鈴本チャンネル 六月十四日 昼の部
2020年 06月 14日
営業時間が通常に戻り、雨とはいえ、お客様も戻って来た。
正直なところ、それでいいの、という思いで、こまめにあちこち除菌し手洗いしての仕事が続く。
そんなわけで、昨日の鈴本チャンネルはリアルタイムでは聴けず、今日午前中に、途中飛ばしながら昼の部、夜の部をざっと眺めた次第。
昼の部で笑組に久しぶりに出会えたのが嬉しかった。
お二人も二か月以上会っていなかったとのこと。
ゆたかさんが、ダークスーツと普通の(?)のネクタイ姿というのは、初めてかなぁ。
さて今日昼の部は、春風亭一朝が主任。
応援チケットを買った。

さて、出演者は、次の通り。
元々、この時期、6月中席の昼の予定だった席だ。

自宅近くのお店で、景気づけの生ビールと寿司を食べて開演に備えた。
出演順に、短く感想などを記す。
春風亭朝之助『だくだく』 (15分 *12:31~)
久しぶりだ。前座の一力時代に二度ほど聴いているのだが、印象が薄い。
しかし、以前より線が太くなってきたような、成長したような気がする。
彼が六番目の弟子だったが、今や、下に四人弟・妹弟子がいて、一門の人数が、ツばなれした。
模範となる兄弟子、そしてライバルでもある後輩、良い環境で精進できているのだろう。
三増紋之助 曲独楽 (15分)
紋之助がこれだけミスるのは初めて見た。
やはり、コロナで舞台不足が響いたかな。
奥さん自作の、アマビエ登場。たしかに、似ているかどうかは、微妙ではある^^
鈴々舎馬風『禁酒番屋』 (16分)
へぇ~っ、ネタだ。
この人で漫談(とはいえ、一つのネタだが)ではない高座は珍しい。
頭髪が真っ白なのは、染めるのはやめた、ということか。
元気な姿を見ることができただけでも良かった、と言える年齢になってきたなぁ。
柳家小里ん『真田小僧』 (11分)
短縮版だが、やはりこういう高座こそ、寄席だ、と思わせてくれる。
早く、寄席で生の高座に出会いたい人の一人だ。
ロケット団 漫才 (14分)
鳥人間コンテストの中止が残念、を基軸とする展開は、先日と同じ。
北の国から、の十八番ネタは、いつ聴いても笑える。
野球選手へのインタビューネタ、「宴も高輪プリンスホテル」なんてぇオヤジギャグが、たまらなく好きだ^^
春風亭柳朝『磯の鮑』 (17分)
与太郎噺の中では、なかなか聴くことのない珍しいネタ、と言えるかもしれない。
八代目正蔵がよく演じたようだが、同じ系列(正蔵->好楽)の兼好で何度か聴いている。
その兼好に比べると、やや大人しい高座だった。
桃月庵白酒『浮世床ー本ー』 (12分)
まさに、寄席のネタ。こういう噺になると、この人は外さない。
もう少し尺が長ければ、寄席の逸品賞候補とするところだが、短かかったなぁ。
江戸家小猫 ものまね (11分)
仲入りでのインタビューで本人も振り返っていたが、登場する際に、猫の真似をしながら、という初の試みも可笑しかった。
なんと言っても、ヌーが笑える。
柳家さん喬『千両みかん』 (16分)
仲入りは、この人。
若旦那が、みかんが恋しくなるのは、前年冬に紀州の店に出張した際食べた味を忘れられなくて、という設定。
なるほど、大店なら、ありえるなぁ。
まさに旬のネタ、結構でござんした。
仲入りで小猫に、鈴本の若旦那がインタビュー。
フンボルトペンギンの「アー、アーッ!」の一丁締め、一緒に叫んでしまった^^
林家あずみ 三味線漫談 (13分)
クイツキは、この若手。
今朝、昨日のアーカイブでこの人と、橘之助を観た。ご両人には失礼だが、Before After、という感じ^^
この高座でも、若さと見た目だけではない、そこそこの三味線と唄を聴かせてはくれたが、やはり、まだまだ橘之助、小菊などの味が出るには、時間がかかるのは、当たり前。
春風亭正朝『祇園会』 (16分)
記事にした六日の菊之丞主任の席で、古今亭菊丸のこの噺が素晴らしかったが、この人もこのネタでは定評がある。
さぁ、聴き比べ、というつもりで聴いていた。
もちろん、悪くはない。しかし、菊丸のこの噺、その品の高さとでも言うものが確実に上回る気がした。
三遊亭円歌『お父さんのハンデ』 (13分)
師匠の思い出をマクラにふって、このネタへ。
私は、師匠ネタでまとめてもらっても良かった気がするが、ともかく、新作爆笑ネタなら、この人を忘れてはいけないだろう。
林家二楽 紙切り (17分)
ご挨拶代わりの、「雲竜型の横綱土俵入り」の後は、ネットのリクエストから席亭が選んだ、「花菖蒲」「カタツムリ」「ピグモン(とカネゴン)」の四作。
土俵入りより、他の三作の方が良かった、と思うのは私だけ^^
春風亭一朝『井戸の茶碗』 (29分 *~16:33)
すでに正朝が『祇園会』をかけたので、『片棒』か『芝居の喧嘩』を期待してはいたが、この噺もこの人にはニン。
講談『細川茶碗屋敷の由来』を、初代春風亭柳枝が落語のネタにしたとされる。
とにかく、悪人が一人も登場しない、ということからも、この人に相応しいような気がする。
正直者の屑屋さん清兵衛、真っすぐな性格が災いして浪人暮らしの千代田卜斎、これまた若く一本気の正義感、高木作左衛門、この三人を見事に演じ分ける。そして、仏像、そして、茶碗と同じようなやりとちが続くので、ともすれば、ダレる中盤もしっかりと引き締め、まったく間延びしない。
アーカイブで前日の『蛙茶番』も聴いたが、こちらの方がネタとして好きだなぁ。
ネット落語とはいえ、今年のマイベスト十席候補とする。
しっかり四時間、寄席の気分を味わえた席。
鈴本さん、ありがとね!
『お父さんのハンデ』たたみかけるスピード感あり好きです
この噺TBSラジオ寄席の公開録音で聴いて以来(2014年)
TBSラジオ寄席2020年秋に再開することを希望します
一朝ならではの『井戸の茶碗』でしたね。
円歌のネタも、代表作の龍馬に隠れていますが、なかなかの逸品。
公開録音というものには、一度も行ったことがありません。
後から音源を聴き「あの場所にいたんだ」という思い出になるのでしょうね。
