映画「アイム・スティル・ヒア」について(3)
2025年 09月 14日
映画「アイム・スティル・ヒア」の三回目。
アカデミー賞国際長編映画賞受賞作。
公式サイト。
映画「I'm Still Here」公式サイト
同サイトの「STORY」を引用。
1970年代、軍事独裁政権が支配するブラジル。元国会議員ルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな暮らしを送っていた。しかしスイス大使誘拐事件を機に空気は一変、軍の抑圧は市民へと雪崩のように押し寄せる。ある日、ルーベンスは軍に連行され、そのまま消息を絶つ。突然、夫を奪われたエウニセは、必死にその行方を追い続けるが、やがて彼女自身も軍に拘束され、過酷な尋問を受けることとなる。数日後に釈放されたものの、夫の消息は一切知らされなかった。沈黙と闘志の狭間で、それでも彼女は夫の名を呼び続けた――。自由を奪われ、絶望の淵に立たされながらも、エウニセの声はやがて、時代を揺るがす静かな力へと変わっていく。
予告編。
パンフレットを買った。

本編はポルトガル語だが、英語版のシナリオを見つけたので、参考にしたい。
I'm Still Here 英語版脚本
<スタッフ>
□監督:ウォルター・サレス
□製作:マリア・カルロタ・ブルーノ、ホドリゴ・テイシェイラ、
マルティーヌ・ドゥ・クレルモン=トネール
□原作:マルセロ・ルーベンス・パイヴァ
□脚本:ムリロ・ハウザー、ヘイター・ロレガ
□撮影:アドリアン・テイジード
□美術:カルロス・コンティ
□衣装:クラウヂア・コブケ
□編集:アフォンソ・ゴンサウベス
□音楽:ウォーレン・エリス
<キャスト>※役名・俳優名
□エウニセ・パイヴァ:フェンルナンダ・トーレス
□エウニセ(老年期):フェルナンダ・モンテネグロ
□ルーベンス・パイヴァ:セルトン・メロ
□ヴェロカ:ヴァレンチナ・ヘルツァジ
□エリアナ:ルイザ・コソフスキ
□ヴェロカ(成人期):マリア・マノエラ
□エリアナ(成人期):マルジョリエ・エスチアーノ
□ナル:バルバラ・ルス
□バビウ:コーラ・モラ
□ナル(成人期):ガブリエラ・カルネイロ・ダ・クーニャ
□バビウ(成人期):オリヴィア・トーレス
□マルセロ:ギリュルメ・シルヴェイラ
□マルセロ(成人期):アントニオ・サボイア
では、あらすじ。
もちろん、ネタバレなので、ご注意のほどを。
前回までのあらすじの見出し。
(1)レブロンビーチ:エウニセ
(2)レブロンビーチ:子供たちと犬
(3)パイヴァ家:ルーベンスと犬
(4)検問とヴェロカ
(5)パイヴァ家:1970年クリスマス前
(6)パイヴァ家:夫婦の会話
その後、
(7)電話
夫婦が軍事政権下のブラジルからロンドンに引っ越す友人に長女のヴェロカを預けようと話している時、電話が鳴った。
ルーベンスが受話器を取り、一言二言話すと、「仕事だ」とエウニセに言い、自分の書斎で話すため寝室を出た。
書斎で電話に出たのと確認し、エウニセが受話器を置いた。
ルーベンスの秘密めいた電話は、後から、反体制派で警察に追われている人たちを救うための相談だったことが分かる。
電話が終ると書斎のドアにマルセロがいるのをルーベンスが見て「どうした?」と聞くと、「眠れない」とマルセロ。
二人は、地下にあるサッカーゲームで遊んでいる。
(8)8ミリ映像:新居模型と家族
パイヴァ家の新築模型の周囲に家族が集まっている。
ルーベンスの手には設計図がある。
彼は身振りで指示し作業員が敷地に目印を立てていく。
マルセロは杭で囲まれた区域の端まで駆け寄り、コルコバードの頂上に立つキリスト像を指さし、カメラに向かってニヤリと笑う。
エリアナが遠くに広がるラグーンを指さす。
ルーベンスはヴェロカからカメラを受け取り娘を撮影する。
(9)レストランの家族
家族連れや若いカップルで賑わう店内。
エウニセと子供たちが、フライドポテトとミルクシェイクを分け合っている。
エリアナがヴェロカに言う。
「ジョン・レノンに出会ったら、もう戻ってこないわよ」
ヴェロカが答える。
「もちろん戻るわ。ここで社会学を専攻したいの」
エウニスは、「でも今すぐ決める必要はないの、旅行の後で決めればいい」
ヴェロカは「もう決めたの、ママ」
ルーベンスがアイスクリームコーンを持って近づき、エウニスに渡し、彼女の隣に座る。
「地中海産のママにはラムレーズンだ」
マルセロが「ママを何て呼んだの?」
ルーベンス「地中海だよ、息子よ。イタリア、スペイン、ギリシャ、トルコの混血だ」
彼はマルセロに向かって言う。
「ママは、世界一の美女だ」
ルーベンスはエウニスにキスをする。
パイヴァ家の幸福な時間。
予告編のカット。

(10)ガスパリアン書店
閉店中の書店。
バビウとマルセロが空っぽの本棚の間を駆け抜ける。
ヘレナと妹がエリアナとヴェロカと話している。
エウニスのそばに立つフェルナンドの妻ダルヴァがナルに本を渡す。
ダルヴァ「これはあなたへ」
ナル「ありがとう、ダルヴァ」
エウニス「ヴェロカは迷惑をかけないって約束したわ」
ダルヴァ「まったく問題ないわ」
フェルナンド・ガスパリアン(ガスパ)が本の箱に封をしている。
ルーベンスは彼のそばにしゃがみ込んでいる。
ガスパ「ここはもう危険すぎる、ルーベンス。我々は格好の標的だ。君も本当に一緒に来るべきだ」
ルーベンスが言う。
「すぐに戻ってくるさ、本屋も出版社もまた再開する。そう遠くない。きっとわかるさ、ガスパ」
ダルヴァと子供たちがうつむきながらパイヴァ家に別れを告げる。
友人家族との辛い別れだった。
