プロジェクトとは・・・・・・。「折々のことば」から思う、いろいろ。
2022年 09月 30日
昨日の朝日新聞「折々のことば」は、磯崎新のこの言葉だった。

プロジェクトという概念は・・・・・・例外状態をコンスタントにつくり出すことです。
例年10月に開催する会社のイベントの準備を進めているが、この言葉、まったく同感だ。
プロジェクトは日本語にすると、事業となりそうだが、英語のままの方がニュアンスが伝わりやすいかもしれない。
察しの良い方は、私が担当するイベントの内容をお分かりかもしれない。
お客様の経営幹部にご参加いただく、懇親のためのイベント。
一昨年は、飲食の際、お客様にフェイスガードをしていただいた。
昨年は、従来一か所で開催するのを、全国9か所で同日に開催し、スマホのteamsで写真や進捗情報などを共有する仕組みにした。
固定観念に従っていたら、中止だったろう。
実際、会社のトップもそのつもりだった。
しかし、お客様は、早い時期からその日を空けて、楽しみにしていらっしゃったのだ。
営業も、何とか開催できないものかと諦めきれない様子。
そこで、一か所で密にならないで開催することはできないかを考え、リモート複数会場同日開催の試案を作って営業のリーダーに説明し快諾を得て、会社トップの了承もいただいた。
結果、無事実施することができ、一つの運営形式のモデルを作ることもできたと思う。
今年で16回目になるが、毎年共通する運営内容は半分くらいはあるが、残り半分は、その時の諸般の状況で変わる。
かっこつけるなら、環境変化に適合させている、ということになるが、実態は、やむを得ない事情を踏まえて、従来とは仕組みや運営方法を変えなければならない、ということ。
その際、会社トップとのコミュニケーションや現場のリーダーとの連携を円滑にとり、迅速に判断し、実行しなければならない。
今の会社で37年も勤務してきたから、各部門のリーダーともすぐに忌憚なく相談できる関係はできている。
また、私を信頼してもらい、大きな権限を与えてもらっているから、なんとか、これまでやってこれたと思う。
今年は一か所での開催。
また、前日にも三年ぶりに開催するイベントがあり、そちらも一部担当しているので、怒涛の二日間、になる。
しかし、何があっても、なんとかしていくつもりだ。
重要なのは、お客様の安全を確保し、かつ、楽しんでいただくこと。
国のプロジェクトでも同じだろう。
たとえば、新型コロナ感染拡大は、歴史上も例外中の例外かもしれないが、プロジェクトリーダー(首相あるいは各関係部門の責任者)は、その例外に適合する仕組みを構築しなければならない。
本来は、専門家である官僚が、もっと政策に関与すべきなのだが、そうなっていない。
今、霞が関は、声を失っている。
優秀な若手が、どんどん辞めている。
安倍・菅により、政府が人事権を盾に、政権に批判的な官僚を容赦なく飛ばしてきた。
政治家の誤りを官僚が修正したり、専門家として提言するという、本来あるべき関係になっていない。
これでは、国が直面する“例外”に適合することはできない。
例外状態をコンスタントにつくり出す、という意識、姿勢がなければ、環境の変化に慌て、旧態依然とした対応しかできないから、失敗する。
あえて火の中に飛び込んでも、評価されることもないから、保身に徹する。
永田町も霞が関も、自ら汗を流そうとしないから、業者丸投げ、下請け、孫請け、責任者不在、という状態が、多くの問題を起こしている。
たとえば、自民党政権は、統一協会問題対応プロジェクトに、どんな姿勢で取り組もうとしているのか。
「2012年体制」による、その場しのぎや誤魔化しで時を稼ごうとしているのでは、この難局は乗り越えられない。
しかし、まだ、そういう危機感は、彼らの発言や行動からは感じられない。
このままなら、「2012年体制」は、確実に終焉を迎えるだろう。
もう、多くの国民は、我慢の限界を超えている。
かつて、政治家は、自分たちの仲間のことより、もっと国のこと、国民のことを考えていたのではないか。
かつて、官僚は、慣例に沿ってお役所仕事を繰りかえすのではなく、国民のために汗をかいていたのではないか。
「折々のことば」を目にして、自分のことから、つい発散してしまった。
さて、やるべきことは山のようにあるが、頑張るぞ。
ご賛同ありがとうございます。
来週から、日々、さまざまな“例外状態”をつくり続けそうです。
とはいえ、それが結構、やりがいになっている自分もいます。
tanatali3さんは、アメリカで充実した日々をお過ごしのようですね。
ブログ記事を拝読し、複数のプロジェクトが同時進行しているような印象を受けました。
私は、サンフランシスコ地震の時、ちょうど出張でアメリカにおりました。
地震のその時間は、サンフランシスコからコロラドへ向かう飛行機に乗っていて、ホテルに着いてニュースを見てびっくり。
当初の予定は反故になり、結果として、自由にアメリカの休日を楽しむことができました。
その後、アメリカに最後に行ったのは、あの9.11の後の11月。
出張で訪ねたアメリカやイギリスにはまた行きたいと思っていますが、なかなかそうもいかない日々が続きます。
