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NHK新人落語大賞の出場者。

 10月26日(月)に堺市で開催され、10月31日(土)に放送予定の、NHK新人落語大賞の出場者が、次の五人に決まったようだ。
NHKサイトの該当ページ
出演 桂 佐ん吉、春風亭 昇々、笑福亭 べ瓶、瀧川 鯉八、柳亭 小痴楽 (50音順)

 サイトの日付は9月18日になっているが、その頃検索しても見つからなかったのは、案内の時には漫才と一緒にしていたのを落語だけにしたので、URLが替わったからか。

 さて、この五人。
 佐ん吉以外は、聴いたことがある。と言っても、べ瓶は昨年のこの大会の放送。
 東京の三人は生で聴いている。

 なんと、東京代表の三人は、全員が落語芸術協会所属。

 落語協会から一人も本選へ出場できなかったことって、これまであるかな・・・・・・。
 あえて、書こう。
 落語協会ホームページのリニューアルで明らかな、協会が所属落語家を支援する姿勢の希薄さが、こういうことにもつながるのだ。

 それぞれの噺家さんのプロフィールを関連サイトから確認。

 桂佐ん吉と笑福亭べ瓶については、天満天神繁昌亭サイトにある「上方落語家名鑑」より引用。
「上方落語家名鑑」佐ん吉のページ
「上方落語家名鑑」べ瓶のページ

 東京の三人は、もちろん、落語芸術協会のHPから。
「落語芸術協会」小痴楽のページ
「落語芸術協会」鯉八のページ
「落語芸術協会」昇々のページ


 入門が古い順に、並べてみる。

1.芸名/桂佐ん吉(かつらさんきち)
2.本名/黒田 周作
3.生年月日/1983年 (昭和58)年 12月23日
4.出身地/大阪市
5.血液型/A型
6.入門年月日/2001年 (平成13年) 9月「桂吉朝」
7.出囃子/
8.紋/三つ柏
9.趣味/野球、けん玉
10.ホームページ/
11.所属/米朝事務所
12.その他/大阪府立東住吉高校芸能文化科卒
平成26年なにわ芸術祭新人奨励賞、平成23年文化庁芸術祭賞新人賞受賞、平成24年第2回繁昌亭ドリームジャンボコンテスト小枝杯8Rチャンピオン、平成23年第1回繁昌亭ドリームジャンボコンテスト小枝杯3Rチャンピオン
主な会は「ビバ☆佐ん吉」「鉄瓶・佐ん吉落語LIVE」「同級生。」
「get's待っツ動楽亭」
ひとこと:フレッシュさでがんばっていきたいところなんですが、前頭部がだんだん薄くなって、フレッシュでなくなってきました。そんなこと気にせず、元気よくやっていきたいと思っております。

1.芸名/笑福亭べ瓶(しょうふくていべべ)
2.本名/島谷 幸治
3.生年月日/1982年 (昭和57)年 10月16日
4.出身地/兵庫県西宮市
5.血液型/O型
6.入門年月日/2002年 (平成14年) 5月1日「笑福亭鶴瓶」
7.出囃子/
8.紋/
9.趣味/映画鑑賞(恋愛もの以外)、スポーツ観戦
10.ホームページ/http://www.bebe-site.net/
11.所属/
12.その他/関西学院大学経済学部中退
平成27年なにわ芸術祭新人奨励賞

芸名 柳亭 小痴楽
芸名ふりがな りゅうてい こちらく
本名 沢辺 勇二郎
本名ふりがな さわべ ゆうじろう
出身地 東京都
芸種 落語
階級 二ツ目
出囃子 将門
芸歴 平成17年10月 「ち太郞」で初高座
    平成20年6月 五代目柳亭痴楽門下へ「柳亭ち太郞」
    平成21年9月 痴楽没後、柳亭楽輔門下へ
    平成21年11月 二ツ目昇進 「三代目柳亭小痴楽」となる。
    平成23年12月 第22回北とぴあ若手落語家競演会 奨励賞
趣味 読書、サッカー、バスケットボール、洋服、おかし

芸名 瀧川 鯉八
芸名ふりがな たきがわ こいはち
本名 吉田 誠
本名ふりがな よしだ まこと
生年月日 昭和56年3月27日
出身地 鹿児島県
芸種 落語
階級 二ツ目
芸歴 平成18年8月 瀧川鯉昇入門 前座名「鯉八」
    平成22年8月 二ツ目昇進

芸名 春風亭 昇々
芸名ふりがな しゅんぷうてい しょうしょう
本名 柴田 裕太
本名ふりがな しばた ゆうた
生年月日 昭和59年11月26日
出身地 千葉県松戸市
芸種 落語
階級 二ツ目
出囃子 だんじり
芸歴 平成19年4月 春風亭昇太入門 前座名「昇々」
    平成23年4月 二ツ目昇進
恋愛対象 女性
資格 テコンドー六級
    TOEIC410点
    英検4級
    書道4段
    普通自動車免許(AT限定)
YouTubeチャンネル 〈アバンギャルド昇々〉是非ご覧ください
https://youtube.com/channel/UC_1rJed6z74UnL67KpwI6Dw
趣味 中央線沿線山登り、一人カラオケ
ホームページ http://blog.livedoor.jp/shoshoss/

 それぞれ、結構情報たっぷりで、広く知ってもらおうというサイト管理者と本人の意欲が伝わる。

 落語協会のサイト関係者は、ぜひ見習って欲しい。
 「フォーマットに書いて!」と言うだけで、その後のフォローなどはしていないのか、「もっと伝えることはないの?」と声をかけて情報を引き出して内容を改訂しているのか・・・私は前者だろうと思っている。

 
 さて、それぞれの出場者についての思いを、短く書く。

 佐ん吉については、拙ブログへのコメントで、吉朝門下で期待の一人とお伝えいただいていたので、観るのが楽しみだ。
 なお、佐ん吉は、私と同じExciteでブログを開設している。
桂佐ん吉のブログ


 べ瓶は、昨年の『真田小僧』は、まあまあの出来、という印象。
 師匠を三度もしくじって戻って来たらしい。その後の鍛錬の積み上げがどこまであるか、という意味で観るのが楽しみではある。
 ちなみに、べ瓶の高座の感想を含む昨年の記事にご興味ある方は、ご覧のほどを。
2014年11月3日のブログ


 昇々は、これまで二度ほど聴いているが、あまり印象は良くない。
 久しぶりなので、成長ぶりを見せて、良い意味で驚かせて欲しい。

 鯉八・・・私にとっては、何を考えているか分からない不気味な人、という印象。
 新作かもしれないなぁ。この人がどんな噺家になろうとしているのか、それが少しでも分かるような高座を期待しよう。

 今年は、小痴楽に期待する。
 見た目やツィッターのつぶやきなどからは誤解を与えそうだが、落語への取り組み方は実に真面目な若者だと思う。
 親からもらった血筋の良さだけではなく、日々、精進しているように思えるので、ぜひ優勝してもらいたい。

 今年は、それぞれに観て聴く楽しみがある。

 くどいようだが、最後にあえて書く。
 落語協会の幹部や事務方の人々には、今回の予選結果を、真摯に受け止めて欲しい。
 ホームページごとき、などと言う気持ちがあったとしたら、それが、協会員の動機づけにどれだけ悪影響を与えているかを、反省すべきだ。

Commented by hajime at 2015-09-24 22:36 x
はっきり書きましょう幸兵衛さん! 「今の落協の若手には有望株はいない!」と……
寄席(特に浅草)では芸協の若手は真剣にやっています。それに比べ落協の芝居は全体的に「ぬるい」です。「田舎者が多いから……」「青田ばかりだから……」口では言いませんが普段の高座でその姿が現れています。どこかで見た景色だと思ったら、改革以前の芸協の芝居でした。今のうちに何とかしないといずれ駄目になります。
そう予感させてしまうほどなのです。池袋や末広、鈴本では違うのかも知れませんが、浅草は完全に「抜いてる感」全開なのです。
そんな所がこの結果に繋がっている気がしてなりません。中堅やベテランが頑張っても未来は無いと思います。
今日は、少しキツイ事を書かさせて戴きました。
Commented by kogotokoubei at 2015-09-25 08:57
>hajimeさんへ

現在の落語協会の寄席への取り組み方が、改革前の芸協に雰囲気が似ているという、ご指摘は共感します。
緊張感に欠ける印象は、私も感じています。

有望株はいると私は思います。
しかし、彼らを育てようという環境になっていないのではないでしょうか。
落語協会のHPリニューアル問題に象徴的ですが、組織の姿勢が、若手に限らず、所属する噺家さんのため、という意識が希薄すぎるように思います。もちろん、お客さんへの気配りも不足しています。

小痴楽のツィッターで、歌丸会長がNHK出演を知っており励ましてくれた、と喜んでいますが、現在の落語協会にそういった上下の交流はあるのか・・・疑問です。
個々の落語家が寄り合っているだけ、というのが今の落語協会、危機感をバネに組織としての結束が見受けられるのが今の芸協、という印象です。
今回のことを機に、ぜひ若手が成長できるような組織として活性化されることを期待しています。
Commented by U太 at 2015-09-26 00:02 x
失礼します。
今回の東京側出演メンバー3人は「成金」という落語芸術協会の二ツ目グループのメンバーですが、ここ最近になって、芸術協会が本腰を入れてこの成金を売り出そうとバックアップを始めたのが(成金発足時から見ている身からしたら)やっと来たな、というのが有ります。
その例として、毎月下旬に5日間日本橋亭で行われている若手の会の枠の一つを毎月「日本橋成金」として成金に与えた、というのは大きな出来事と言っても良いと思います。
Commented by kogotokoubei at 2015-09-26 09:12
>U太さんへ

お知らせいただき、ありがとうございます。
成金メンバーへの芸協や周囲の後押しが実ったのですね。
一度チケットを引き取りに行ったことがありますが、西新宿のミュージックテイトでも成金の会がありますよね。
日本橋亭も応援しているんですか、そのうち行かなきゃ。
しかし、NHK出演後はチケットが取りにくくなるかなぁ。
U太さんなどの応援も、彼らの励みになっているのでしょう。
落語協会の幹部や事務方は、今回の結果には明白な理由があることを認識すべきだと思います。
Commented by U太 at 2015-09-26 10:22 x
ミュージック・テイトで行われている本家?成金は少し前から予約の段階で満員、という状態が続いています。キャパが小さいという事もありますが、毎週コツコツと続けていた事がようやく形になって表れてきたかな、と思います。
Commented by kogotokoubei at 2015-09-26 19:38
>U太さんへ

ミュージック・テイトは、客席20~30ですよね。
連雀亭もそうですし、池袋なども含めマイクのいらない、汗や唾がかかる空間で揉まれることは、実に大事だと思います。
1,000席を超えるホールでは、落語家も客も育ちませんね。

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by kogotokoubei | 2015-09-24 12:55 | テレビの落語 | Trackback | Comments(6)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛