あれから八年・・・風化しつつある、甲状腺がん問題。
2019年 03月 11日
さまざまな角度から特別番組が組まれているが、重要な問題がおざなりになっているように思う。
それは、原発事故による、甲状腺がん患者の増加に関する問題だ。
検索しても、大手メディアのサイトでは、ここ最近ほとんど扱われていない。
朝日が今年1月に掲載した記事は、福島県立医大の発表をそのまま扱い、原発事故との関連性を希薄化しようとしているような記事で、感心しない。
朝日新聞の該当記事
真実は、もっぱら、他のサイトから確認することになる。
なかでも、「福島原発事故の真実と放射能健康被害」のサイトが有益だ。
昨年末更新された、甲状腺がん増加に関する詳細な記事を紹介する。
「福島原発事故の真実と放射能健康被害」のサイト
福島の甲状腺がん→現状で子供201人が発病!原発事故の現在と影響
更新日:2018年12月27日 公開日:2014年3月14日
2019年、福島原発事故の現状。それは子供達の甲状腺がんの多発を抜いて語ることはできません。
そこで今回は『福島原発事故と甲状腺癌』のカテゴリに属する7つの記事をまとめて5分で読めるようダイジェストでご紹介します。詳細な内容は各記事への青色のリンクをクリックすることで閲覧できます。
福島原発事故の現状…現在の状況がどうなってしまっているのか…
2018年9月5日に公表された最新の福島県民調査報告書によると、福島県の小児甲状腺がん及び疑いの子供達は、2か月半前…前回の198人から3人増えて合計201人になりました。
それから手術で良性結節だったことが確定し甲状腺がんではなかった1人も元々は、この甲状腺がん及び疑いにカウントされていましたから、この1人も数えれば甲状腺がん及び疑いは合計202人となります。
福島県の発表は甲状腺がんを、悪性…悪性とはがんのことですが『悪性ないし悪性の疑い』という言葉を使い、あたかも甲状腺がんでない子ども達もこの中に含まれているように書くことで、焦点をぼかしチェルノブイリ原発事故との比較を困難にしています。
しかし手術を終えた165人の中で、良性結節だったのはたった1人にすぎず、162人が乳頭癌、1人が低分化癌、1人がその他の甲状腺癌との診断です。
つまり手術を終えた165人中164人が小児甲状腺癌でした。
%表記にすれば『悪性ないし悪性の疑い』のうち99%は、小児甲状腺癌。
ですので疑いという言葉を過大評価して安心するのは危険です。
この記事は現状、福島県で甲状腺癌と考えられる201人の子どもたちを市町村別、事故から病気発見までの経過年数別、男女別、事故当時の年齢別、地方別にそれぞれ分類して、チェルノブイリ原発事故や過去の日本や福島県のデータと比較しています。比較することで、現状の福島の小児甲状腺がん患者数が多いのか?少ないのか?放射能の影響はあるのか?ないのか?客観的に見ることができます。
なお混乱しやすい先行検査と本格検査の定義の解説もおこなっていますので初めて『福島の甲状腺がん問題』に接する方にも最適です。
サイトから、他の記事もぜひご確認いただきたい。
国は、甲状腺がんと原発事故との因果関係を認めようとしない。
しかし、さまざまな事実、データなどを踏まえて、その因果関係は明らかではなかろうか。
国策として原発を推進してきた国、そして、想定可能だった津波対策をないがしろにした東京電力は、甲状腺がん患者となった人々に対して、大きな責任を持っている。
なぜ、「あれから八年」の番組で、甲状腺がんのことが避けられているのか・・・・・・。
政府への忖度であったり、メディアの自主規制であるなら、これは、由々しき問題である。
腹がたちます。
放射線医学総合研究所(放医研)の明石真言理事が、福山哲郎官房副長官に、住民の疫学調査は不要と進言していたことですよね。
とんでもない話です。
現在、甲状腺がんは、事故発生直後のメルトダウンと同様、タブー扱いになっているように思います。
東京新聞の件、集計から漏れていた甲状腺がん患者が十一人いることが関係者への取材で分かった、という昨年の記事のことですね。
いずれにしても、福島県も国も、問題を秘匿しようと躍起です。
検査しなければ一生わからないまま一生を終えた(一般的な「がん」と違い、普通の甲状腺がんはあまり進行しない大人しい転帰をたどります)。そんなものが検査で引っ張り出された。そういう「わかってはいけないモノが分かってしまった」。そういう検査が原発により起こってしまった。そういう不幸な事例なんだと思います。
私は自分が医療関係者なのですが、その辺を分からずに、やれ甲状腺がんだの、やれ農作物(おしどりマコ先生などのように…)だの騒ぎ立てることが不愉快でなりません。
申し訳ありませんが、落語の記事については楽しみにしているだけあって、折角ブログを分けているのだから、今後より一層、貴ブログにおいてのそのような話題を避けていただくことを願ってやみません。
冒頭に書いているように、特別な3月11日なので、あまりにもメディアから消え去ってしまったこの問題を取り上げました。
私は専門家ではありません。
しかし、ご指摘のような専門的な観点からも含め、なぜ、この問題がメディアから見事に消えているのかが、気になってしょうがないのです。
だから、何が本当なのかどうか、素人には分からない。
メディアの問題を指摘したいのです。これ以上のことは、兄弟ブログで書くことにしましょう。
内容を批判するのは良いとして、こういう事を書くなという権利は誰にもありません。そう思いますが。
おっしゃる通り、何を書くかは自由と思います。
基本的には、そう思っております。
しかし、「噺の話」という題で11年前に始めてしまったこともあり、ある程度は内容を整理して、兄弟ブログと役割分担しようとも思っています。
なかなか、あちらの記事の更新は進みませんが、古い記事は読まれているようです。
それは、こっちも同様か^^
それにしても、八年経つのに、復興も福島第一の廃炉も進んでいないですね。
甲状腺がんを日常のものとして良いのかと考えると、それはオカシイのではないでしょうか?やはり、原発事故と何らかの関係は有ると思います。後に、誤魔化しきれなくなり、国が賠償することになりそうですね。そんな事例は歴史上山ほどありますから…
原発事故との因果関係は、明白だと思います。
関電の贈収賄事件のニュースが、ほとんど消えようとしていますが、人命よりも商売の論理が優先しているのが原発の構造的な問題。
隣りの国をやみくもに批判するより、国はすべきことがたくさんあるはずです。