ポーカーでも将棋でもないゲームへの危惧ー「天声人語」で思うこと
2025年 10月 31日
今朝の「天声人語」

書き起こす。
米国はチェスを戦い、中国は囲碁を戦ってるー。広く知られる、キッシンジャー氏による比喩である。米中国交正常化の立役者である元国務長官は、二つの大国の戦略性について、自らの回想録でじっくりと分析している▼チェスと囲碁はどう違うのか。いわく、前者は短期決戦を好み、後者は長期戦を辞さない。一騎打ちでコマをとっていくのが前者なら、後者は相手の石を打つ空間を奪ったいく。チェスの目指す勝ち負けは常に分かりやすく、囲碁の勝敗は一見では定かではない▼トランプ大統領の登場により、米国はチェスではなく、ポーカーをしているのではないか。そんな声も聞く。名前がトランプだからカードゲームということではない。はったりや脅しばかりだとの揶揄らしい▼きのう米中首脳が韓国で会談した。トランプ政権2期目の米中対立は、米国の関税カード攻勢に対し、中国が切り札のレアアースで反撃した。これが効いたのだろう。ともに矛を収め、ひとまず手打ちということか。会談後、2人は小さく笑顔で、握手した▼それでも対立の構図が消えたわけではない。日本はどうするか。米国一辺倒で、敵と味方を明確に分ける冷戦思考では危うい。オセロゲームは世界の分断をまねく。同盟国と巨大な隣国の間で、いかに柔軟にバランスをとっていくか▼チェス、囲碁、ポーカー、オセロ。ちょっと比喩が過ぎたか。ちなみに筆者が好きなのは、とったコマを再び使え、歩がと金に化ける、将棋である。
偉そうだが、久しぶりに良いコラムだったと思う。
はったり、脅しのトランプのゲームに、同じ土俵で勝負するのではなく、柔軟な姿勢が求められるが、トランプと一緒に米軍の原潜に乗ってはしゃいでいる日本の総理大臣に、そういった思考も能力も感じることはできない。
もはや、相手はフルハウスかフォーカードで、こっちは、せいぜいワンペアというのが実態だろう。
まるで運動会ではしゃいでいる小学生のような総理大臣の姿にがっかりするが、支持率が高いと知ると、ますます気が滅入ってしまう。
今日、明日、将棋竜王戦の第三局。
王座を失い六冠(それでも凄いけど)になった藤井竜王に、二連敗と追い込まれた挑戦者佐々木勇気八段は、珍しく四間飛車という作戦に出た。
藤井竜王は、穴熊を選んだ。
果たして、これからどう進むのだろうか。
佐々木勇気挑戦者も、考えに考えての作戦だったのだろう。
結果がどうなるか分からないが、健闘を祈りたい。
参院選以降の政局は、将棋で言うなら、当初自民党側は敵のコマと思っていた維新が自分たちのコマとなったわけだ。
国民民主の玉木が大局を見ることができず、立憲、維新と野党連合をつくることができなかったことが、まったくの悪手。
まず、金権自民党政権を終わらせることを最優先した攻めが必要だったのに、守りに入ったための敗着だ。
第三次安倍内閣と言える高市政権は、いったい、誰とどんなゲームをするつもりなのか。
チェスでもポーカーでも囲碁でも将棋でもなく、防衛費(軍事費)を拡大しアメリカの言い値で武器を買い、原潜まで保有して、まさに「戦争ゲーム」を始めたのではないか、と私は危惧している。
