経済産業省資源エネルギー庁への取材や会計検査院の資料などを基に集計したところ、2019年度~2023年度で計約3465億円を支出。2011年3月の原発事故前の2006年度~2010年度の5年間では計約5189億円だった。金額ベースでここ最近の5年は事故前に比べて33%減少した。
 これに対し原発の稼働状況は、事故直前に「現役」だった原発は54基あったが、現在は廃炉が進み33基に減った。稼働率では、福島原発事故直前は60%前後だったのが、23年度は28.9%でほぼ半減した。
立地しているだけで自治体は一定の資金が得られる
 エネ庁によると、交付金と稼働率の減少率に乖離(かいり)があるのは、交付金は未稼働でも発電しているとみなしたり、老朽原発に加算したりする規定があるため。担当者は「出力で交付額が決まる枠もある」という。稼働にかかわらず、自治体は立地しているだけで一定の資金が得られる仕組みとなっている。
 交付金は、公共施設の整備費や運営費、保育士や消防職員の人件費などにも充てられ、原発立地地域への「アメ」とされる。
 電源3法交付金に詳しい藤原遥福島大准教授(地方財政)は「財政力の弱い自治体ほど、交付金への依存度が高くなる。国が原発依存を脱却すると言わないと、自治体の脱却は難しい」と指摘。その上で、2024年12月17日に公表された政府の次期エネルギー基本計画の原案で「原発の最大限活用」が掲げられたことを踏まえ「原発を推進すればするほど、自治体が交付金の増額を求め、立地対策の交付金が膨張する可能性はある」としている。

◆交付額トップは東電柏崎刈羽原発のある新潟県
 電源3法に基づき、原発周辺自治体が受け取る「電源立地地域対策交付金」を含めた18種類の交付金や補助金について、2023年度までの5年分を都道府県別に本紙が集計したところ、交付額トップは、東電柏崎刈羽原発1~7号機が立地する新潟県で、少なくとも約510億円に上った。
 次いで建設中の核燃料サイクル施設がある青森県が約420億円、4原発を抱える福井県が約400億円。首都圏で多いのは、日本原子力発電東海第2原発や、原子力関連の研究施設が多い茨城県(約220億円)だった。

柏崎刈羽原発再稼働であらためて考える、原発は誰のためか。_e0337777_14571418.jpg


 ---電源3法交付金------------------------------
(1)電力会社から税金を徴収する電源開発促進税法
(2)促進税を財源とする特別会計に関する法律
(3)発電所周辺自治体などへの支出根拠となる発電用施設周辺地域整備法-に基づき、都道府県や市町村などに交付される。田中角栄首相時代の1974年に制度ができた。水力や地熱の発電所も対象だが、原発に重点が置かれている。
(1)は電気料金に含まれるため、事実上国民が負担。1世帯平均でおおむね年間1570円ほどを支払っている。歳入総額は年間3000億円ほどで、原発周辺自治体への支援のほか、福島第1原発事故で発生した除染土を保管する中間貯蔵施設の事業費、日本原子力研究開発機構の運営費などに使われる。

 この後、交付金の使用目的が、かつてはハコモノが多かったが、今では子育て支援などのさまざまな用途にあてがわれていて、それだけ、交付金ありきから地元が抜け出せなくなっていること、今後、政府の原発再稼働政策により、老朽原発の維持やリプレースなどのために交付金の増額要請が想定できることが指摘されている。


 上記記事、表から明らかだが、交付金の財源は、我々国民の電力料金なのだ。


 原発をやめる、三法交付金もやめる、地元には新たな財源と施策により原発に頼らない経済再興を目指す、できれば再生可能エネルギーの新たな拠点とする。

 そういった未来を描くことのできる政治家、官僚は、いないのだろうか。

 原発は、いったい誰のために存在するのか。

 今一度、しっかり議論すべきだ。


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by kogotokoubei | 2025-11-24 16:27 | 原発はいらない | Trackback | Comments(0)

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by 小言幸兵衛