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映画「アイム・スティル・ヒア」について(11)


 映画「アイム・スティル・ヒア」の十一回目。
 アカデミー賞国際長編映画賞受賞作。

 公式サイト。
映画「I'm Still Here」公式サイト
 
 同サイトの「STORY」を引用。

1970年代、軍事独裁政権が支配するブラジル。元国会議員ルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな暮らしを送っていた。しかしスイス大使誘拐事件を機に空気は一変、軍の抑圧は市民へと雪崩のように押し寄せる。ある日、ルーベンスは軍に連行され、そのまま消息を絶つ。突然、夫を奪われたエウニセは、必死にその行方を追い続けるが、やがて彼女自身も軍に拘束され、過酷な尋問を受けることとなる。数日後に釈放されたものの、夫の消息は一切知らされなかった。沈黙と闘志の狭間で、それでも彼女は夫の名を呼び続けた――。自由を奪われ、絶望の淵に立たされながらも、エウニセの声はやがて、時代を揺るがす静かな力へと変わっていく。

 予告編。



 パンフレットを買った。

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 本編はポルトガル語だが、英語版のシナリオを見つけたので、参考にしたい。
英語版脚本

<スタッフ>
□監督:ウォルター・サレス
□製作:マリア・カルロタ・ブルーノ、ホドリゴ・テイシェイラ、
マルティーヌ・ドゥ・クレルモン=トネール
□原作:マルセロ・ルーベンス・パイヴァ
□脚本:ムリロ・ハウザー ヘイター・ロレガ
□撮影:アドリアン・テイジード
□美術:カルロス・コンティ
□衣装:クラウヂア・コブケ
□編集:アフォンソ・ゴンサウベス
□音楽:ウォーレン・エリス

<キャスト>※役名・俳優名
□エウニセ・パイヴァ:フェンルナンダ・トーレス
□エウニセ(老年期):フェルナンダ・モンテネグロ
□ルーベンス・パイヴァ:セルトン・メロ
□ヴェロカ:ヴァレンチナ・ヘルツァジ
□エリアナ:ルイザ・コソフスキ
□ヴェロカ(成人期):マリア・マノエラ
□エリアナ(成人期):マルジョリエ・エスチアーノ
□ナル:バルバラ・ルス
□バビウ:コーラ・モラ
□ナル(成人期):ガブリエラ・カルネイロ・ダ・クーニャ
□バビウ(成人期):オリヴィア・トーレス
□マルセロ:ギリュルメ・シルヴェイラ
□マルセロ(成人期):アントニオ・サボイア

 では、あらすじ。
 もちろん、ネタバレなので、ご注意のほどを。

 前回までのあらすじの見出し。

(1)レブロンビーチ:エウニセ
(2)レブロンビーチ:子供たちと犬
(3)パイヴァ家:ルーベンスと犬
(4)検問とヴェロカ
(5)パイヴァ家:1970年クリスマス前
(6)パイヴァ家:夫婦の会話
(7)電話
(8)8ミリ映像:新居模型と家族
(9)レストランの家族
(10)ガスパリアン書店
(11)パイヴァ家:書斎
(12)ヴェロカからの便り
(13)ルーベンス連行
(14)エウニセとエリアナの連行
(15)エウニセへの尋問
(16)廊下のエリアナ
(17)エウニセへの尋問(続き
(18)エウニセへの尋問・二日目
(19)エウニセ釈放
(20)エウニセの帰宅
(21)軍事拘置所
(22)マーサ
(23)銀行
(24)パイヴァ家:ヴェロカの手紙、そしてピンパンのこと
(25)ピンパンの埋葬
(26)ヴェロカの手紙:続き
(27)マーサの手紙
(28)フェリックスとエウニセの会話
(29)新築予定地・ボタニコ
(30)設計事務所
(31)銀行
(32)マリア
(33)ヴェロカの帰国
(34)記念写真
(35)パイヴァ家:居間
(36)パイヴァ家:キッチン
(37)引っ越し
(38)サンパウロ:1996年
(39)法科大学院:講堂
(40)裁判所
(41)記者会見
(42)エウニセのアパート

 その後。

(43)エウニセのアパート:バビウの旅立ち
 エウニセが外国紙幣を数えている。
 途中で混乱し、やり直す。
 バビウが「手つだおうか_」と聞くが、エウニセは「揃っていると思うわ」とその紙幣をバビウに渡す。
 バビウ「奨学金で返すからね」
 夕方、タクシーで迎えに来たダニエルとバビウをエウニセが抱きしめる。
 しばらく立ち止まっていたエウニセは、くるりと踵を返して家に戻る。

(44)エウニセのアパート:苦闘の歴史
 ルーベンスの死亡診断書をしばらく見つめていたエウニセは、「ルーベンス」と書かれたバインダーを開く。
 そのバインダーには、新聞の切り抜きなど、苦闘の年月の記録が整理されている。
 ・『ジョルナル・ド・ブラジル』1979年:「ルーベンス・パイヴァを殺したのは誰か?」
 ・『アフィナル』誌1985年、マーサの写真と見出し:「教師が法廷で証言、ルーベンス・パイヴァが暴行されるのを目撃」
 ・『ヴェージャ』誌、1986年、アミルカル・ロボ:「元軍将校が沈黙を破り、ルーベンス・パイヴァが州警察本部で殺害されたと明かす」
 最後のページに、死亡診断書をしまい込んだ。

(45)8ミリフィルム
 エウニセは古い映写機に8ミリテープをセットし、壁に映し出した。
 ・1970年のある晴れた朝、ビーチのパイヴァ一家。ルーベンスは砂浜で子供たちと遊び、エウニセにキスをする。
 エウニセは、にっこり笑う。
 奪われた幸せな家族の姿。

 予告編から。

映画「アイム・スティル・ヒア」について(11)_e0337777_08562520.png


(46)サンパウロ:2014年
 ヴェロカの家に、家族が集合した。
 何人かの客との昼食を終えたところだ。
 庭で遊ぶエウニセの孫も楽しそうだ。
 まるで、あの日のレブロンビーチのように、軽快な音楽が流れ、幸福な時間だ。
 バビウがアイスクリームの箱を持って来た。
 ヴェロカがスフレを作り、ナルが持って来た。
 ヴェロカが「他に何かある、ママ?」と家の中に声をかけた。

(47)エウニセ
 居間の椅子に座り、テレビを凝視しているエウニセ。
 テレビのレポーターの声。
 “ブラジルにおける21年間の軍事政権と、それに反対した者たちに対して
 犯された数えきれない犯罪。委員会は1200人以上の証言を聞き取り、
 その中には政府高官や独裁政権の犠牲者も含まれていた。
 この文書は、2万人以上を犠牲にし、さらに数百人を行方不明にした
 組織的な拷問と殺害を明らかにしている・・・・・・犠牲者の中には
 ジャーナリストや学生、そして、国会議員だったルーベンス・パイヴァ
 氏もいました”
 ルーベンスの写真が映った。
 レポーターが続ける。
 “パイヴァ氏の遺体は、少なくとも200人以上の遺体と同様に、未だ発見
 されていない。”
 エウニセは、腕を膝の上に置き、虚無へと沈んでいく。
 ポーチでは、マルセロが彼女をじっと見つめている。

(48)記念写真
 看護師が車椅子でエウニセを庭のパティオに移動させる。
 記念写真を撮ることに気づき、エウニセはすぐに背筋を伸ばし、照れくさそうに笑みを浮かべる。
 マルセロが皆に呼びかける。
 「さあ、みんな。笑って!」
 フラッシュが光り、エウニセを中心に集まった子供たちや孫、親族全員の笑顔が写った写真が映し出される。

 パンフレットから。

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 あらすじは、ここまで。

 次回、感想など。

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by kogotokoubei | 2025-09-27 10:27 | 映画など | Trackback | Comments(0)

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