病床使用率、感染者数、PCR検査数の推移。
2021年 03月 07日
一時、意図的に忘れかけられていた4つのステージと6つの指標を、Yahoonニュースから拝借し、再確認。
yahooニュースの該当記事
まず、厚労省の特設サイトで、都道府県別の病床使用率を確認し、1月からの表を3月3日までに更新した。
厚労省特設サイトの該当ページ
これまで、現時点の確保病床の25%以上をステージ3としてきたが、多くのメディアで、現時点の確保病床の使用率20%以上をステージ3としているようなので、私もそのようにした。
これが、改訂した表。オレンジがステージ3、赤がステージ4。
ステージ4は、千葉のみになった。
ステージ3は、福島、茨城、群馬、埼玉、東京、神奈川、石川、岐阜、愛知、三重、滋賀、大阪、兵庫、福岡、沖縄の15都府県。
多くの地域は改善傾向だが、千葉が依然としてステージ4であることや、福島がステージ2からステージ3に逆戻りしているのは、気になる。
朝日新聞の特設サイト
全地域で、15人を超えることはなく、ステージ2以下になってはいる。
しかし、気になるのは、PCR検査数が少ない、ということ。
厚労省の特設サイトから、オープンデータのエクセルをダウンロードし、3月3日までの検査数の推移に、二日後3月5日までの陽性者数を折れ線で重ねてみた。
厚労省特設サイトの該当ページ
陽性率は減ってきてはいる。
しかし、検査数の減少が陽性者数の減少につながっていることは否定できないだろう。
1月中旬から2月28日までの、一週間ごとの平均の一日当たり検査数は、このようになっている。
間違いなく、検査は減少している。
一昨日の総理記者会見で、PCR検査に関するIWJの岩上さんの質問には、高齢者施設への集中検査とか、モニタリング検査のことは語られたが、濃厚接触者を追わない、いや、追えない現状への改善策などは、言及しなかった。逃げた、のだろう。
ワクチンは、あくまで発症や重症化を抑えることを期待するもので、感染を防ぐことはできない。
ということは、ワクチン接種が増えれば増えるほど、無症状感染者が増える、ということになる。
だから、濃厚接触者はもちろん、無症状感染者を割り出すための検査数の拡大は、必須である。
日本のPCR検査は、世界の他の国に比べても少なすぎるのに、それを増やそうとしていないままで、緊急事態解除など、できるはずはないと思う。
あまり報道されないが、日本のPCR検査数は、なんとも情けない位に少ないのだ。
世界の中で、日本のPCR検査の実態はどんなレベルにあるのか確認しよう。
Wikipediaの「Covid-19_testing」は、人口当たりの検査数について、国別のデータを掲載している。
日本は、3月1日時点のデータ、他の国・地域も同じような時期のデータを元にしている。
Wikipedia「Covid-19_testing」
これが、検査回数の上位の国・地域だ。Tested/population(%)の欄をご確認のほどを。
100を超えるということは、すでに人口以上の検査をしているということ。
UAEは331%、デンマークは305%、アイスランド139%、イギリス(UK)の139%、イスラエルの135%、そしてアメリカも109%である。
では、日本はどうか。これが、日本と同じような検査率の国・地域。
日本は、人口当たりで、6.7%。
チュニジア、ジャマイカ、ルワンダ、ネパールなどより低く、ボリビア、ザンビアと同レベル。
では、他の欧州諸国は、どうか。
イタリアが69.7、カナダ66.1、フィンランドが62.4、そしてドイツが53.8・・・ギリシャもチリも、すでに人口比で半数以上のPCR検査を実施している。
日本は、まだ、人口比で、たった6.7%である。
そんな状況なのに、2月以降、PCR検査は減少している。
これは、どう考えても、政治的な作為があると考えるべきではないか。
3月25日の聖火リレースタートに間に合わせることで、多くの国民に生命の危機を招くような緊急事態宣言解除は、許されない。