白井聡・望月衣塑子『日本解体論』より(18)
2023年 03月 23日
連れ合いも休み。
彼女にとって唯一の木曜の休みに二週連続で長岡の施設にお義母さんを訪ねていたので、久し振りの二人そろっての休暇。
二人で朝から、家のもろもろの整理。
片付けようと思ってなかなか出来なかったのだった。
余禄として、懐かしい物がいろいろ見つかった。
午後は、ユウの床屋だ。
天気が良いとシャワーで綺麗にして散歩で乾かせてから行くのだが、先ほどシャワーをし、ストーブで乾かしている。
一昨日と昨日のアルバイトは、見事にWBC日本戦放送中は暇で、終わってから一気に混む状況だった。
同じビルにあるパチンコ屋さんにはテレビがあり、皆さん日本の勝利を喜びながらの食事。
私は、昨日バイトから帰宅しユウの散歩の後、晩酌しながらTBSの再放送を見た。
確かに、大谷の活躍は凄かった。
しかし、MVPは、打点新記録の吉田だと思っていた。
二刀流への総合評価か。
だったら、昨年のMLBアメリカンリーグだってMVPは大谷だったのではないか。
ジャッジのぶっち切りのMVPだったが、そのジャッジはWBCには出ていない。
ア・リーグのサイ・ヤング賞投手バーランダーも出ていない。
アメリカチームは、ベストチームとは、思えない。
シーズン前の大事な時期、MLBの小遣い稼ぎで怪我などしていられない、という思いは理解できる。
三年後も、また3月開催らしい。
ならば、ベストチームを組むのは難しいだろう。
こういう、流れに棹さすことをメディアで言う人はいない。
ともかく、大谷フィーバーだ。
その100分の1の時間でも割いて、源田の怪我や、ライナー直撃の佐々木のその後が知りたい。
将棋や映画の記事が続き、久し振りにこの本。

白井聡・望月衣塑子『日本解体論』(朝日新書)
2022年8月30日初版の白井聡と望月衣塑子の対談『日本解体論』から十八回目。
目次。
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まえがき
第1章 77年目の分岐点
第2章 「政治的無知」がもたらす惨状
第3章 壊れていくメディアと学問
第4章 癒着するメディアと権力
第5章 劣化する日本社会
第6章 国家による侵攻の衝撃
あとがき
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引き続き、第6章 国家による侵攻の衝撃、から。
前回は、経済制裁をしていても、ロシアでは並行輸入などにより物資は豊富にあり、決して国民に厭戦感が漂っている状況ではない。逆に、原油高などの影響で困窮しているのは、日本の国民ではないか、という二人の言葉を紹介した。
WBCのニュースで小さな扱いとはなったが、岸田総理がキーウを訪問して、大盤振る舞いをしたようだ。
武器ではない装備の支援にしても、アメリカとロシアの代理戦争に加担していることは変わらない。
そのアメリカに、盲目的に従属していいのだろうか。
引用する。
大儲けするアメリカ、バイデンの謎
望月 今回、アメリカは早い段階でロシアの侵攻の可能性が高いと警告していましたね。
白井 結果的に見て、アメリカの軍事諜報はかなり正確でした。ただ、そうであるがゆえに「アメリカは戦争を止めなかった」という言い方もしたくなりますよね。なので、バイデン大統領って何者なんだろうと思いますよ。プーチンよりも謎という感じがします。
望月 親ロシア政権を打倒した2014年のマイダン革命を描いたドキュメンタリー映画『ウィンター・オン・ファイヤー・ウクライナ、自由への闘い』(15年公開)を見ると、非常に激しい民主化運動だったことがよくわかります。
ロシアの立場になれば、それ以前からポーランドやバルト三国などはNATOに加盟してミサイルも配備されるというNATOの東方拡大によって追い込まれていました。なのでロシアは、ウクライナのNATO加盟は絶対に阻止したいと親ロシア政権を猛烈に後押ししていた。でもマイダン革命が起きて、親欧米政権が誕生してしまった。それに反発して即座にクリミア併合、東部ドンバス地方の武装蜂起の支援を立て続けに行ったわけです。
しかし、ゼレンスキー大統領という政治家というよりもむしろパフォーマー、ある種のカリスマが登場してNATOに加盟したいと言い出した。
ゼレンスキーは政治経験が全然ない人です。ウクライナの大富豪イーホル・コロモイスキーが所有するリベラルなテレビ局を中心にプロデューサーや俳優として活躍し、マイダン革命後、主人公の大統領を演じたドラマ「国民の僕(しもべ)」で超人気者になった。いろんなソフトパワーを使って民主的なことをしたいということで大統領選に立候補したようですが、それがロシアの侵攻を誘発したとも言えるかもしれません。プーチンにしたらむかついてしょうがない。そこで「特別軍事作戦」に踏み切ったという形ですよね。
白井は、プーチンがNATOの東方拡大を食い止めたいと思うプーチンを、その方法はともかく理解できる、と言う。
そして、ロシアのウクライナ侵攻の可能性をいち早く察知していたにも関わらず、バイデンは「米軍は出さない」と言った。
そこで、ウクライナのNATO加盟阻止、東部ドンバス紛争の決着の二つの目標を一挙に解決しようとプーチンが思ったのだろう、と推測する。
白井 バイデンはプーチンの決断をわざわざ後押ししたということになります。そこが理解できない謎です。
バイデンは、ロシアが戦争に踏み切るのを期待していたのではないとすら思いたくなります。プーチンの政治的な目標は明確で、NATOの東方拡大をやめてくれということです。だから兵隊を国境に集めて緊張を高めて、それを要求した。でもバイデンは妥協的なことを全く言わず、まさにプーチンの要求をはね付け続けたわけです。
侵攻後もいわばゼロ回答です。それでウクライナに携帯型地対空ミサイル「スティンガー」、対戦車ミサイル「ジャベリン」、自爆型ドローン「スイッチブレード」なんかをどんどん供与している。結局、アメリカの兵器産業が潤っていますよね。
望月 ジャベリンは一発2000万円と言われています。アメリカのウクライナへの軍事・経済・人道支援の予算は22年4月28日の時点で、のべ47億ドル(約6000億円)です。イギリスも軽対戦車ミサイル「Nlaws」や近距離防空ミサイル「スタートリーク」、ドイツも地対空ミサイル「ストレラ」や自走式対空砲「ゲバルト」といった具合に、盛んに西側諸国が兵器供与を行っています。
白井 ポーランドがウクライナにソ連製のT72型戦車を供与した、その穴埋めにイギリスがポーランドに新しい戦車を送るという玉突き現象も起きていますね。4月末の時点では戦争の拡大につながる戦闘機の供与には消極的ですが、さらに東欧諸国からソ連製のMiG-29がウクライナに供与されて、同じように玉突き現象になる可能性はあるでしょう。ますます兵器産業が儲かりますね。
望月 アメリカは超巨大軍産複合体国家です。ニューヨークにいる記者によれば、とロッキード・マーティン社とかのロビー活動がすごくて、議員たちに「軍事介入に踏み切るべきだ」と強く迫っていると聞いています。
実際、22年34月上旬にロッキード・マーティン社の株価は20%くらい上がり、過去最高を更新しています。
今、ロッキード・マーティンやレイセオンといったアメリカの兵器産業では、欧州を含めて注文が殺到していると望月は指摘する。
また、ロシアとウクライナという穀物大国から輸入が止まることで、アメリカ産の穀物や肥料が高騰し、低所得者の生活が追い込まれている。
望月の指摘を受けた白井の言葉。
白井 原油や天然ガスもしかりですね。こうしたバイデンの謎やアメリカの利益といういわば客観的事実を指摘するだけで、「お前は親露派か」などと言われてしまいます。情報空間、言論空間もアメリカが制圧しているわけです。
キーウを訪れた岸田総理は、「ウクライナ侵略は国際秩序を揺るがす暴挙であると痛感した」などと語っている。
盲目的な対米従属国家日本は、いったい、何のため、誰のためにウクライナを支援するのだろうか。
これが、検索したロッキード・マーティン社の五年間の株価推移グラフだ。
ロッキード・マーティン社株価推移

アメリカも日本も、国民は物価上昇で困窮している。
日本の大手企業では賃上げのニュースはあるが、中小企業、非正規社員、アルバイトなどは、まったく逆の状況にある。
私のバイト先の飲食店では、食用油が倍近く値上がりのため、油交換の間隔を空けるようになっている。
原材料費も上がっており、とても人件費を上げるような状態にない。
契約は半年単位で更新だが、先日4月~9月の更新内容の時給は、据え置きだ。
加えて、半年前から比較すると3名の欠員になっているにも関わらず人員は増やさず、逆に比較的に暇な時間でのワンオペ(一人シフト)時間を今までより長くしようとしている。
ウクライナを支援することで、いったい誰が潤っているのか。
その税金は、もっと国民のために使われるべきではないのか。
そして、この戦争を止めさせるために、なぜ、日本は行動できないのか。
いろんな不満が募るばかりだ。
このシリーズ、20回までは続ける予定。
そろそろユウも乾いてきた。
昼食は、雨も降っており、家で食べるとのこと。
さぁ、何かな。
