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柳家小満ん著『江戸東京落語散歩ー噺の細道を歩く』より(1)

 ラグビーの記事は、いったんお休みして、本来の落語のこと。

 江戸落語に縁(ゆかり)のある場所に関する本は、数多く出版されている。
 
 その場所を歩いた上で書かれたものも多い。

 拙ブログで扱ったものだけでも、次のような書名が並ぶ。

  三遊亭圓生著『江戸散歩』
  田中敦著『落語と歩く』
  河合昌次著『江戸落語の舞台を歩く』
  佐藤光房著『東京落語地図』
  吉田章一著『東京落語散歩』
  北村一夫著『落語地名事典』
  池内紀著『はなしの名人-東京落語地誌』

 まだ、ご紹介していない大事な本があった。

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 柳家小満んが「東京かわら版」で連載していた「噺の細道」が河出から書籍化された、『江戸東京落語散歩ー噺の細道を歩く』。

 「東京かわら版」への連載が、平成十六年一月からの五年間。
 本は、十年前、平成二十一(2009)年の発行。

 「はじめに」で書かれているが、書籍化にあたっては、当時、木杳舎の編集者だった野口卓が仲介したとのこと。
 野口卓は、その後に『軍鶏侍』や『ご隠居さん』で人気作家となった。ちなみに、野口卓は小満んの独演会にもよくお見えになるようで、落語のネタが満載な『ご隠居さん』第一作の解説は、小満んが書いている。
 『ご隠居さん』のことは、そのうち記事にしようと思う。

 さて、この本のこと。
 せっかくなので(?)、目次を詳しくご紹介。

第一章 日本橋界隈とその周辺
   一  日本橋
   二  人形町
   三  柳橋
   四  日本橋三井越後屋
   五  霊岸島
   六  神田丹前風呂
   七  茅場町
   八  柳原
   九  石町
   十  浜町

第二章 上野を中心に
   一  上野東照宮
   二  湯島天神
   三  お富士さん(駒込富士神社)
   四  神田明神
   五  谷中全生庵
   六  小石川是照院
   七  上野蓮見茶屋
   八  上野芋坂
   九  下谷一葉記念館
   十  上野浄名院
   十一 下谷神社

第三章 浅草近辺
   一  浅草寺
   二  浅草酉の市
   三  浅草駒形堂
   四  浅草首尾の松
   五  山谷
   六  猿若町
   七  浅草三味線堀
   八  浅草富士横丁

第四章 隅田川周辺
   一  両国回向院
   二  向島
   三  深川小名木川
   四  佃島
   五  向島百花園
   六  新橋浜離宮
   七  深川清澄公園
   八  亀戸天神
   九  永代橋
   十  南千住
   十一 北千住

第五章 江戸近郊・一
   一  王子稲荷
   二  高田面影橋
   三  赤坂円通寺
   四  芝愛宕神社
   五  九段坂靖国神社
   六  神楽坂
   七  巣鴨
   八  内藤新宿
   九  芝大神宮
   十  板橋
   十一 神宮前
   十二 巣鴨鶏声が窪

第六章 江戸近郊・二
   一  目黒不動
   二  品川青物横丁
   三  川崎大師
   四  飛鳥山
   五  堀の内
   六  白金清正公様
   七  品川
   八  品川鈴ケ森


 目次を読むだけでも、結構、わくわくする。

 それぞれ落語に縁(ゆかり)の場所について、小満んならではの、川柳などを含む内容が、楽しいし、ためになる。

 関内ホールの小満んの会でマクラで聞いたことを思い出す内容も、いくつかある。

 目次だけでも長くなったので、内容のご紹介は、次回より。

 さて、どこを散歩しようか・・・・・・。


Commented by saheizi-inokori at 2019-10-08 21:08
小満んを聴きたくなりました。きょうは稲荷町で銭湯に入って上野でバイオリンコンサートでした。
Commented by kogotokoubei at 2019-10-08 21:54
>佐平次さんへ

芸術の秋、ですね。
私も、この本を読みなおして、無性に聴きたくなりました。。
小満んロス、かな^^
Commented by at 2019-10-09 06:39 x
嗚呼、江戸は寺社町だったんですね。
してみると、小満んをはじめとするうまい落語家は、その功徳や霊験を可笑しく語る存在でしょうか。家元の理想とした「江戸の風」はそのあたりにも吹くんだと思います。
Commented by kogotokoubei at 2019-10-09 08:38
>福さんへ

落語には、舞台となったり会話に出たり、寺社は頻繁に登場しますね。
必ずしも、落語家が信心深いわけではないでしょうが^^
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by kogotokoubei | 2019-10-08 20:54 | 落語の本 | Trackback | Comments(4)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


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