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Number 1018「藤井聡太と将棋の冒険。」より(1)


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 「Number」が、1010号に続き、将棋特集の第二弾を発行。

 知ってはいたが、買うかどうか迷っていたところ、前回も推奨していただいた居残り会メンバーのMさんが、これも面白いよとのLINEでのメッセージ。

 結局、買った。

 私は、Mさんは、世界一のブックセールスレディ―だと思うなぁ^^

 まず、第一弾では紹介されていなかった、永瀬拓矢王座について。
 題は、「求道者の素顔 生命としての将棋。」となっている。

 あらためて、将棋八大タイトル戦のタイトルホルダーと年齢を並べる。

 「竜王戦」 豊島将之 30歳
 「名人戦」 渡辺 明 36歳
 「王位戦」 藤井聡太 18歳
 「王座戦」 永瀬拓矢 28歳
 「棋王戦」 渡辺
 「叡王戦」 豊島
 「王将戦」 渡辺
 「棋聖戦」 藤井

 どうしても藤井聡太の18歳が目立つが、永瀬も次に若いタイトル保持者である。

 王座の永瀬は、今週末、渡辺明三冠に挑戦する王将戦の第二局がある。
 永瀬の反撃に期待している。

 本書から、そのプロフィールをご紹介。

 1992年9月5日、神奈川県生まれ。安恵照剛八段門下。2009年四段。20年九段。タイトル戦登場は6回。獲得は王座2期、叡王1期の計3期。棋戦優勝2回。現在王座を保持。粘り強い棋風と徹底的に研究を行う姿勢から「軍曹」の異名をとる。趣味は漫画とアニメ鑑賞

 冒頭から引用。筆者は、ルポライターの高川武将だ。

 
 永瀬拓矢は異色の棋士である。
 天才集団の棋界で、「将棋に才能は要らない。必要なのは努力のみ」と公言し、色紙に「根性」と揮毫する。対局以外は練習将棋を詰め込み、月に28回研究会をやったという逸話もある。将棋の息抜きは将棋、勝つためには何でもやる、ストイックな男・・・・・・。ついた異名が「軍曹」。一般的に棋士であれば「○○流」と呼ばれる異名も、彼だけは異色だ。
 その永瀬が今、「四強」の一角を担っている。一昨年、初タイトルの叡王と王座の二冠を獲得。昨年は豊島将之竜王に叡王を奪われたが、王座は初防衛。王将戦挑戦者決定リーグ戦で今度は豊島を破り、渡辺明王将(名人、棋王)に挑むことになっている。
 棋風が何よりも異色だ。四強の渡辺、豊島、藤井聡太二冠は、10代から切れ味抜群の終盤力で「天才」と称されてきた。永瀬は違う。彼の持ち味は尋常ならざる粘り強さにある。2020年9月に王座戦で対局した久保利明九段が言っていた。
「永瀬さんの将棋には人を狂わせるところがある。優勢なのに粘る手を指すんです」
 攻める手を指すのが当然の局面で、永瀬はたびたび自陣を固める手を選ぶ。読みにない手を指された相手は混乱し、自分の将棋を狂わされていく・・・・・・。昨年の叡王戦でも、史上に残る長手数の「永瀬ワールド」を展開し、将棋ファンを呆れさせた。

 昨年の叡王戦は、とにかく長かった。
 第一局が千日手、第二局と第三局が、続けて持将棋(じしょうぎ)で引き分け。

 千日手とは、他の手を打つと負けになるので、両者が同じ手を繰り返し打つことになる状態。

 持将棋は、お互いの玉が相手の陣内に入って詰む見込みのない場合で、玉を除き飛車・角を各5点、その他の駒を各1点として計算し、両者とも24点以上あれば引き分けとなる。24点以下の対局者は負けとなる。

 結果として豊島竜王が、4勝3敗2持将棋で勝利したが、歴史に残る長い戦いは、永瀬の名をあらためて印象づけたと言える。

 引用を続ける。

 永瀬拓矢とは一体、何者なのか・・・・・・。
 師走の夕刻。下町風情の残る東京は大井町駅近辺のとあるホテルの一室で、永瀬に会った。

 -ストイックと言われるのはどう思ってます・・・・・・?

 恐る恐るといった感じで、そんな初手を指してみた。すると永瀬は「ピンと来ないですねぇ」と言った後、独特の速射砲のような口調で軽快に話し始めた。
「多才な方が、選択肢が沢山ある中でこれ一つを選んでやる、というのがストイックだと思っていて、選択肢が一つしかない人がそれをやるのは、別にストイックだと思ってないんです。だって、選択肢がないわけなんで。これしかないわけなんで。
 小学2年生からいろいろ習い事をやったんです。書道、水泳、公文式・・・・・・でも、何をやってもできなかった。人並みにすら、できなかった。恐ろしいんですよ。何をやってもできないということは。
 どれくらい? あまり記憶が鮮明じゃないんですけど、嫌な記憶なんで(笑)。下から数えて1番か2番。同世代の子と比べて、著しくできない。それは辛いんですよ。水泳なんていまだに泳げないので(笑)。1年以上通ってもできないと、『これはおかしいぞ』と思うわけです。『何で皆ができていて自分はできないんだ』って。それ、結構辛いんですよ。ましてや先生からも『できないじゃん』と言われて、これはハラスメントですよね。結構、辛いんです。
 ただ、自分を責めることはなかったんです。責めると鬱の方に行く。それよりやめちゃおうかなって(笑)。よかったです。そういう方向性で。今考えると、先生の教え方が下手だったんじゃないですか」
 あっけらかんとした物言いに思わず吹き出すと、彼は真剣な表情になって続けた。
「だって、子どもはスポンジみたいなものじゃないですか。教えた分だけ吸収するのに上達しないのは、さすがに教える側に工夫がないからだと思います。子どもは十人十色なので、そこに対応しなきゃいけない。子どもは一生懸命やってるわけですよ。それでも上達しなかったら、面白くなくてやめちゃいますよね。面白さをわからせる側にも責任はありますよ。今、気がつきました。ずっとおかしいなと思ってたんで」

 沢山、習い事やってたんだねぇ。

 しかし、どれもできなかった。

 そんな永瀬少年が、何をきっかけに将棋に目覚めたのかについては、次回。


 さて、王将戦で永瀬の巻き返しはあるのか。

 毎日新聞から、日程表を拝借。
毎日新聞の該当ページ

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 永瀬持ち味の粘りで、長期戦となるのか、それとも渡辺名人が短期で押し切るのか。実に興味深い。

 なお、17日に初めて公式戦で豊島竜王に勝った藤井二冠が、2月11日の朝日杯の準決勝で渡辺名人と対局する。
 これも、楽しみ。

 今、将棋が、実に面白いのである。

 だから、Numberも、二番を煎じたわけだろう。
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by kogotokoubei | 2021-01-21 12:36 | 今週の一冊、あるいは二冊。 | Trackback | Comments(0)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛
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