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1.8兆円の損失ばかり取り上げるが、野村総研のレポートは、五輪中止を促している。


 野村総研が出したレポートで、五輪中止の経済損失1.8兆円、ということを中心に取り上げられているが、このレポートを最後まで読めば、五輪中止勧告に近いことが分かる。

 野村総研サイトから、最後の段落を引用する。
野村総研サイトの該当ページ


■経済損失よりも感染リスクの観点で判断を

国内観客の制限措置によって失われる経済効果、つまり経済損失がもたらす経済への影響は軽微と言える。2020年度名目GDPの規模と比べると、半数受け入れケースでは0.01%、4分の1受け入れケースでは0.02%、無観客のケースでも0.02%に過ぎない。

他方、大会を中止する場合の経済損失は1兆8,108億円と、必ずしも軽微とは言えないかもしれない。しかし、2020年度名目GDPと比べると0.33%の規模であり、景気の方向性を左右する程の規模ではない。

ちなみに、第1回目の緊急事態宣言による経済損失の筆者の推定値は約6.4兆円、第2回目は約6.3兆円、第3回目は現時点で実施が決まっているだけで約1.9兆円、この先延長が決まれば約3兆円などさらに増加する見通しである(コラム「延長・拡大を繰り返す緊急事態宣言に沖縄県が追加」、2021年5月21日)。大会を中止する場合の経済損失は、緊急事態宣言1回分によるものよりも小さいのである。

このように、緊急事態宣言による経済損失などと比べると、国内観客を制限して大会を開催、あるいは大会を中止する場合の経済損失は必ずしも大きくはない。大会開催をきっかけに、仮に感染が拡大して緊急事態宣言の再発令を余儀なくされる場合には、その経済損失の方が大きくなるのである。

以上の試算は、大会の開催・中止の判断、観客制限の判断については、その経済的な損失という観点ではなく、感染リスクへの影響という観点に基づいて慎重に決定されるべきであることを示唆している。

 くどいようだが、肝腎な部分を太字で再度引用。

 “緊急事態宣言による経済損失などと比べると、国内観客を制限して大会を開催、あるいは大会を中止する場合の経済損失は必ずしも大きくはない。大会開催をきっかけに、仮に感染が拡大して緊急事態宣言の再発令を余儀なくされる場合には、その経済損失の方が大きくなるのである。
 以上の試算は、大会の開催・中止の判断、観客制限の判断については、その経済的な損失という観点ではなく、感染リスクへの影響という観点に基づいて慎重に決定されるべきであることを示唆している“


 よって、野村総研のレポートを取り上げる場合の見出しは「経済損失よりも感染リスクの観点で判断をー野村総研レポートより」とでもすればいいのに、損失1.8兆円ばかり取り上げようとする。

 中途半端な緊急事態宣言の繰り返しが、五輪中止による額などはるかに超える経済的損失となっている。

 まさに、二兎追う者は一兎をも得ず、を現実化したのは、安倍-菅内閣の失態だ。


 経済効果の面からも、五輪は中止すべきは明らかなのだ。

 そして、五月雨式、中途半端な感染対策を止めて、あらためて短期集中な対策とワクチン接種で、感染者ゼロを目指すべきだ。

 実態に見合った補償をセットでの休業要請、外出、旅行の制限など、ロックダウンに相当する現実的な対策をして来なかったツケが、今の状況をもたらしている。

 感染者を減らし、犠牲となる人を減らすこと。そして、一日も早く日常を取り戻すこと。

 それが、五輪開催より数倍も優先すべきことなのである。
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by kogotokoubei | 2021-05-31 20:27 | 新型コロナウイルス関連 | Trackback | Comments(0)

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by 小言幸兵衛
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