中国新聞、がんばれ!
2023年 09月 20日
9月10日に、中国新聞の9月8日のスクープをご紹介した。
冒頭部分を、あらためて引用。
中国新聞の該当記事
河井元法相、買収原資は安倍政権中枢が提供か 4人からの6700万円示すメモ押収
2023/9/8
2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、検察当局が20年1月に河井克行元法相(60)=服役中=の自宅を家宅捜索した際、当時の安倍晋三首相をはじめ安倍政権の幹部4人から現金計6700万円を受け取った疑いを示すメモを発見し、押収していたことが7日、関係者への取材で分かった。検察当局は、元法相が広島県内の地方議員や後援会員に現金を配り回った買収の原資だった可能性があるとみて捜査していたという。
関係者によるとメモはA4判。上半分に「第3 7500万円」「第7 7500万円」と書かれ、それぞれ入金された時期が付記されている。その下に「+(プラス)現金6700」と手書きで記され、さらにその下に「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」と手書きされていた。
「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」というメモの存在は、本来、あの事件の捜査で重要な鍵を握っていたはずだ。
このスクープを、テレビ、全国紙は、まったく後追いしなかった。
私の知る限り、LITERAと「日刊ゲンダイ」のみ。
LITERAの該当記事
「日刊ゲンダイ」の該当記事
翌9月9日の中国新聞は、このメモに書かれた四人に対し、検察が当人たちに聴取をしていなかった、ということを報じている。
中国新聞の該当記事
こちらも冒頭部分を引用する。
6700万円提供?安倍氏ら4人を聴取せず 河井元法相事件でメモ押収の検察
2023/9/9
2019年の参院選広島選挙区での大規模買収事件を巡り、河井克行元法相(60)=服役中=の自宅から政権幹部による多額の現金提供の疑いを示すメモが押収されていた問題で、東京地検特捜部などの検察当局がメモに記載された当時の安倍晋三首相(昨年7月に死去)ら4人の聴取をしていなかったことが8日、関係者への取材で分かった。
この記事は、解説記事にリンクしている。
そちらも引用したい。
中国新聞の該当記事
河井元法相の立件優先、政権捜査に及び腰 メモ押収の検察【解説】
河井夫妻大規模買収事件
2023/9/9
2019年の参院選広島選挙区での大規模買収事件を巡り、河井克行元法相(60)=服役中=の自宅から政権幹部による多額の現金提供の疑いを示すメモを発見、押収したものの、検察当局が当時の安倍晋三首相らを聴取することはなかった。あくまで河井克行元法相の立件に焦点を絞り、ときの政権中枢への捜査に及び腰だった検察の姿勢が透けて見える。
事件が起きた参院選広島選挙区を巡っては、自民党本部が河井氏側に振り込んだ計1億5千万円が買収の原資になったのではと報道されたが、検察当局は克行氏の自宅からメモを押収。そのメモの記載から1億5千万円とは別に、政権幹部4人が現金で計6700万円を提供し、その現金が買収に使われたとの見方を強めていた。だが4人に対し、関係先の家宅捜索はもちろん聴取さえしなかった。
この記事も含め、テレビや全国紙は、フォローしていない。
逆に、NHK、朝日、読売、日経などが、7月に、担当検事の「不適切発言」については、大げさに取り上げていた。
朝日新聞の該当記事
「不起訴におわせ、検事が供述誘導」 取り調べ録音の元市議側訴え
という見出し。
買収された側の議員が、「不起訴をにおわされた」「河井を挙げるために協力してくれと言われた」ということについて、誘導尋問、不適切捜査を訴えているのだ。
なぜ、検察の不適切捜査についてマスメディアは非難しながら、「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」というメモがあったにも関わらず、それらの当人に捜査の手が及ばなかったことへの非難はしないのか。
あえて書こう。
河井から金をもらった元市会議員は、いわば小悪党。
河井は中悪党。
検察は、中悪党を捕えるために、小悪党の協力を求めた、ということだろう。
大悪党は、中悪党に買収資金を渡した政権中枢の人物だ。
しかし、河井は、口を閉ざして檻の中に入った。
検察は、なぜ、安倍晋三を含む4人に聴取を行わなかったか。
間違いなく、圧力がかかったのだろう。
メディアが、検察に対してすべきことは、小悪党への捜査の仕方の不適切性への非難よりも、大悪党を捜査しなかった不手際への非難であろう。
権力に対し検察も及び腰ならば、メディアも、まったくの及び腰なのだ。
安倍晋三が、自分に批判的な候補者を落とすために、河井の妻を強引に選挙に引っ張り出し、金の力で当選させようとした証拠が、「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」のメモだ。
安倍-菅-岸田と続く2012年体制の不正・無能・腐敗を象徴する事件の一つである。
このメモも「なかったこと」にしようとする自民党政権に、NHKも含むテレビも、全国紙も、斬り込もうとしない。
今は、中国新聞が孤軍奮闘の状態だ。
がんばれ、中国新聞、と言いたい。
