あれから一年。昨夜のNHK「ニュースウォッチ9」に、違和感。
2023年 07月 08日
安倍晋三襲撃事件だ。
ちょうど一年前も、母とテレビであのニュースを見ていた。
昨夜、NHKの「ニュースウオッチ9」で、「安倍元首相銃撃事件1年・社会に与えた影響は」という特集があったので、夕食後、見ていた。
田中キャスターが、東大名誉教授の御厨貴にインタビューする、という形式。
NHKサイトの「ニュースウォッチ9」のページ
見ていて、違和感があった。
スマホで撮った画像を合成したものを、掲載する。

まず、テロ、という前提で、その背景にあるものが、かつてとは違って、社会的に追いつめられている人が、ポーンと飛んであらわれたのが、今回のテロだと言う。
このあたりで、私の脳裏には「?」だらけになった。
要するに、犯人がテロリストである、という認識で考えるべき事件だったのか。
彼が、追いつめられた根本原因を論じる気配がない。
暴力行為をやらないと救われないという“個人の叫び”みたいなものが、強く出た、と言う。

そうした流れが始まって要注意、と言う。
個人の叫びまで追い込んだものが何か、が重要なのだ。
SNSの世界が政治・社会に対して影響を持ったから、ことばによってみんなを説得するのではなく、個人個人が激しいことば遣いをし、相手を圧迫、誹謗することで自己表現をする、と言う。
話し合いで新たなものを生み出すのではなく、社会が虚無的になる、のもSNSのせい?
冗談じゃない。
SNSはあくまで道具である。
「話し合い」を避けている岸田政治こそが、悪しき風潮をまん延させているのである。

田中キャスターが、「この事件何だったんだろうと、ずっともやもや感が残っている」と言うが、私は、この番組に、もやもやしてるぞ。
御厨は、ことばが「暴力はいけません」という言葉で止まっている、と指摘するが、この特集も、肝腎な事件の原因に辿りつく前に、ことばが止まっているじゃないか。
原因究明を徹底的にすべきだが、深い解析なり分析なりしないままで先へ進んでいる、と御厨は言うが、では、あなたはどう分析しているのか?

「自由で平和な社会をどう維持していくのか、これからふんばらないといけない」と田中が言うが、そのための特集だったんじゃないの。
御厨は、簡単ではない問題だが、考えることが重要なプロセスだと言うが、政治学者であって、社会心理学者ではないよね。
「安倍元首相銃撃事件1年・社会に与えた影響は」というタイトルではなく、「安倍元首相銃撃事件1年・日本の政治は変わったのか」とできないのが、NHKの限界ということか。
あの事件が起こった大きな原因は、はっきりしているじゃないか。
旧統一教会の熱心な信者である母親の多額な献金により、犯人の家庭は経済的に崩壊し、その教団を支持している政治家への恨みが募ったからである。
旧統一教会と政治との悪魔の取引による密な関係が、信者を家族に持つ多くの日本人の家庭を崩壊に陥れていること、そして、その問題は、一年経っても何ら本質的に解決せず、今や、放置されたままになっていることをこそ語るべきだろう。
昨年、投票日の翌日などに、記事を書いた。
2022年7月11日のブログ
2022年7月16日のブログ
あらためて読んでみて思うのは、あの事件から一年経っても、政治も、メディアも、まったく変わっていない、何ら、事件から学んでいない、ということだ。
