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噺の話

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浜矩子の切れ味の鋭い啖呵の秘密は、落語だった!-ダイヤモンド・オンラインより。


 いわゆる評論家と言われる人は掃いて捨てるほどいるし、その中の経済評論家も、中には政府の犬のような人物が多い中、浜矩子は異彩を放っていると思う。

 私より少しだけ年上だが、このおばちゃん(失礼^^)、権力に媚びないし、なかなか言うことが鋭く、気の利いた科白も多い。

 「アホノミクス」「ドアホのミクス」、さらには「妖怪アベノミクス」などの造語(?)は、なかなかのものだと思っていたら、落語がお好きらしい。

 ダイヤモンド・オンラインの「一人一話」というコラムで、佐高信が書いていた。
ダイヤモンド・オンラインの該当記事
落語と酒が好きなエコノミスト、浜矩子
佐高 信 [評論家]
【第64回】 2017年2月13日

「過激な論客ふたりが初めて手を組んだ!」という謳い文句の浜と私の『どアホノミクスの正体』(講談社+α新書)が、刊行2ヵ月足らずで5万部に達した。

 計4回8時間に及ぶ対談をまとめたものだが、私は何度か、「浜さん、私以上に厳しいことをおっしゃいますね」という驚きの声を発した。
 
 佐高信は昭和20年生まれなので、浜矩子は一回りほど年下になるのだが、対談では年の差を感じさせなかったようだ。

 その威勢の良い浜さんが、落語好きであることが明かされる。
とにかく浜との8時間の対談は濃密だった。そのメリハリの利いた言葉のセンスに私は感心したが、それは落語好きの影響もあるらしい。『どアホノミクスの正体』の対談の後に『俳句界』での対談をお願いして、「浜さんは落語が好きなんだって?」と水を向けると、彼女は、「大好きです。今は江戸落語なら古今亭志ん朝さん。上方なら、桂文珍さんが好きですね。子どもの頃は、それこそ志ん朝のお父さん・志ん生さんをよくラジオで聞いていました」と告白した。

 上方の好みは私と違うが、古今亭親子の好みは、同じだ。
 落語の魅力について、なかなか鋭い意見が披露される。
「落語の何が面白いかというと、“おかしい”からなんですけど、特に古典落語は人々の生態がにじみ出て来るし、あの頃の日本人はこういう感じだったのかというのがよくわかる。単一民族でみなが金太郎飴みたいだ、というのが日本人の本性ではないとわかる。実に多様な人々が共存していて、みんな勝手なことを言っているんです。人の顔色を見ているでもないし、あまり突出してはいけないという考えもないし、それでいて、長屋で絶妙な呼吸で共同生活をしていますよね。そういう姿が、すごくビビッドに出てくるので、猛烈に面白いです」と続けた。

 経済をめぐる話の時より、生き生きしている感じさえする。

 まったく同感。
 落語長屋の住人は一人一人、自分の了見をもって、権力に媚びずに生きている。
 二本差しが怖くては、鰻のかば焼きも田楽も喰えねぇ、のだ。
「落語の言葉づかいというのは、すごくうまいですよね。無駄がないし、諧謔というのはこういうものだなというのがにじみ出ていて。落語台本を書く人というのは冴えていたんだなと思います。ちょっとした綾のところに、猛烈なおかしさがある。言葉もそうだし、呼吸もそうですよね。うまい落語家は面白くするための呼吸を持っていて、えも言われずいいものだし、難しいものだし、張り詰めたものだし、でもそれが猛烈におかしいという。なかなか素敵に高度なものですよね」

 そうそう、諧謔精神が落語には溢れている。
 直球の野暮な言い方はしないけど、無駄のない洒落た科白が満載だ。

 権力に抗せず、思ったことを言う姿勢や、切れ味の鋭い啖呵や表現のセンスの良さは、落語がお好きだったからかと、浜女史の秘密を知ったような、嬉しい記事だった。

Commented by saheizi-inokori at 2017-02-13 22:49
なるほどねえ、落語ファン、それも本格派でしたか。
ますます贔屓にしてやろう^^。
Commented by kogotokoubei at 2017-02-14 08:36
>佐平次さんへ

そうなんですよ。
私も、より一層贔屓にしたくなりました。
なかなか、あの人ほど真っ当なことを言える人はいない。
Commented by YOO at 2017-02-15 00:12 x
落語好きの根底に反権力意識があるというのは、とても誇らしい事だと思います。先日行った独演会で白酒が「ま、安倍さんはトランプ親分に進んでみかじめ料を払いに行っただけですからね。」なんて言ってましたが、今のマスコミの連中はどう聞くのでしょうね。
Commented by kogotokoubei at 2017-02-15 00:45
>YOOさんへ

白酒、よく分かっていますね^^
私が、マクラなどで反権力的な、いわば落語家らしい姿勢を強く感じるのは、桂文我、むかし家今松、そして白酒かなあ。
もちろん、姿勢としてはそうであっても、なかなか口に出さない人もいるでしょうね。志ん輔などはそうかもしれません。
いずれにしても、市井の人々の視点で語れるかどうか、が重要なのでしょう。
Commented by at 2017-02-15 07:00 x
しばしば『時事放談』に出演されていますね。今回ご紹介いただき、勉強になりました。
>ちょっとした綾のところに、猛烈なおかしさがある
たしかに。火鉢を買ったんだか、甚兵衛さんを買ったんだかわかんない、なんて志ん生が言うとひどく可笑しいもんです。
Commented by kogotokoubei at 2017-02-15 08:55
>福さんへ

時事放談、まだやってるんですね。
浜さんの落語に対する評、形容が、当を得ていることに加え、個性的だと思います。
「素敵に高度なもの」なんて表現、なかなか言えませんよね。
落語好きにもいろんな人がいるでしょうが、悪い人はそう多くない、なんて勝手に思っています。
少なくとも血も涙もない丸太ん棒は、少ないはず^^
Commented by 創塁パパ at 2017-02-15 11:41 x
へえ、そうだったんですね。歯切れいい評論家さんで好きです。佐高も、落語好き。池袋演芸場で見ました。小三治のとき。
Commented by kogotokoubei at 2017-02-15 12:13
>創塁パパさんへ

ほう、佐高さんも、ですか。
ほとんどタレントと言えるコメンテーターばかりの中で、浜さんは異彩を放っていると思います。
政治や経済については、安倍政権擁護派がメディアで目立つ中、孤軍奮闘の体がありますね。
もう少し、浜さんのような人物が出て欲しいものです。
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by kogotokoubei | 2017-02-13 12:58 | 落語好きの人々 | Comments(8)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛