噺の話

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「真田小僧」は、あの人たちよりずっと可愛い気がある。

 殿山さんの本のシリーズは、いったん休憩し、新聞のコラムについて。

 落語好きと思しきコラムニストによる東京新聞の昨日の「筆洗」が、消費税に関連して、落語『真田小僧』を取り上げていたので紹介したい。
東京新聞サイトの該当コラム

筆洗
2018年10月16日

 落語の「真田小僧」に出てくる金ちゃんはずる賢い。こづかいをくれぬおとっつぁんにおっかさんの「秘密」を教えてやると持ちかけ、まず一銭、巻き上げる▼「おとっつぁんのいないときに白い服を着て色眼鏡をかけたキザな男が来た」「おっかさんが手を取って家に上げた」。おとっつぁんの気になるところで話を切ってはそのたびに「ここから先が聞きたきゃ、もう少し出しなよ」「ここから先を話すのは子どもとしてはとってもつらいんだ。もうちょっと…」。おとっつぁんは言われるがままにおあしを出してしまうが、結局、おっかさんのところに按摩(あんま)さんが来たというだけの話だった▼「真田小僧」にしてやられている気がしてならぬ。安倍首相は十五日、消費税率を来年十月一日に現行の8%から10%へ引き上げる方針を正式に表明した。導入以来5%、8%と三度目の引き上げとなる▼「財政の危機だから」「社会保障制度を守るためだから」と言葉巧みに説得され、その度引き上げをがまんしてきたが、ついには10%である▼しかもこれで将来の社会保障制度は安泰かといえば、そんな話では毛頭なく、最近の政府税調では先細りしていく年金を背景に国民の「自助努力」を促す方針という▼消費税率を引き上げる上に、老後のことは自分でも何とかしなさいよでは無策と無責任さに真田小僧も顔を赤らめるだろう。

 ネタを小出しにすることからこの噺を思い出したのかと察する。

 この噺、9月の同期会の二席目で披露した。まぁまぁの出来だったと思う。
 いつもは辛口の同期の落語通の女性から、褒められた^^

 サゲの「薩摩に落ちた」までやったが、安倍首相は、その薩摩で総裁選出馬声明をし、NHKのみ生放送していたようだ。

 さて、『真田小僧』は、話の肝心な部分で講談のように切れ場をつくり、父親の紙入れから銭を捻り出すのだが、父親が心配したその話は、結局は女房の浮気ではなく按摩さんの来訪だったのだから、聞く側にも救われる面がある。

 しかし、消費税値上げは、3%->5%->8%ときて、来年10月に10%となるにあたって、その財源が社会福祉など国民にとって有益に使われるのか不透明で、救いがない。

 その増えた税収の多くが、首相のお友達にのみ還元されるのではないか、と疑念も沸く。

 加えて、軽減税率で8%として残る物もあるようだが、この基準が実に不明確。

 コンビニで買って帰る場合は8%で、イートインなら10%か・・・なんてことが話題になっているが、そんな複雑なことでは、システム化するのも大変だ。

 私見だが、消費税アップは、必要だと思う。
 問題は、増えた財源が、どう使われるかだ。

 また、明確な説明ができないまま値上げすることだけが公表されているのは、永田町も霞ヶ関も、仕事としてお粗末と言える。

 たとえば、「将来の高齢化と医療費増加に備えて、消費税は10%にします。その財源は、○○○のために使い、首相のお友達の便宜のためには使いません」と明確に言えないところが、なんとも歯がゆい。

 当り前だが、真田小僧とは似て非なるものだ。

 なにより、真田小僧の金ちゃんは、憎らしいけど、可愛いいじゃないか。

 そして、金ちゃんは、かしこい。

 父親の言葉を一回盗み聞きしただけで、あれだけスラスラと真田三代記を語るのは、そう簡単ではないよ。

 私だって、結構稽古したから、人様の前で披露できたのだ^^

 首相や官房長の言葉は、どうも、その事前の稽古、もとい、準備不足を感じてならない。

 来年10月以降、コンビニのイートインに閑古鳥が鳴くかどうか。

 少なくとも、真田小僧の金ちゃんは、イートインで焼き芋を食べないに違いない。

 
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Commented by 寿限無 at 2018-10-17 13:20 x
そして、格差が広がってゆくのではないだろうか。
だんだんとアメリカ化していっているということでしょうか?
70歳以上、10歳以下は、医療費は無料にするとかね。
そういったインパクトがないとね……。

Commented by kogotokoubei at 2018-10-17 13:40
>寿限無さんへ

そうそう、日本はアメリカとは違うのだ、と言えないのが、情けない。
軽減税率の案にしても、セコイですよ。
一億総活躍社会を目指すなら、女性の出産費用を無料にするとか、男女含めて育児休暇を制度化して、企業に給与保障させる法整備をするとか、高齢者の採用だってある程度の割合を企業に義務づけるとか、やるべきことは、たくさんあります。
学ぶべき国は、アメリカじゃなくて、他にあります。
今の政府の政策は戦略性が乏しい。小手先だけ、行き当たりばったりばかりですね。
年金支給年齢をどんどん上げるのなら、まず永田町、霞ヶ関から率先して始めるべきでしょう。
Commented by 彗風月 at 2018-10-17 17:41 x
フィボナッチ数列で次は13%になるんじゃないかとヒヤヒヤしましたww。
Commented by kogotokoubei at 2018-10-17 18:08
>彗風月さんへ

数年後には、ありえるかな。
小出しに12%あたりが怪しい。
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by kogotokoubei | 2018-10-17 12:42 | メディアでの落語 | Comments(4)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛