ガザ支援船団をイスラエル海軍が拿捕したことで思うこと。

　ガザ地区に物資を届けようとした支援船団が、イスラエル海軍に拿捕された。

　ロイターから引用。
「ロイター」サイトの該当記事

グレタさんらのガザ支援船団、イスラエル軍が拿捕
By Alvise Armellini, Edward Mcallister, Silvio Castellanos
2025年10月2日午前 8:48 GMT+921時間前更新

［ローマ／アテネ　１日　ロイター］ - イスラエル軍は環境活動家グレタ・トゥンベリさんらが乗船するパレスチナ自治区ガザ向けの援助物資を運ぶ国際船団を拿捕（だほ）し、イスラエルの港へ移送した。
イスラエル外務省はＸで「（国際船団の船は）安全に停止され、乗船者はイスラエル国内の港へ移送中だ。グレタさんと仲間は安全で健康だ」と投稿した。同省が公開した動画にはグレタさんが兵士に囲まれてデッキに座る様子が映っていた。
ガザに医薬品や食料を運ぶ「グローバル・スムード船団」は４０隻以上の民間船で構成され、国会議員、弁護士、活動家ら約５００人が乗船していた。
トルコ、スペイン、イタリアなどは自国民への支援が必要となる事態に備え、艦艇や無人機（ドローン）を派遣した。しかし安全上の理由から、ガザ地区から１５０カイリ（２７８キロメートル）以内に接近した時点で船団の追跡を中止した。
トルコ外務省はイスラエルによる船団への「攻撃」を、罪のない民間人の命を危険にさらす「テロ行為」だと非難した。イタリア各地でもイスラエルによる拿捕に反発する抗議活動が起きた。

　ロイターのニュースには動画もある。

　そのカット。




　AFPBBニュースから、ネタニヤフのコメントを引用。
「AFPBBニュース」の該当記事

ネタニヤフ氏は声明で、「数十隻の船が戦闘区域に入るのを防ぎ、イスラエルに対する非合法のキャンペーンを撃退した。最もプロフェッショナルかつ効率的に任務を遂行した海軍の兵士と指揮官を称賛する」と述べた。

　「非合法のキャンペーン」だと！
　
　それを言うならイスラエルは国際法違反じゃないか。

　戦闘区域がなければ、こんなことにはならない。


　イスラエルは、ヨルダン川西岸地区の併合も言い出した。


　日本政府は、本件について、きっと何も言わないのだろう。


　日本人女性が船団に参加していると、毎日新聞が報じている。
毎日新聞の該当記事

グレタさんのガザ支援船団に日本人女性　「母船の前方に軍船が」
矢追健介
毎日新聞
2025/10/2 15:34（最終更新 10/2 19:57）

　イスラエル軍は1日夜、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんらを乗せてパレスチナ自治区ガザ地区へ向かっていた「グローバル・スムード船団」（GSF）の複数の船を拿捕（だほ）し、乗員を拘束した。船団には大津市出身でオランダ在住のエンジニア、安村美香子さん（62）も参加。「母船の前方を軍船が封鎖している」とメッセージがあったが、2日午後現在、連絡が途絶えている。

　「各国政府が何も行動を起こさないから、市民がやるしかない」。安村さんはスペインやバーレーン、米国などから集まった6人と長さ約14メートルのヨットでガザに向かっていた。段ボール15箱ほどの食料、粉ミルク、医薬品を積み、9月初めにスペイン・バルセロナを出発。各地からの船が合流し、50隻ほどの船団になった。

　
　アメリカに従属している日本の政府は、いまだにパレスチナを国家として認めていない。

　日本は独立国家ではないようだ。

　ジャーナリストの田中龍作は、船団に乗船したかったが抽選で漏れたらしい。
「田中龍作ジャーナル」サイト


　テレビニュースでは、きっと、自民党総裁選に無駄に時間をかけ、この事件のことはほとんど報道されないのではなかろうか。

　小泉が自民党を変えたいのなら、まず、企業献金を廃止するべきだが、そんなことは言わない。


　話が飛ぶが、私が映画「宝島」を推すのは、そこに知るべき歴史が描かれているからであり、今も続く沖縄の人々の悲哀が伝わるからだ。

　もちろん、映画にはエンターティンメントとして魅力のある作品もある。
　「国宝」は、そんな映画である。

　しかし、新聞、テレビの世界で「ジャーナリズム」という言葉が死語化しているからこそ、ジャーナリスティックな視点で描かれた映画は重要だと思う。


　総裁選にかける時間の半分でも、今、世界で何が起こっているかをメディアは伝えるべきではないか。