映画「枯れ葉」について(3)
2024年 01月 13日
アキ・カウリスマキ監督の「枯れ葉」の三回目。
こちらが、公式サイト。
映画「枯れ葉」公式サイト
パンフレット。

予告編。
スタッフとキャスト。
<主なスタッフ>
□監督 アキ・カウリスマキ
□脚本 アキ・カウリスマキ
□助監督 エーヴィ・カレイネン
□撮影 テイモ・サルミネン
□照明 オッリ・ヴァルヤ
□美術 ヴィッシ・グロンルース
□衣装 ティーナ・カウカネン
□音響 ピェトゥ・コルホネン
□編集 サム・ヘイッキラ
□プロデューサー
アキ・カウリスマキ、ミーシャ・ヤーリ、マーク・ルヴォフ、ラインハルト・ブルンディヒ
<主なキャストと役名>
□アルマ・プウスティ:アンサ
□ユッシ・ヴァタネン:ホラッパ
□ヤンネ・ヒューティアイネン:フオタリ
□スップ・コイヴ:リーサ
□マッティ・オンニスマー:板金工場長
□サイモン・アルバズーン:ネットカフェ店員
□マルッティ・スオサロ:ラウニオ
□アルマ:犬のチャップリン
□サカリ・クオスマネン:ホステルの客
□マリア・ヘイスカネン:看護師長
□アリナ・トムニコフ:看護師
では、あらすじ、の続き。
とはいっても、少し時間が経って、時間軸が違っていたりするかもしれないが、ご容赦いただきたい。
もちろん、ネタバレ、なので、ご注意のほどを。
前回までの題。
(1)スーパーで働くアンサとホラッパとの出会い
(2)板金工場で働くホラッパ
(3)アンサの解雇
(4)トラムの停車場で酔いつぶれているホラッパ
(5)アンサのパブでの仕事、そして、ホラッパとの再会
(6)ホラッパの失職
(7)映画館前での再会
では、その続き。
(8)二人の食事
アンサは、ホワイトアスパラなどを使った、ボウルにたっぷりのサラダを作っていた。
一人の夕食ではない。うきうきした表情だ。
ホラッパは、住んでいるホステル(低料金のホテル)で、一張羅に着替えてから出かけ、花屋で赤と黄色の花束を買って、アンサの家を訪ねた。
その花は、アンサによってテーブルに飾られた。
アンサは、小瓶のスパークリングワインを用意していた。
無口な二人は、乾杯、という声もなく、そのワインの音が、それを代替している。
テーブルに二人向き合っての食事が始まる。
ホラッパは、スパークリングワインを飲み終わり、酒がそれだけと知って、スキットルの酒を、アンサに隠れるようにしてコーヒーに入れた。
食事が終わり、ソファーに座る二人。しかし、会話は弾まない。二人とも、シャイで無口なのだ。
アンサが食器を洗う時、スキットルの酒を飲むホラッパ。
その姿を見つけたアンサが、鋭い調子で言う。
「父も兄も、酒で死んだ。母は、それを嘆いて死んだ。アル中はご免よ」
ホラッパは、
「指図されるのは嫌いだ」
と言って、帰っていくのだった。
せっかく巡り合った二人の、再びの別れ。
(9)ホラッパ再び解雇、ある歌との出会い
ホラッパは、工事現場の仕事も、飲酒がばれてクビになってしまった。
フオタリと、例のカラオケに行く。
そこでは、女性二人のバンドが、独特の歌を聞かせていた。
※姉妹のバンド、マウステテュトット(スパイスガールズ、の意)は、アキ・カウリスマキのご贔屓。
歌の題は、♪悲しみに生まれ、失望を身にまとう
その歌詞は、次のようなものだ。
「あなたのことは好きだけど一人にして」
「私は囚人永遠に」
「墓場すらフェンスだらけ」
「寿命が尽きたら地中深くに埋めてほしい」
この歌を聞いていた、ホラッパの表情が少し変わった。
何かを決意したような目。
(10)アンサ、チャップリンと出会う
鉄工所での仕事が終わり帰宅しようとするアンサ。
そのままなら、保健所行き、と言われ、アンサは自分の犬として引き取った。
後々、チャンプリンという名が明かされる犬は、アンサになついて、ベッドの脇で寝るようになった。
予告編から、アンサとチャップリン。

さぁ、二人は、また出会うことができるのかどうか、については、次回。
余談だが、犬のチャップリンは、アキ・カウリスマキ自身が飼っている犬。
