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桂りょうば誕生-桂枝雀の長男前田一知が、桂ざこばに入門。

 少なからず驚かされた上方落語界のニュースを、朝日新聞からご紹介。
朝日新聞の該当記事

爆笑王・桂枝雀さんの長男、落語家に ざこばさんに入門
篠塚健一 2015年8月28日12時45分

 落語界の爆笑王として知られ、16年前に亡くなった桂枝雀さんの長男前田一知(かずとも)さん(43)が、枝雀さんの弟弟子の桂ざこばさん(67)に弟子入りした。芸名は「桂りょうば」。枝雀さんとざこばさんの師匠である桂米朝さんの追善の一門会が開かれた今月16日付で入門し、二世落語家として歩み出した。

 一知さんは大阪府豊中市生まれ。幼稚園の時から枝雀さんの弟子が稽古する噺(はなし)を聞き覚えてしゃべっていた。落語少年ぶりを枝雀さんは喜んでいたが、「かわいらしいと言ってもらえるのは小学生まで。本当にやりたかったら、高校を卒業してから改めて来なさい」と考える時間を与えた。

 中学に進むころに落語から離れると、高校では演劇や音楽に夢中に。英語落語の前座をすることはあったが、20代後半から東京を拠点にミュージシャンとしてバンド活動に打ち込んだ。

 転機は枝雀さんの没後10年だった2009年。亡き父の落語を改めて熱心に聴くうちに、「子どものころとは違う面白さに気づいた。すごい人だったんだ、と思いました」。自分もやってみようと、各地でアマチュアとして高座を重ねてきた。表情や口調に枝雀さんの面影が宿る。プロへの思いが高じて今年、ざこばさんに弟子入りを志願。9月から大阪で本格的な修業生活に入る。

 ざこばさんは「どうしてもなりたいと言うんでね。(枝雀)兄ちゃんへのお返しという気も少しはあるけど、そない大層には考えない。僕の弟子で噺家として渡っていけるんなら、かめへん」と話している。(篠塚健一)

     ◇

 〈桂枝雀〉 39年神戸市生まれ、本名・前田達(とおる)。神戸大を中退して桂米朝に入門し、73年に枝雀を襲名。爆笑落語で一時代を築き、84年には上方落語家で初めて東京・歌舞伎座で独演会を開いた。英語落語の先駆者でもあった。99年、59歳で死去。

 ご長男が、素人ばなれした落語を演じるということは、落語愛好家のお仲間から聴いていた。
 東京でも桂九雀などと落語会を開催しているようで、そのうち聴かなきゃ、とは思っていた。
 しかし、まさか入門するとは・・・・・・。


 一昨年11月に、BS朝日で放送された「君は桂枝雀を知っているか!?」について記事を書いた。
2013年11月25日のブログ

 その後半に、枝雀の二人の息子さんが登場し、次のような感想を書いた。
 後半で印象深いのは、番組紹介ページでも書かれているように、長男の一知、次男の一史へのインタビューである。二人ともミュージシャンとして、父のDNAを継承しているらしいし、一知は時折高座にあがって、玄人筋の評価も高いようだ。

 長男一知は、飲み屋に迎えに行って、酔った父の代わりに、子供の一知がタクシーの運転手に料金を払って「領収書いただけますか」と言い、家に連れ帰る役だった、とのこと。

 一知が1972年3月生れ、一史が1977年の3月生まれ。父が旅立ったのが、それぞれ27歳と22歳。その当座には、語れなかった思い出を、今では冷静に振り返ることができるのだろう。ファミコンに一番はまったのが父だった、という話も微笑ましい。

 一知「子供みたいなお父さんでした」
 一史「どんなことでもみくびらなかった」

 彼らには、何事にも一所懸命な父の姿が、しっかり記憶されているようだ。

 正直なところ、あの番組では、冷静に父の死を振り返る次男一史の言葉の印象が強かったなぁ。
 長男には、父の明るい側面を引き継いだのかなぁとは思ったが、まさかその後プロの噺家を目指すとは、まったく予想できなかった。

 これからは、「桂りょうば」の成長を見守りたい。

 あえて書くが、桂りょうばに父枝雀の姿を追い求めることはしない。
 芸風や語り口は似ているかもしれないが、父はあまりに偉大すぎる。

 それは、六代目小さんに名人五代目の後継者としての高座を求めないし、当代米團治に米朝の芸風を要求しないのと同じである。
 もっと言えば、当代正蔵、当代三平に初代三平が巻き起こした爆笑の高座を期待しないし、できれば、彼らには父の真似をしないでくれ、と思う。

 それにしても、凄い決断だなぁ。

 四十台での入門であるが、焦らず、急がずに修業していただきたいと思う。

 桂りょうばという新しい上方の噺家の将来を、ほどほどの期待感で見つめていきたい。

Commented by hajime at 2015-09-02 14:37
記事が更新される度に読んではいたのですが、コメントする事がありませんでした。すいません(^^)

前田さんがざこば師に入門されたと言うのはツイッターで落語関係の方が前田さん自身の入門の弁をリツイートしてくれたので、知っていました。
その時に確かミュージシャンの仕事をなさっていた事。年齢が40を越えていた事が思い出されました。
入門には遅いかも知れませんが頑張って欲しいですね。中年には年齢を重ねた力があると思っています。表現だって人生をこなして来たものがあると信じています。でも余り期待し過ぎるのは良くないですね。幸兵衛さんのおっしゃる通りにほどほどに期待して行くのが良いと思います。
枝雀師の「鴻池の犬」のまくらに登場するお子さんですよね(^^)
Commented by kogotokoubei at 2015-09-02 15:10
>hajimeさんへ

そうです、そうです、あのマクラの子ですよ(^^)
楽器は長男がドラム、次男がギター。
聴いたことはありませんが。
これまでのツイッターは8月末で閉じたようです。
本腰を入れて入門、ということでしょうか。
過度な期待はせず、ですが、気にかけてはいたい人です。
東京での出演も少ないないかと思うので、そのうちぜひ聴きたいと思います。
Commented by 彗風月 at 2015-09-04 19:52
へえええ。ビックリしました。私の感覚だと「玄人はだし」とはいえ、口跡はやはり素人のそれでしたし、年齢も年齢。おまけに父親はいい意味でも悪い意味でも大きくて、親子という運命である以上比較され続ける。落語の世界に近い所に居続け、どんなに好きであったとしても、いや、そういう環境にあったからこそ、プロの世界へ舵を切るというのは、自分のクセが染み付いてしまっている今では寧ろ無謀にさえ思えます。落研と同じように、とは決して言いませんが、まずはどのようにして自分を真っ白にしていくのか、そしてどういう色をその先に乗せていくのかを、冷静な態度で見つめていきたいと思います。お祭り騒ぎに巻き込まれ過ぎなければいいのですが。
Commented by kogotokoubei at 2015-09-04 21:33
>彗風月さんへ

お久しぶりです。
おっしゃる通りで、私も「えっ!?」とばかりに驚きました。
彗風月さんのように実際に聴いている方のご感想を聞きたかったので、実に嬉しいコメントです(^^)
桂三度や月亭方正の入門とは、違いますからね。

訳の分からないメディアや話題性だけを求める人たちは、はやし立てるでしょうが、長い目で見つめたいですね。
Commented by 山茶花 at 2015-09-19 22:47
ご無沙汰しております。「鴻池の犬」が偶然検索に引っかかって、一知くんの事が書かれていた事にも気づきました。

一知くん(彼が役者として活躍していた頃から見ていたので、どうしても「りょうば」よりこちらで呼んでしまいます)、子供の頃は落語をされていたのは知っています。故・中島らもさんが座長をされていた笑殺軍団リリパットアーミーという小劇団で役者として20歳の頃から活躍されていて、お芝居を見てきました。

小柄なので、女役や子供役に定評がありました。時にはらもさんや同じくミュージシャンとしても活躍中の山内圭哉くん達と一緒に「PISS」というバンドでも活躍されていましたが、ミュージシャン一本でいきたいという事で退団されました。

リリパに在籍中にも同じく劇団員だった吉朝さん達と鹿芝居の三味線を担当されていました。リリパットアーミーには、落語家・講釈師・漫画家も在籍していた多国籍軍の小劇団でした。

吉朝さんや九雀さんは、落語の世界からお芝居の世界へ足を踏み入れましたが、一知くん改めりょうばさんは芝居と音楽の世界から落語の世界ですね。ある程度の素養はありますし、桂三度だか四度だかよりはずっと早く成長するでしょう。

Youtubeを検索したら、一知くんや吉朝さん、山内くん出演の「ベイビーさん」がUPされていました。
https://www.youtube.com/watch?v=CMK1Uf9khCY

一知くんも主要な役をされています。是非ご覧下さい。
Commented by kogotokoubei at 2015-09-20 20:02
>山茶花さんへ

お久しぶりです。
情報ありがとうございます。
そうですか、役者としても活躍していたんですね。
Yoitubeは、連休の間にじっくり拝見します。

三度だか四度は、昨年のNHKの映像でしか知りませんが、あれは落語ではありません。

りょうばが四~五年先にNHKの大賞を獲ったりしてね。
まぁ、あまり過度に期待せずに、そのうち生で聴きたいと思っています。

Commented by 山茶花 at 2015-10-12 13:57
一知くんが「桂りょうば」としてザコビッチのお弟子さんになった事は心配していないと先日コメントしましたが、一方でこちらはもうすぐニュースが発表になってからもうすぐ半年ですが、「大丈夫か」と心配になっています。
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1477179.html

先ほどきん枝氏(師は付けたくない)がAMラジオに月一レギュラーで出演していましたが、相変わらず重みはありません。一緒にザ・パンダで活躍していた桂文珍、月亭八方のお二人はそれぞれ古典落語に回帰し、、お弟子さんを取られて師匠という呼び名もまぁまぁ感じられる様になってきましたが、きん枝氏はそれが無い。相変わらず軽いまんまです。

先ほども民主党から選挙に出て「比例全国区で出たのに5万票しか取れなかった」と話していましたから。
Commented by kogotokoubei at 2015-10-13 08:55
>山茶花さんへ

ほう、きん枝は五代目文枝のお孫さんを弟子にしていたんですか。
知りませんでした。

なぜ、彼を師匠に・・・・・・。
私は噺家としてはまったく認識しておりません。

鶴瓶も、私にとっては優れた芸人ではあっても、優れた噺家とは思っていません。

このニュース、たしかにその後が気になりますね。


Commented by ばいなりい at 2016-08-17 07:32
↑ 「小きん枝」じゃなくて「小きん」ですか?
  菓子折り持って柳家へ挨拶・・・なんてしてないだろうなぁ。
  桂小軽が脱税で逮捕とか、五代目門下には問題児が多すぎます。

Commented by kogotokoubei at 2016-08-17 09:11
> ばいなりいさんへ

五代目門下の問題児、その筆頭は総領弟子でしょう。
上がああだから、後輩にも了見の悪い人がいるような気がします。
そもそも、師匠の名を継げる器ではなかったのです。
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by kogotokoubei | 2015-09-01 12:30 | 上方落語 | Trackback | Comments(10)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


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