スキージャンプの失格で思う、いろいろ。
2022年 02月 08日
昨日の北京冬期五輪のスキージャンプ混合団体は、なんと失格者が四か国五人、という前代未聞の事態になってしまった。
高梨は、先日のノーマルヒル個人戦と同じスーツだったが、規定違反となったらしい。
その個人戦で銀メダルだったドイツ選手も失格となった。
身体測定方法やスーツの測定方法が従来と違っていた、という失格となった選手のコメントもある。
正直なところ、真相は、分からない。
ということで、この人はどんなことを言っているのか、と思ったら、長野五輪の金メダリスト船木和喜は、スポニチで、こう書いていた。
「スポーツニッポン」サイトの該当記事
引用する。
【ジャンプ斬る 船木和喜】スーツの規定違反は諸条件で避けられないケースもある。夏場は汗で空気の透過量が少なくなるため、チェックも行われないほどだ。ただし、高梨の太腿部分が本当に2センチ、ルールより余裕があったのであれば、避けることができた事態だ。06年のトリノ五輪で原田さんが失格しているが、問題だったのは目に見えない体重。今回は目視でチェックすれば分かったのではないか。五輪用に新調したであろうスーツ。長いシーズン中に、疲労などで体形が変化したという状況は考えにくい。
素人は、2センチルール違反であるのを、目視できるかどうか怪しいが、あの船木が言っているのだから、コーチや選手なら判別できるのだろう。
船木が、言っているのだから。
そうなのだ。
競技ルールなど詳しく知らない素人は、その道のプロで、その経験や、人格などから信頼できる人の判断なら、腑に落ちる。
しかし、今回の大量失格者発生は、このままでは選手側と審査員側との信頼が破綻する恐れがある。
この一戦を契機に、ルール内容と審査方法などが、見直されるとことを期待する。
そのルール自体に問題がないか。
その検査方法に合理性があるのか。
検査方法は、常に同じ内容で平準化されているのか。
そして、検査内容に透明性が保たれているのか。
個人的には、もし、競技の前に全員検査して合格であり、そのスーツを着替えることができない環境であるなら、競技後に抜き打ち検査をする必要はないと思う。
加えて、競技後、全員ではなく、選択された一部の競技者の抜き打ちでの検査があるとしたら、それは、公平と言えるのだろうか。
そもそも審査は、ルールを守って競技をすることを促すためなら、競技前にルール違反があれば、規定内のものに着替えさせる、というプロセスだけで良いのではないか。
ボクシングだって、体重オーバーでも、あらためて計量するチャンスがある。
競技後の抜き打ち検査は、ドーピング検査のような印象を受ける。
そのドーピング検査も、やるなら全員やればいいのだ。
日本のジャンプのコーチは、選手はコーチが選んだスーツを着るので、コーチの責任で選手には責任はない、とコメントしている。
スキージャンプは、何度もルール改訂(改悪?)をしている歴史がある。
日本選手がもっと強かった時期、小柄な選手が長いスキー板を使用できないようにルールが変わり、大柄な海外選手が有利になったと言われる。
また、以前は風向きの有利不利は審査で考慮されなかったが、追い風と向かい風では明らかに飛距離に差が出るので、今では、風向きによる加点、減点がある。
とはいえ、スキー場ごとに違った数値が設定されているが、どこまで信頼できるものなのかは、素人には分からない。
しかし、ルールはルールなのである。
そのルールに則って、戦うしかない。
紹介した船木和喜の記事の後半は、高梨の得点一人分がない状況でも決勝に進み、他の国でも失格者が出たとはいえメダル争いまでからんだ日本チームの健闘を称え、男子ラージヒルへの期待で締めくくられている。
私は、高梨は、二本目飛べるのか、と思いながら見ていた。
しっかり飛んで、その後、何度も頭を下げる姿は印象的だった。
記録は4位でメダルに届かなかったが、小林陵侑が高梨沙羅をたくさんハグしてあげた大会として、記憶に残る一戦だったと言えるのではなかろうか。
そして、あれから審査内容が改善された、という歴史のターニングポイントになってもらいたい。
そこで、思うのは、コロナ感染に関する判断基準のこと。
昨年11月、危険度のレベルについて、数値基準が外されてしまった。
だから、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の境界が、まったく曖昧になっている。
政府も自治体も、混乱している。
オミクロン株は重症化する割合が低い、という情報が、混乱に輪をかけている。
若年層の感染が多い、とはいえ、その感染は自宅や町で間違いなく高齢者にも拡大していく。
なぜ、以前のように、10万人当たり一週間合計感染者数や病床使用率という統一基準で判断しようとしないのか、私には疑問だ。
今日、明日は、飲食店のバイトは、夕方からラストまでのシフト。
今月後半のシフトも、20時閉店を想定してシフト表が届いた。
このままでは、解除できないだろう。
スポーツの厳しいルールは、順位には影響する。
しかし、ルールなき感染対策は、生命の危険性を招く。
三回目のワクチン接種をネットで予約したが、ワクチンのみに頼るのでは、収束への道は遠いように思えてならない。
スポーツにルールは必要だ。
そして、国民を守る感染対策にも、基準指標による、説得力のあるルールが求められる。
