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鈴木エイト著『「山上徹也」とは何者だったのか』より(16)


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鈴木エイト著『「山上徹也」とは何者だったのか』

 鈴木エイト著『「山上徹也」とは何者だったのか』(講談社+α新書、7月19日初版)の十六回目。

 目次。
□はじめに
□序 章 風化する「統一教会問題」と「なかったことにしたい」勢力
□第一章 山上徹也と安倍晋三、鈴木エイトをつなぐ「奇妙な縁」
□第二章 銃撃事件後、逮捕された山上が供述した「恨み」
□第三章 鑑定留置中の山上徹也に送った手紙
□第四章 事件の約一週間前に山上徹也から届いていたメッセージ(前編)
□第五章 山上徹也に複雑な思いを抱く「宗教二世」たち
□第六章 事件の約一週間前に山上徹也から届いていたメッセージ(後編)
□第七章 山上徹也が抱えていた「マグマのような憤り」の正体
□第八章 山上徹也は事件前からSOSを発していた
□第九章 山上徹也が見た「絶望」の正体
□第十章 「統一教会の被害を食い止めた」ために罪が重くなる可能性
□おわりに

 今回は、第四章 事件の約一週間前に山上徹也から届いていたメッセージ(前編)、から。

 2023年1月、鈴木エイトは山上徹也の伯父を訪ねた後に、弁護人の一人、小城達弁護士を訪ねた。

 鈴木は、山上徹也宛てに二通目の手紙を、小城弁護士に預けた。

 私の書籍を山上は入手し読んでくれていた
  
 奈良の小城弁護士の事務所内。
 起訴後に国選弁護人の制限が取れたことで小城弁護士も私選から国選となり、もうひとり国選弁護人も加わり、国選弁護人四人の体制になったという。
 前回差し入れをお願いした私の書籍について聞くと、すでに山上は入手し読んでいたという。発売後すぐに、山上本人が取り寄せてくれていたのだ。
 小城弁護士は鑑定留置がここまで長くなったことについて、被疑者への負担などから疑念を示した。
 週刊誌の記事のなかで、山上本人が言っていないことや拘置所での様子が曲解して報じられていると指摘する小城弁護士は、裁判前に情報が流れることは裁判員への予断を排除する原則からも問題だとした。
「一部を切り取られてワイドショー的に広まるのは彼(山上徹也)が望むところではない」
 では彼が望んでいることは何かと知りたくなるところだ。
 今後の展開については、公判前整理手続で、検察による証拠開示や争点整理から、弁護方針も決まっていくことになるという。

 鈴木は、山上徹也が、統一教会被害者家族の会へ送った相談メールについて、本人がどう捉えているのかを小城弁護士に確認して欲しいと依頼した。

 山上の母親が自己破産した二年後の2004年5月に、「統一教会被害者家族の会」ホームページの「相談メールフォーム」に、山上が「統一教会について」という題名でメールを投稿しているのだ。

 こちらが、被害者家族の会のサイト。
「全国統一教会被害者家族の会」のサイト

 これが、メール相談のページの画像。

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 検察は争点にしたくないかもしれないが、動機面の真実相当性は当然争点になるべきだ。公正に動機面を担保した上で、裁判員の判断を受けるかたちになってほしいと思う。
 情状酌量(情状軽減)か加重事由か、裁判員裁判だけにどちらに振れるかはわからない。他の人に当たらないよう近づいて撃ったという点もある。
 動機面での合理性・相当性を担保した上で、他のやり方はあったはずとするのが筋だとは個人的には思うところだ。
 そんな私見を話していた。

 小城弁護士と話している最後のほうで、鈴木エイトに衝撃的なことが弁護士から伝えられた。

「徹也さんがエイトさんへ事件前にメッセージを送ったけど返信は来なかったと言ってましたよ」と言われたのだ。
 思わず耳を疑った。聞くとツイッターのダイレクトメッセージ機能を通してだという。送った時期は事件の一週間ほど前。
 つまり、私は山上徹也からメッセージを受け取っていたにもかかわらず、返信をしていなかったのか。もし、メッセージに事件を示唆するようなことが書かれていたとしたら、事件を止められたのではないか。あるいは、統一教会の被害者が犯罪者となってしまう前に、思いとどまらせることができたのではないか・・・・・・。
 メッセージの内容を確認しようにも、ツイッターの仕様では、一度凍結されたアカウントとのメッセージのやり取りの履歴や内容は確認できない。ツイッターのメッセージは、フォローしていないアカウントの場合、メッセージリクエストに分類される。山上のツイッターアカウントは凍結されているため、メッセージ自体が消えてしまっている。
 当時、山上徹也のメッセージに気付かなかったとしたら大失態である。彼はひょっとしたら私に自分の行動を止めてほしかったのかもしれない。
 ツイッターにダイレクトメッセージが届いたことを知らせる通知メールを確認すると、2022年6月29日21時11分に、まさしく山上のアカウントからのメッセージが二通来ていたことがわかった。

 果たして、鈴木エイトは、本当に山上徹也のメッセージを見逃していたのか、などは、次回。

 
 この裁判は、長期戦になるのだろう。

 そして、異例な長さの鑑定留置にもより、世の中は山上徹也のことを忘れつつある。

 しかし、決して忘れてはいけないのは、統一教会と密接な関係にあった国会議員が、いまだに政権で名をとどめているということであり、岸田は、その任命責任を負っている、ということだ。
 
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by kogotokoubei | 2023-10-26 12:54 | 今週の一冊、あるいは二冊。 | Trackback | Comments(0)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛
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