青山透子著『日航123便墜落事件 四十年の真実』より(1)
2025年 07月 21日
青山透子さんの最新刊を読んだ。

青山透子著『日航123便墜落事件 四十年の真実』
『日航123便墜落事件 四十年の真実』は、7月4日初版。
<目 次>
□はじめに
□第一章 原点に立ち戻れ
「疑惑はここから始まった」など
□第二章 空白の3分12秒ー炭化遺体は真実を語る
「長野県消防防災課の記録から見えたもの」など
□第三章 事件は終らないー声なき声を聴け!
「心ある元自衛官たちの調査研究」など
□おわりに
本書は、森永卓郎さんに捧げられている。
私の最大の理解者であり応援者であった、森永卓郎氏に本書を捧げる。
青山さんの新著拝読しました。
いつも通り、きちんと証拠と証言に基づく事実に立脚した論証で
私は青山さんは、ずっとこの科学者としてのスタンスで
仕事を続けて欲しいなと思っています。
世界で、それをできるのは、青山さんだけだからです。
♪♪♪♪♪♪♪ 森永卓郎 ♪♪♪♪♪♪♪
(2024年8月12日に故森永卓郎氏より拝受)
一年前の新著とは『日航123便墜落事件 隠された遺体』である。
「はじめに」では、今回の参院選を見込んだと思われる、姑息なある政治家の活動が取り上げられている。
これは、「青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相」でも追及してきた事件だ。
「青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相」
2025年4月10日の参議院外交防衛委員会での出来事だ。
引用する。
遺族による情報開示裁判の証拠として提出した拙著『墜落の新事実』を手に持ち、遺族の証言を「陰謀説」と言い、フェイクと否定した国会議員がいたのである。これに対し防衛大臣は異議を唱えることなく同調した。そして、このネタを利用した偏向報道で世間を煽る新聞があった。この国会議員の暴言や偏った新聞報道、ネット上で繰り広げられる暴力的な言葉とデマの吹聴によって、40年もの長い間、墜落原因に疑問を持つ遺族たちは、日常的にバッシングにさらされてきたのである。
議員は「ヒゲ」がトレードマークの佐藤正久参議院議員、新聞は産経だ。
青山さんは、これまでの著書で、遺族として墜落の真相に迫り著書もある小田周二さんには、あまり言及してこなかった。
今回は、小田さんが、息子さん(享年15歳)、娘さん(同12歳)、甥御さん(同12歳)、姪御さん(同10歳)、奥様の妹さん(享年38)の五人を、あの事故で失っている。
そして、それらの親族の弔いのために、御巣鷹山に墓標を建立した。
墓標には「加害者はN総理と自衛隊幕僚長」と碑に記されている。
佐藤議員は、4月の委員会で、「これは本当に放置したままでいいのか」と発言し、揶揄した。
墓標は2023年8月11日に建立したものだ。
なぜ、8月12日でもないのに、今年4月に、この墓標を取り上げる必要があったのか。
なぜいま、唐突にこの日航123便を持ち出したのか。この時期は参議院議員選挙前であり、自分が立候補する選挙を視野に入れて、自衛隊関連団体や家族などの票を獲得するためだった、と考えればすべては辻褄があう。そうなれば、自分の選挙のために国会議員が権力を行使したことになる。これは由々しき事態であり、国民としても絶対に許しがたい暴挙である。
佐藤議員は、この墓標が遺族の小田周二氏が建立したことに触れずに、こんなことを言っているのである。
昨日の投票の結果、自民党は比例区での当選が12名にとどまり、佐藤正久は、次点で落選。
国民は、そして、日航123便の遺族、そして犠牲者は、佐藤正久の暴挙を許さなかった。
これが、本書掲載の小田周二さん建立の墓標。

佐藤議員(いや、元議員か)の権限乱用をさらに利用したのが、産経新聞だ。
5月1日付けの産経新聞がこの発言を取り上げて世間を煽った。そのうえ、小田氏が建立した墓標を許可なく掲載し、翌日にはJALの鳥取三津子社長までその新聞のウェブ版で、安全啓発センターの展示内容以外はすべて陰謀だととれる発言をした。
鳥取社長は、事故当時は東亜国内航空社員だった。
青山さんは、現場の凄惨な状況も知らず、自分のようにお世話になった先輩方の顔が浮かんだこともない鳥取社長が「いったい遺族の何がわかり、どこに発言の根拠を持っているのだろうか」と疑問と怒りを表している。
いまでも、青山さんは、公式HPで、佐藤元議員や産経新聞の暴挙を指摘し、非難し続けている。
引用する。
2025-07-14
産経新聞による偏向報道の証拠
なぜ産経新聞は7月20日の参議院議員選挙の前に、私への取材を記事にしないのか
産経新聞は、新聞社の使命として公平で正確であるべきにもかかわらず、元公務員たちによる私的団体の、しかも勝手な言い分を一方的に主張した記事を掲載した。
そのうえ、6月11日に私と吉備素子氏の弁護団長で私の代理人弁護士の三宅弘弁護士にも取材をしながら、それをいまだに記事にしていない。
これは重大な問題であって由々しき事態であることに、皆さんは気づかなければならない。なぜならば新聞社が、特定の組織を票田とする佐藤正久参議院議員個人への応援ともとれる、偏向記事を書いたことになるからである。
「いいや、そうではない」と産経新聞が主張するのならば、なぜ、いまだに記事にしないのか。
なぜ参議院選挙前に、私へのインタビューを記事にしないのか。
なぜ、このまま放置しているのか。
これを見ても、産経新聞は意図的に、参議院選挙のための記事を出したことが明確である。これは新聞倫理にも違反している。しかも、遺族の許可もなく個人の墓を拡大して掲載したことは、人権侵害にもあたる。
小田さんと吉備さんは、今、怒り心頭である。
実に佐藤元議員、そして、産経新聞の行為が卑劣であることか。
この後、小田周二さんが、技術者としての視点から墜落の真相に迫ろうと努力してきたことが説明されている。
「はしがき」は、次のように締めくくられている。
本書では、様々な角度から日航123便墜落を検証しつつ、40年間の歳月を経てようやくわかってきた事実と新証言を織り込みながら、わかりやすく提示していく。さらに日航123便墜落が「事故」ではなく「事件」だと思った瞬間から今までの長い年月も踏まえた結論を述べていきたい。
昨年の『隠された遺体』も、実に衝撃的だったが、本書も、真相究明に大きく前進する内容が記されている。
遺族の皆さんにとって40年目の暑い夏がやって来る。
そして、まだ墜落の真相は明らかにならず、520名の犠牲者は、往生できていないのである。
