古今亭駿菊が落語協会を退会するらしい-新日刊マックニュースより。
2015年 12月 17日
柳家小袁治師匠(この方には、特別に“師匠”を付けます)のブログ「新日刊マックニュース」の12月15日の記事で、古今亭駿菊さんと林家すい平さんのお二人が落語協会を退会することを知った。
「新日刊マックニュース」の該当記事
すい平さんは噺家もやめるとのこと。
駿菊さんは、まだ聴いたことがない。
下記のように円菊一門において入門順で八番目の方。
-古今亭円菊一門-
(1)古今亭菊龍
(2)古今亭志ん弥
(3)古今亭菊丸
(4)古今亭菊春
(5)古今亭菊千代
(6)古今亭菊寿
(7)古今亭菊輔
(8)古今亭駿菊
(9)古今亭菊生
(10)古今亭菊之丞
(11)古今亭菊志ん
(12)古今亭菊太楼
(13)古今亭文菊
今後は協会に頼らず独自に活動されるようだ。
少し調べてみると、この方は、「3.11」を契機に、「今そこに落語と笑いを配達する演芸団(略称=今そこ演芸団)」というNPO法人を設立したらしい。
「今そこ演芸団」のホームページ
NPO設立の理由は、サイトにある「ごあいさつ」で説明されている。
全文を引用したい。
落語家の古今亭駿菊と申します。
町に笑いが溢れて、平和と安全を当たり前に享受し、こんな時間がいつまでも続くと、自分の生きている間だけはこの平穏が続くものとただ漠然と思っていたあの日、「3月11日」悲劇が東日本を襲いました。
今まで経験もした事のない大きな揺れや、テレビから流される”同じ日本”で起きている惨状に私たちは心底打ちのめされました。その後起きる事の予想もつかず、ただただその空気に怯えて暮らしていました。
そしてその日を境に約3ヶ月、落語家はキャンセルの嵐にさらされました。当たり前の事ですが決まっていた高座が次々と公演中止となり自宅待機。
芸人は気付かされました、いかに笑いというものが平穏な生活の上のみに存在していたかを。
普通に落語をしゃべり、普通に落語を聴ける事がいかに特別な事だったかを教えられたのです。
そんな中一番情けなかった事は「何もできない」でいる事でした。
落語を愛するお客様に生かしていただいている私たちが落語を通じて恩返しをする術が今まで構築されてこなかったのです。
このような不安でさらに高座が無い状態がいつまでも続けば、落語自体が無くなってしまう。
この経験を一過性のものにせず、胸に残った傷の欠片を見返しながら前に進むには、被災されて疲れきった方、心に傷を負った子供、今笑いが必要な方に、笑いを提供しながら高座の場を作り落語を守るシステムを新しく作っていかなくてはいけない事に気がつきました。
今までのように環境を与えられるのを待っている事はできません。同じようなことが起きた時に、何もできないまま後悔したくないからです。
心を同じくする仲間(落語家、席亭や主催者、世話人、落語ファン)と新しい動きを始めて行きたいのです。
あの日あの瞬間あの期間を決して忘れないために。
サイトの「活動報告」を拝見すると、東北の被災地を中心に、すでに200回を超える落語会を開催している。
小袁治師匠のブログで落語協会退会を知ったことで、初めて古今亭駿菊という噺家さんのことを知ることができたのは、喜んでいいのかどうか微妙だが、何らかの形で応援したくなった。
政治家もマスコミも、「あの日あの瞬間あの期間」を、どんどん忘れさせようとしているように思えてならない。
とんでもないことだ。
復興庁のサイトで11月末時点での避難者の方の総数を確認すると、約18万7千人の方が避難生活を続けていらっしゃる。
大震災と津波、そして原発事故は、「終わった」ことではない。
ブログを拝見したら、なんと我が家の近くでも落語会を開催しているではないか。
「古今亭駿菊の今そこブログリスタート」
私は、まだ聴いたことがない古今亭駿菊さんを聴きたくなったし、彼の行動を少しでも応援したくなった。
鈴本(浅草だったかしら)で聴いたことがありますが、かっちりとした上手な噺家さんです。
そうですか・・・。独自路線ですか。
寄席に出演しなくなりますと基本的に『全部ホームゲーム』になってしまう、と私は思いますので全面賛成はしかねますが・・・。
あれだけのキャリアの噺家さんの決断です。尊重して応援しましょう。
それにしても勇気と男気の塊みたいな人ですねぇ。
私も小袁治師匠のブログで初めて知り、いったいどんな噺家さんなんだ、と興味を持った次第です。
被災地慰問落語会には、懇意にしている後輩落語家も助演することが多そうです。
また、粋歌とインターネット・ラジオの番組を持っているようですね。
ブログなどを拝見しても、実に“熱い”人と察します。
ぜひ、近いうちにその高座に接したいものです。
そうでしたか。
ますます聴きたくなりました。
円菊一門、実に多彩な顔ぶれですよね。
年内に一門会があるのですが、都合が合わず残念です。
来年、どこかで駿菊さんの高座を聴くことができることを楽しみにしたいと思います。
ブログによると、29日の浅草での一門会には出演予定のようですね。
落語協会は退会しても、円菊一門であることは変わらないと思います。
きっと、一門の方々も、駿菊さんの行動を支援なさるのではないか、と思っています。
あるいは、そうなることを期待しています。
師匠はじめ、ボランティア精神が旺盛な一門ですからね。
駿菊さんはまだ聴いたことがないのですが、元職場の大先輩が駿菊さんの落語教室のお弟子さんで、「すまいる亭」で名前を貰ってはります。
年明けにその一門会が東京であって、駿菊さんも出られるそうです。
私も一度、駿菊さんを聴いてみたいと思ってます。
コメントありがとうございます。
「すまいる亭」ですか。いい亭号ですね。
素敵な先輩がいらっしゃるようですね。
私もぜひ来年、どこかで駿菊さんを聴きたいものです。
また、今年は上方落語をそれほど聴く機会を作れなかったので、来年の課題です。
今後もお気軽に拙ブログへお立ち寄りください。
