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落語芸術協会、頑張れ!

 落語芸術協会(芸協)の真打昇進披露興行は、新宿末広亭での5月上席に続き開催された浅草演芸ホールの中席での興行が、今週20日に千秋楽を迎えた。

 芸協のホームページに、浅草の楽日の写真なども含めて紹介され、今後の定席以外の会を含む日程が、三人の新真打の主任の日も含め紹介されている。
落語芸術協会ホームページの該当記事

 写真の一枚は、楽日に主任(トリ)だった三笑亭小夢が、幕が閉まりきっても頭を深々と下げている様子。

 もう一枚の写真は、楽屋での乾杯の様子。

 どちらも、客席から見ることのできないカットで、なかなか興味深い。

 この写真を見て、私が行った5月5日の末広亭を思い出した。主任の小夢の高座の後、楽屋での笑い声が聞こえてきたが、なかなか、楽屋の雰囲気がいい感じなのだ。

 披露興行は、少し間を開けて、6月中席の池袋から再開される。

 今後の予定を引用。
次の真打昇進披露興行は6月11日からの池袋演芸場となります。
益々の笑顔で張り切っております新真打を是非叱咤激励にご来場下さい!

真打昇進襲名披露興行

池袋演芸場 夜の部
6月11日~20日
主任出演日
小柳 12.15.18
小夢 13.16.19
夢丸 11.14.17.20

※上記定席について、新真打三名は主任出演日以外も口上および高座に上がります。

お江戸日本橋亭
小柳 6月23日
小夢 6月24日
夢丸 6月25日

国立演芸場 昼の部(3 日夜の部あり)
7月2日~10日
主任出演日
小柳 3昼.6.9
小夢 4.7.10
夢丸 2.5.8
※3夜は全員出演予定

お江戸上野広小路亭
小柳 7月10日
小夢 7月8日
夢丸 7月9日

 落語協会も、5月20日まで、最後の国立演芸場での披露興行が開催されていた。

 鈴本演芸場 3月21日~30日(夜席)->新宿末廣亭 4月01日~10日(夜席)->浅草演芸ホール 4月11日~20日 (昼席)->池袋演芸場 4月21日~30日(昼席)->国立演芸場 5月11日~20日 昼席(15日のみ昼夜)

と、二か月に渡る十人の新真打の披露興行が終わったのだが、協会のリニューアル中のホームページには、事後報告も御礼も、掲載されていない。
落語協会リニューアル・サイトのトップページ

 ホームページの下の方にある「最新情報」は、いくつか増えているので、披露興行無事終了の報告と、御礼くらいしても、罰は当たらないように思うが・・・・・・。

 こんな大事な時に、4月末まで「本日の寄席」の代演情報は案内できなかった。また、5月から再開された「本日の寄席」にしても、‘図’を貼ったものであり、読みにくいし、コピペできない。
 
 どんな理由があるにせよ、二か月が経過しようとしているのに、いまだにリニューアルの途上であるのは、お客様に対し大変失礼なことだ。

 私は、落語協会のホームページのリニューアルが終了するまで、同協会の定席には行かない。
 
 逆に、芸協の今後の披露興行や定席には、ぜひ駆けつけようと思っている。

 ちなみに、今回の芸協の三人真打の定席での披露興行は、十日間通しで三人揃って口上に並び、主任以外の二人も高座に上がる、なかなか結構な構成になっている。
 私が行った末広亭は祝日でもあり、二階席まで開ける盛況だったが、落語愛好家のお仲間からいただいた報告では、浅草の平日昼席も大盛況だったようだ。

 今後の昇進について、少し考えてみる。
 今年の三人の昇進が案内された時、拙ブログにいただいたコメントでもご指摘をいただいたが、「なぜ、圓満が昇進しないのか?」という疑問があった。
 圓満は、私も連雀亭で高座を聴いたが、十分に真打に相応する力があるし、二ツ目昇進も二代目夢丸と同じ平成18年なのだ。

 香盤で圓満以下の二ツ目さんの落語家は、次のような状況だ。

  橘ノ圓満:平成14年入門、平成18年二ツ目
  三笑亭可女次:平成14年入門、平成19年二ツ目
  昔昔亭桃之助:平成14年入門、平成19年二ツ目
  笑福亭和光:平成14年入門、平成19年二ツ目
  桂夏丸:平成15年入門、平成19年二ツ目

 夏丸の次の鯉斗は平成21年に二ツ目なので、少し間が空く。
 だから、来年はこの五人が昇進かと察する。

 ここで、思い当たった。
 圓満を今年昇進させることによる四人での番組構成は、少し難しかったのだろう。
 だから、圓満の昇進を来年にすることで、五人というキリの良さで興行を組めることが、今年三人昇進の背景にあるような気がする。

 そして、再来年は、二ツ目年代が一年空くので、昇進者がいない可能性の方が高いだろう。
 個人的には、小痴楽には昇進して欲しいのだが、抜擢昇進は難しいかな。

 
 芸協は、神田連雀亭や巣鴨獅子座の案内などをホームページで掲示するなど、若手の売り出しに熱心に取り組んでいる姿勢を感じる。
 
 2011年の年末、末広亭の社長から、芸協の興行に客の入りが悪いと苦言が呈された。
 他流派の出演などを促す、言わば屈辱的な申し出だった。その時の拙ブログの記事から、すでにリンク切れになっている2012年1月26日の朝日新聞の記事を一部紹介する。
2012年1月27日のブログ

昨年末の芸術協会の納めの会であいさつに立った末広亭の真山由光社長が、芸術協会が出演している時の客入りの悪さに言及し、「円楽一門会や立川流と一緒になってほしい」と発言した。この二つの会も出演させたいとの趣旨で、浅草演芸ホールと池袋演芸場も同調の姿勢だ。

 これに対して、芸術協会の三遊亭小遊三副会長は「重く受け止めたい」と答えた。

 その後、芸協は、試行錯誤してきた。
 立川流からの出演はなかったが、円楽党から日替わりで出演する番組も組まれたりした。
 しかし、拙ブログで、そういった試みが本質的な問題解決にはならないと、ややきつい小言を書いたこともある。
2012年7月23日のブログ

 その後、芸協は、結構真剣に協会員の噺家の底上げに注力してきたように思う。
 他流派との合同開催を中堅以上の会員が反対したと察するが、そうなれば、自分たちでなんとか観客を動員しようと、真剣にならざるを得なかったはず。そういう危機感が、協会内にほど良い緊張感を生み出したのではなかろうか。

 また、若手を支援する姿勢が明確になり、ホームページも大幅に改善され、小さな落語会でもしっかり案内して観客動員を図ろうとしていると思う。
 そういう協会の後押しもあるから、若手も、お客さんが少ない会であろうが積極的に自分たちの修業の場を作ろうとする、好循環になってきたのだろう。

 今でも、円楽一門から好楽などが出演したりするが、それは、他流派の力を借りるということとは異質なものだ。
 基本的には、十分に協会会員だけで、観客を動員できる状態になっているのではなかろうか。
 ただし、定席に上方の噺家さんが出演するのは、良い企画だと思う。東西の交流は、もっと活発に行われて欲しい。


 私が行った末広亭の披露興行では、長老、中堅、若手の一体感が伝わってきた。
2015年5月6日のブログ

 二代目夢丸にも期待したいし、二ツ目には来年は昇進するであろう圓満や、小痴楽、にっかん飛切落語会最優秀賞を二年連続で受賞した宮治など、有望な若手も多い。

 私は、ネット時代の‘顔’とも言えるホームページは、そのままその組織の活性度や健康の具合を反映しているように思う。
 
 健康で活性化していなければ、良い高座、お客さんと一体化した一期一会の得難い出合いの空間を生み出すことはできないだろう。

 ここしばらくは、芸協を応援したい。頑張れ!

 
Commented by hajime at 2015-05-22 16:54
え~全く今日の記事の通りですね。
でもひとつだけ間違いがw 浅草は披露は昼席でした~(^^)
以前の芸協の芝居は当たり外れが、かなりありましたね。酷い時は中堅~ベテランのやる気の無い噺家が出て来て噺を投げていました。
 でも、あの改革から変わりましたね。若手の積極的な登用。珍しい噺や、お客が好む噺を掛けるようになりました。先日の小柳師なぞ「四人癖」でした。かって先代馬生師がやった噺です。落語協会では演じる人いるのでしょうか?
こんなところにも芸協のやる気が出ていますね(^^)
Commented by kogotokoubei at 2015-05-22 17:54
>hajimeさんへ

浅草は昼でしたね。
修正します。大変失礼しました。

「四人癖」は上方では結構かかるようです。
私は、東西のどの噺家さんでも、まだ聴いたことないんですよ。
ちょっと調べると、小遊三(お尻を)副会長も演るようですし、かつて文朝さんが演じた記録がありますね。
文朝師匠が芸協時代に遺した財産が継承されているのかもしれません。
ぜひ、芸協の寄席で聴きたいものです。
私が行った末広亭では、全体的に良い意味での‘気合い’のようなものを感じました。
今のような空気が保たれれば、芸協は大丈夫でしょう。
若手の今後にも、ぜひ期待しています。
Commented by hajime at 2015-05-22 18:12
先日の喬太郎の番組「ようこそ芸賓館」に新真打三名が出ていまして、小柳さんの噺「かつぎや」は元は、文朝師から受け継いだそうです。他にも色々な噺が受け継がれているみたいですね(^^)
Commented by kogotokoubei at 2015-05-22 18:32
>hajimeさんへ

そうですか。
文朝師匠の財産、大きいなぁ。
ぜひ「汲み立て」なんかも、若手に継承してもらいたいねすね。もう、演っているかな。

芸協の鈴本との決別、その後の文朝、文生、南喬の三師匠の脱退から、はや三十年。
以前に拙ブログで書きましたが、鈴本と芸協は、そろそろ関係修復して欲しいと願うのですが、なかなか難しいのでしょうね。
若手は、どんどん両協会の垣根を越えたて交流を図っているので、十年後、いや五年後には東京落語地図も、相当様子が変わっているはずでしょうね。
Commented by U太 at 2015-05-22 21:59
来年の新真打候補者(二ツ目の香盤上位)に講談の神田きらりさんが入っていません。
「たまごの会」に起用されたり昨年の浅草演芸ホール余一会「浅草二ツ目バトル」で優勝したり結構古今亭志ん輔師匠にも目を掛けられている存在です。
Commented by kogotokoubei at 2015-05-22 22:16
>U太さんへ

申し訳ありません。
落語家さんだけを書かせていただいたもので。

講談も落語も、芸協の若手は楽しみですね。

しばらく連雀亭に行っていないなぁ。
きらりさんの時に、なんとか行こうと思います。
Commented by 櫻川梅一郎 at 2015-05-22 23:31
ご無沙汰してます。
 22日、新宿末廣亭に行きました。
 瀧川鯉朝師か三遊亭春馬師が主任のときに上方ゲストを迎えることが多いようです。
 今席は春馬師の主任。
 中入り前が小遊三師の六尺棒、クイツキが遊馬師の佐野山、青年団が客席を思いっきり温めて、桂春蝶師が高座に。春團治系ならではの野崎詣り。
 春馬師は、なんとハメ物入りの愛宕山! 今まで軽いネタしか聴いてませんでしたが、多少荒っぽい感じはするものの、若々しくて素晴らしい高座でした。
 芸術協会の定席、目が離せません。
Commented by kogotokoubei at 2015-05-23 08:45
>櫻川梅一郎さんへ

 なるほど、鯉朝師のみならず、春馬師が主任の時が狙い目(?)なんですね^^
 ご報告したいただいた末広亭、なかなかの顔ぶれで充実しているようで、涎が出そうなのですが、今席は行けそうにないのですよ。  
 このお二人の予定を調べると、東西交流の席を見つけやすいということですね。
 貴重な情報、ありがとうございます。
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by kogotokoubei | 2015-05-22 12:47 | 落語芸術協会 | Trackback | Comments(8)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛
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