世耕は裏金でドンペリ、領収書には宛名なしー政治資金規正法は抜本的に改正せよ。
2024年 05月 23日
「日刊ゲンダイ」のスクープ。
引用する。
「日刊ゲンダイ」の該当記事
【独自】自民・世耕弘成氏が裏金で高級シャンパン「ドンペリ」購入 “泡”と消えた血税は45万円也!
公開日:2024/05/23 06:00 更新日:2024/05/23 10:50
不適切にもほどがある。自民党安倍派の裏金事件の責任を取り、離党した世耕弘成前参院幹事長。代表を務める資金管理団体「紀成会」は2月末に政治資金収支報告書を訂正し、裏金計1542万円とその使途を追記したものの、常識外れの支出が日刊ゲンダイの調べで分かった。裏金でナント、高級シャンパン「ドンペリ」を何本も購入していたのだ。
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日刊ゲンダイは紀成会が収支報告書を訂正・追記した際、添付した領収書を情報公開で入手。2021~22年分では「政治活動費」のうち「交際費」に「贈答品代」を新たに付け加え、うち計5件、総額45万6030円を「酒代」に浪費していた。
領収書で判明したのは、1本あたりの金額のデカさと世耕氏の「高級シャンパン好き」だ。例えば、21年6月10日には「ルイ・ロデレール」(3万7800円)、「ドンペリニヨン」(2万2480円)、「クリュッグ」(2万9800円)と、いずれも高級シャンパン計3本を買い求め、締めて9万80円の会計を現金で支払っていた。
翌22年はコロナ禍が収まったためか、出費が跳ね上がる。1月25日にワイン4本に14万9600円を支出。8月25日には1本5万4700円もする高級シャンパン「クリュッグ・ロゼ」を3本購入し、「ワインギフトバッグ」3枚をつけて計16万4820円を現金で支払った。
豪快な買い物だが、原資は裏金だ。しかも、いずれの領収書にも宛名の記入がなく、本当に紀成会が使用したのかは証明できない。世耕氏のプライベートな支出を同会に振り替えた場合、新たに政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが生じる。
宛名なしの領収書の写真。

あの上脇先生も怒っている。
「ドンペリ贈呈は『政治活動』とは一般には考えられません。仮に選挙区内の有権者に贈っていれば公選法違反罪に問われます。政治資金規正法の改正を議論する以前の問題で、国民の金銭感覚と大きくかけ離れています。『政治にはカネがかかる』と言いながら、政党交付金や企業・団体献金、政治資金パーティー収入などを得て、カネが有り余っているから、こんなムダ遣いの余裕が生まれる。法改正で献金やパーティーなど『入り』を厳格に正さなければ、非常識な支出はなくなりません」(裏金事件を刑事告発した神戸学院大教授・上脇博之氏)
私の作った図。

ドンペリなどの支出は、右の上の方の流れで、資金管理団体の政治資金収支報告書に「後付け」で記載されたもの。
右の下の政治家個人への政党からの寄附は、報告義務がない。
しぶしぶ報告した使い道が、ドンペリだった。
では、政策活動費は、いったい何に使われているものやら。
上脇教授指摘の通り、左側の政党への「収入」にメスを入れることは重要だ。
金があるから、使うのである。
繰り返しになるが、政党交付金は、企業・労働組合・団体などから政党・政治団体への政治献金を制限する代償として導入された制度。
今年、自民党には分割で160億円もの交付金が支払われる。
原資は、我々の血税だ。
使い道に制限がない。何にでも使える。
また、余っても国庫に返還する義務がない。
だから、溜まる。
2021年と古いデータだが、自民党には200億円を超える交付金の繰り越しがあった。
リクルート事件などを背景に政治とカネの問題を改善するために導入されたのに、企業献金はいまだに残っている。
そして、悪名高いパーティー券収入もある。
では、どうすべきなのか。
そう難しいことではない。
(1)企業献金、パーティー券収入などがあるなら、政党交付金を廃止する。
(2)政党交付金をもらうのなら、企業献金、パーティーを廃止する
もちろん、どんな支出でも「宛名あり」領収書の公開を義務化し、一円たりとて報告させる。
政治資金規正法を抜本的に改正するなら、そこまでやらなきゃだめだ。
今回の各政党の案。
自民党案は、論外。
野党案も、まだまだ甘い。
きっと世耕が飲んだドンペリも、ずいぶん甘い味がしたに違いない。
