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NHKの「2世問題」番組への過去の批判記事を、「やや日刊カルト新聞」が掲載。

 鈴木エイトの本から2世問題について紹介しようと思っていたが、「やや日刊カルト新聞」で、NHKの番組への批判が掲載されていたので、そちらを先に紹介することにした。

 こちらが、NHKサイトの10月29日に放送された「NHKスペシャル」のページ。
NHKサイトの該当ページ

 私も、その内容に問題があると感じていた。

NHKの「2世問題」番組への過去の批判記事を、「やや日刊カルト新聞」が掲載。_e0337777_17323122.png


 では、「やや日刊カルト新聞」から、以前の記事を再掲載する理由について、ご紹介。
「やや日刊カルト新聞」のサイト

2023年11月14日火曜日
「論座」から再掲=NHKの特集連発で揺れる「カルト2世問題」の行方

今年7月に終了した朝日新聞社のウェブサイト「論座」に本紙・藤倉善郎総裁が2021年に寄稿した記事を、本紙に全文再掲する。

 NHKは、安倍晋三元首相殺害事件の1年ほど前に、「宗教2世」問題をとりあげる番組を3本、立て続けに放送している。本稿は、そこでのNHKの姿勢や、そこで紹介された議論の内容を検証・批判するものだ。

 今年10月29日、NHKは「シリーズ“宗教2世” ドキュメント“宗教2世”を生きる」と題して、改めて2世問題を取り上げた。安倍氏殺害前の番組ほどではないにしろ、親子関係や当事者個人の気持ちに視聴者を集中させる内容だ。「問題」とされるような状況に当事者を追い込む宗教団体側の問題に目を向ける姿勢はなかった。かろうじて、番組に登場した2世自身の言葉として、その視点が紹介されたのみだ。
 NHKのこの姿勢が、安倍氏殺害事件前から連続したものであることを示すため、事件前、2021年時点でのNHK批判を再掲することにした。

 2021年の番組のうち、私は5月21日の「宗教2世 親に束縛された人生からの脱出」の1本しか見ていない。

 しかし、あの番組も、10月29日のスペシャルも、問題の本質を突いていない点では同様だ。

 では、藤倉善郎の2021年の「論座」の記事をご紹介する。


藤倉善郎 ジャーナリスト
2021年06月22日掲載
 
 NHKが「宗教2世」問題について、今年に入ってすでに3本の特集番組を放送した。今後も別番組を予定しているとも伝え聞く。

 「宗教2世」とは、番組での説明を借りるなら「親が信じる宗教を信仰することを求められた子どもたち」(5月28日放送「かんさい熱視線」)のことだ。

 この社会問題に大手メディアが注目することは歓迎したい。しかし一連の番組のうち特に2本は、この問題を正確に理解する上で障害となる歪みが目立った。その点を考えながら、2世問題の実情や、社会やメディアのあるべき姿を模索したい。

「カルト」という概念を避ける報道姿勢

 NHKによる宗教2世特集は、以下の3本だ。

・2月9日放送〈〝神様の子〟と呼ばれて〜宗教2世 迷いながら生きる〜〉(Eテレ、ハートネットTV)
・5月21日放送〈宗教2世 親に束縛された人生からの脱出〉(総合、逆転人生)
・5月28日放送〈私たちは〝宗教2世〟 見過ごされてきた苦悩〉(総合、かんさい熱視線)

 「かんさい熱視線」は関西ローカルだが、3本の番組のうち唯一マトモな番組だった。好評だったのか6月17日に全国(NHK総合)で再放送されている。

 「ハートネットTV」は、ものみの塔聖書冊子教会(その信者はエホバの証人と呼ばれる)や統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の2世と思しき人々が登場した。喫煙が教義に反するとして17歳の息子(証言者の兄)を家から追い出した母親。輸血を拒否して病気で亡くなった母親。非信者との恋愛を禁じられた2世。教義や布教活動との兼ね合いから大学進学や自由な就職を許されなかった2世。そんな人々が登場した。当人たちの語りを物静かで美しい映像とナレーションでまとめる構成だ。

 「逆転人生」は、手記を出版したエホバ2世の坂根真実氏の体験の再現ドラマを中心とした構成。恋愛、結婚、進学、就職を制限された。親から学校での部活を認められず、信仰を強要するためにムチで叩かれる。高校生のときに教団をやめたいと言うと親から「やめるなら出ていきなさい」と言われる。そんなエピソードに対して、スタジオでタレントたちが当の坂根氏を交えて、コメントしあう。最後は、坂根氏が母親を許し感謝して前向きに生きているという趣旨のコメントとナレーションに、坂根氏が母親への手紙を書き投函する映像を重ねて、「感動的な締めくくり」だ。

 いずれも親との関係に問題を矮小化し、こうした子育てを親に強要する団体側の実情には触れない番組だった。団体名自体を登場させず、「カルト」という言葉も出てこない。「ハートネットTV」で、エホバ2世の手記『カルト宗教やめました。』(たもさん・著)のタイトルと内容が短時間映された程度だ。

「2世問題」とは何なのか

 問題のない宗教団体の中で、ただ唐突に2世問題だけが発生しているわけではない。個別に見れば団体より親に問題がある場合もあるが、一連の番組が2世問題のモデルとして選んだ統一教会やものみの塔における2世問題の多くは違う。いずれも教団が熱心な信仰や実践活動を信者たちに求めている。逆らえば地獄に落ちる(あるいは死後に救われない)かのような宗教的な脅迫も伴っており、ものみの塔では親子であろうが夫婦であろうが棄教した相手と口をきいてはならない等のペナルティも行われている。

 全文は、ぜひサイトでご確認のほどを。

 とはいえ、あと一つだけ引用しておく。

 私がカルト問題を取材するようになってから20年近く経つが、当初から、カルト問題に取り組む人々の間で2世問題は取り上げられてきた。そこでは「宗教2世」ではなく「カルト2世」という言葉が使われている。

 いつから、「カルト」という言葉が、封じられてきたのだろう。

 「宗教2世」と「カルト2世」では、その言葉の意味するものは、大きく違う。


 2021年、まだ安倍晋三が存命中、NHKが統一教会を名指しで批判することは、難しかったことは想定できる。

 しかし、「2世問題」を、信者の親からの子どもの脱出をドラマチックに描くことに、どんな意味があったのだろう。

 カルト集団そのものの問題性に焦点を当てずして、何ら本質的な解決の道にはたどり着けない。

 
 さて、そろそろ将棋日本シリーズJT杯決勝に集中しようかな。

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by kogotokoubei | 2023-11-19 17:27 | 社会や政治のこと。 | Trackback | Comments(0)

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by 小言幸兵衛
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