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病院からの“リハビリ”外出で入手した本のこと。

 「今週の一冊、あるいは二冊」というカテゴリーだが、あくまで、今週出合った本のことであり、該当する本の記事は、後日までお待ちの程を願います。

 昨日、許可を得て一時間外出した。
 なお、外出理由には「リハビリ」と書かなくてはならないらしい。
 つい「リフレッシュ」と書いて出かけて、戻ってから看護師さんの指示で、(リハビリ)、と付け加えた。
 その外出の際、真っ先に立ち寄ったのは澤口書店。
 イアン・マッカーサーの『快楽亭ブラック-忘れられたニッポン最高の外人タレント』に出会った小宮山書店にも近い。
 澤口書店は、近距離に二店舗あり、その一つが巌松堂ビル店。
 平凡社の東洋文庫の品揃えは、たぶんここが神保町でも随一だろう。
 そして、私を待っていたのが、ジョン・レディ・ブラック著『ヤング・ジャパン』である。

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 第一巻から第三巻の初版三冊セットが、程よい価格だったので、購入。
 ちなみに、第一巻は、昭和45年2月28日の初版刊行。

 実は、同書店にこの本があることは、以前に発見していた。
 しかし、イアン・マッカーサーの本について書いていた記事を入院までに終わらせ、入院中の外出で澤口書店に行って、もしなかったら、縁がないものと決めていたのである。
 よって、縁があった、ということ。

 ジョン・レディ・ブラックのことは、その長男であるヘンリー・ブラック、初代快楽亭ブラックについて、同じオーストラリア出身のイアン・マッカーサーが書いた本の記事、二回目で少し紹介しているので、ご興味のある方はご覧のほどを。この記事の中で、『ヤング・ジャパン』を発見(?)したことも書いている。
2016年4月2日のブログ
 さて、同じ澤口書店のもう一軒の方の2階に喫茶ができて、500円以上購入すると、そこでお茶が飲めるとのことで、店を渡り歩く。
 せっかくなので、落語コーナーを眺めていて、私の目に飛び込んできた本があった。

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 この本である。
 飯島友治著、『落語聴上手』。
 飯島友治さんは、現在ではその多くが文庫になっているが、筑摩書房の『古典落語』の編者として、落語愛好家で知らない人はいないだろう。
 しかし、この方、Wikipediaには、プロフィールが存在しない。
 文庫にも、著者紹介的な内容が見当たらない。
 よって、名前に反して、私にとって、よく分からない人であった。
 この本の「あとがき」は、飯島さんが顧問をしていた東大落語研究会のOBたちの会である東大落語会の鷲森保という人が書いているのだが、引用する。

 飯島先生が編集された筑摩書房の『古典落語』十巻を、演者別に再構成して「ちくま文庫」に収める計画があるが、この機会に先生の解説部分を核にしてさらにお話を聞きだし、何か読み物とすることができないかと、『古典落語』の編集を手伝ったご縁で、編集部の面谷哲郎氏からご相談があった。先生にお話しすると、ぜひやりたいと意欲満々、これが五年前。
 さっそく先生から、いろいろとお聞きすること一年余、十数時間分に及ぶ録音テープがたまった。本書は、その一部である。
 この間、よくもまあ、この企画に、『酢豆腐』の豆腐のように、シャツの裏みたいなカビが生えなかったもの。刊行の日をいまや遅しと望まれていた先生には、たいへんご心配をかけてしまった。先生は、今年j11月18日に93歳の誕生日を迎えられる。

 本書の初版刊行は1991年11月20日、出版元は、もちろん筑摩書房。

 これが、今日の外出時のカフェでのお茶の時間に読んでいて、まったく飽きない楽しい本。
 それは、私にとって謎であった飯島友治という人物のベールが一枚づつ剝がれていく楽しさなのである。
 また、残念ながら音源が残っていない、三代目三遊亭小円朝への飯島さんの深い思いが、伝わる本でもある。


 もちろん、この本についての記事は近いうちに書く。

 『ヤング・ジャパン』は、三巻あるので、『落語聴上手』の記事が先行することは、間違いない。

 いつになるかは・・・退院後まで、お待ちのほどを。


Commented by 山茶花 at 2016-04-25 00:53 x
「ヤングジャパン」というと、私の世代はアリスの谷村新司さん達が所属していた芸能事務所を思い浮かべます。今のアップフロントの元になる会社で、故・細川健氏が設立しました。海援隊やばんばひろふみさん、故・やしきたかじんさん、岸田智史さん、中村行廷さん等が所属されていました。。

中高の頃深夜ラジオ「MBSヤングタウン」には、ヤングジャパン所属のシンガー達が多く出演されていました。

ヤングジャパンは、ジェームス・ブラウンを呼んで失敗。グアム・サイパンツアーで失敗で、アリスは借金を負ったのでした。その話もよくヤンタンでされていました

それとは全く関係のないヤング・ジャパンの本ですね。バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!

細川氏は、ジョン・レディ・ブラック著『ヤング・ジャパン』の事を知らずに事務所の名前を決めたのでしょうけれど。
Commented by kogotokoubei at 2016-04-25 07:32
>山茶花さんへ

BS朝日で、ばんばひろふみ・堀内孝雄・杉田二郎・因幡晃・高山厳の五人が出演し、ライブハウスのような場所で懐かしのフォークを歌ったり、昔話に花を咲かせるという、好きな番組がたまに放送されていました。

ばんばが、事務所の倒産の際の逸話を披露していたはずです。
彼は、ユーミン(の曲)のおかげで救われた、と語っていたように記憶しています。
もちろん「いちご白書~」ですよね。

この本『ヤング・ジャパン』は、よほど歴史に興味のある人でなかれば、知らないでしょう。
私も、興津さんの本→イアン・マッカーサーの本→この本、というつながりで、ようやくたどり着いたのです。

これも、縁ですよね。
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by kogotokoubei | 2016-04-24 19:50 | 今週の一冊、あるいは二冊。 | Trackback | Comments(2)

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