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噺の話

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第22回 逗子名人会 逗子文化プラザ・なぎさホール 1月4日

一昨年、昨年と落語初めは小田原の三三の凱旋(?)落語会だったが、今年は趣向を変えて、志ん輔と鯉昇の逗子の落語会に初めて行くことにした。

 少し早めに着いて昼食と散歩。会場のすぐ隣りにあったのが、延命寺、であり逗子大師だった。

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 高野山真言宗の黄雲山のサイトから、少しだけ沿革をご紹介。「延命寺 黄雲山 逗子大師」のサイト

延命寺沿革

天平時代 創立・開祖
 奈良時代聖武天皇の天平年中、行基菩薩自ら作られた延命地蔵尊を安置
 したことが当山の始まりである。
平安時代 逗子の地名の発祥
 弘法大師が当山に立寄り、延命地蔵菩薩の厨子を設立せられる。その後、
 住民の尊信が高まり、この地を「厨子」と呼び現在の「逗子」という地名の
 発祥と伝わっている。



 ほう、「逗子」という地名の発祥の地なのだった。たしかに、次のような碑もあった。

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 さて、その逗子大師のすぐ隣りにある逗子文化プラザでの落語会。同プラザのサイトには、次のような案内が掲載されている。
「逗子文化プラザ」サイトの該当ページ

絶妙な間合いと表現力に円熟の極みを感じさせる落語界の重鎮・志ん輔師匠と、飄々とした独自の世界観がクセになる鯉昇師匠が、めでたい初笑いを客席へお届けします。際立つ至極の味わいはベテランの二人ならでは。
新春らしく華やかに、笑って、笑って、縁起の良い新年の幕開けを逗子名人会で是非。


 落語をよくご存知の方が運営しているようだ。しかし、志ん輔の“重鎮”という形容には、たぶん本人が苦笑しているだろう。

 地域の落語会と言うと、神奈川県民ホールの「県民ホール寄席」が、昨年通算300回を数えた。また、私の家の近くの「ざま昼席落語会」は、昨年の十二月の会で175回という歴史を持つ。
 そういう老舗(?)と比較するとまだ歴史は浅いが、会場の一階で展示されていた過去の出演噺家さんの色紙と番組表には、錚々たる顔ぶれが並んでいた。小三治の色紙を、最後に紹介しよう。

 558席のホールは、六割から七割の間の入り。次のような内容だった。
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(開口一番 古今亭半輔『初天神』)
古今亭志ん輔 『紙入れ』
瀧川鯉昇   『千早ふる』
(仲入り)
瀧川鯉昇   『武助馬』
三遊亭小円歌 三味線漫談
古今亭志ん輔 『お見立て』
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古今亭半輔『初天神』 (9分 *14:01~)
 着実に成長している。持ち時間のためだろう、飴を割愛し、いきなり団子の筋書きだったが、団子を食べる仕種も見る度に上手くなっている。親子もしっかり演じわけ、会場も程よく暖まった。さぁ、もうじき二ツ目だ。

古今亭志ん輔『紙入れ』 (27分)
 間男のネタをマクラに本編へ。昨年10月、第50回人形町らくだ亭でのこの噺には感心したが、十八番にしつつあるなぁ、という印象の余裕の高座だった。旦那が留守だからおいで、と誘ったおかみさんが、新吉に迫る場面が何とも可笑しい。「だからさぁ・・・新さん」の“新さん”で肩をぶるっと揺らす仕種はらくだ亭の時ほどは大げさでなかったが、新吉が「お願いだから、肩を揺らすのはやめて」と泣き顔になる演出は結構。今年の志ん輔は期待できるぞ、と思わせた一席目。

瀧川鯉昇『千早ふる』 (30分)
 年末から風邪気味で、人にうつすと治るということで無理を押してやって来た、と言って会場をまず自分の世界に引き寄せる。公務員オチ、という最近のマクラのネタなどで追い討ちをかけ本編へ。
 このネタでははずさない。逗子のお客さんも笑いが途切れることがなかった。以前聴いた内容から少し変わっているが、詳細は伏せておこう。このネタや『粗忽の釘』は、積極的に内容を変えていながら、決して笑いの質は落さない。流石だ。

瀧川鯉昇『武助馬』 (25分)
 マクラは、12月の睦会でも聴いた、富士山の世界遺産のことからオリンピック、そして子供時代の水泳の思い出など。初めて聴いたのは、子供の頃、「ファッションモデルの夢は、二時間であきらめた」というもの。そして、役者を目指したこともあって、そんな噺家仲間と「俊寛」を演じた、というネタなどのマクラを9分ほどふって本編へ。
 このネタを生で初めて聴いたのも睦会での鯉昇で、横浜にぎわい座だったなぁ。あえて言えば、鯉昇の寄席での“逃げネタ”なのかもしれない。しかし、この噺は、私は好きだ。

三遊亭小円歌 三味線漫談 (16分)
 かつての名人達の出囃子への反応で、お客さんの落語への思い入れ度合いが分かるように思う。そういう意味では、「野崎」「一丁入り」「老松」への反応は、逗子の落語愛好家のレベル(?)の高さを物語っていた。この会、この先も長~く続きそうだ。期待しよう。

古今亭志ん輔『お見立て』 (35分 *~16:46)
 短いマクラから本編へ。鯉昇の『千早ふる』、志ん輔の『お見立て』、二人とも十八番を披露。
 杢兵衛大尽が、ますます異彩を放っているし、吉原の若い衆、牛太郎の喜助も結構。はずさないのだ、このネタでは。鯉昇の『千早ふる』よりも会場は沸いたように思う。喜助がウソ泣きをする場面も可笑しいし、喜助が狼の遠吠えと称する杢兵衛の泣き方「アーウォ~」は、しばらく耳から離れなかった。


 非常に結構な初落語であり、初笑いだった。
 
 さて、お約束(?)の小三治の色紙だ。

 ホールは二階だが一階のロビーに、次の案内があった。
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 壁には第1回から前回21回までの番組表と出演者の色紙が、ずら~っと並んでいた。特に撮影禁止という注意はなく、私のみならず多くの方が、デジカメや携帯で撮影していた。

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 見事に焦点がぼけているが、平成21年3月15日の第8回に小三治は弟子の三三と出演している。

 その時の小三治の色紙が、これだ。

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 う~ん、なんとも^^


 逗子での落語初めも、なかなか結構だった。場所柄、芸達者の十八番ネタで春から“ずっしり”と笑わせてもらった(苦しい^^)

 さて、今年も落語をぜひ楽しみたい。そして、落語を愛する人達との居残り会も、楽しみである。


p.s.
ほめ・くさんより、小三治の色紙の内容について、落花は春の季語で川柳ではなく俳句、とのご指摘をいただきました。
川柳の二字も削除いたしました。
東京やなぎ句会ですから、俳句に決まっていそうなものを、川柳などど間違ってしまった私は、歌道に暗い・・・・・・。
Commented by 彗風月 at 2014-01-04 23:29 x
おめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。新年ということで「御慶」や「初天神」なんてところがかかるのかと思いましたが、さすがにそんなにベタwwではないようです。師匠連としては、自らの得意とするものをキッチリ演って、気持ちよく新春の高座を勤めたい、という思いが、或いはあるのかもしれませんね。勿論、得意ネタを聴く喜びはお客としても無上のものであります。
今年もいい高座に沢山出会いたいものです。

Commented by 小言幸兵衛 at 2014-01-05 07:26 x
おめでとうございます。
地域の正月の落語会、二人とも十八番の笑いの多い噺で楽しませてくれました。
次の土曜も、自宅近くの地域落語会に行く予定です。
こちらは、きっと補助椅子を出すような入りになるだろうと思います。
都内の民間の興行会社による1000人規模のホールで落語会には行くのをためらいますが、地域の落語会は、何とも言えない暖かい空気を感じることができて好きなんです。
おっしゃるとおり、今年も楽しい高座に出会いたいですね。

Commented by 創塁パパ at 2014-01-05 09:25 x
いいですねえ。「武助馬」聴いたことないなあ。是非聴いてみたいです。

Commented by 佐平次 at 2014-01-05 11:17 x
志ん輔、たしかに飛躍の予兆がありますね。
ずしっと決まったパンチ、おそれいりました。

Commented by 小言幸兵衛 at 2014-01-05 21:45 x
逗子は昨年テニス合宿をしている場所でもあるので、縁を感じて行きましたが、なかなか結構でした。
『武助馬』は、素人芝居の噺です。
近いうちに出会えるといいですね。

Commented by 小言幸兵衛 at 2014-01-05 21:56 x
昨年の横浜にぎわい座での『柳田格之進』でも感じたのですが、一皮むけた印象です。
親父ギャグは、ちょっと無理がありました^^

Commented by ほめ・く at 2014-01-06 10:37 x
小三冶の色紙ですが、「落花」は春(晩春)の季語なので川柳ではなく俳句です。
新春早々豪華な落語会でしたね。
「逗子」の地名は弘法大師に縁がありましたか。弘法大師に因んだ地名はあちこちにありますね。「こうぼう」にある、ってぇくらいで。

Commented by 小言幸兵衛 at 2014-01-06 10:51 x
ご指摘ありがとうございます。
東京やなぎ句会ですから、俳句ですよね^^
鈴本も豪華な顔ぶれでしたね。
本年の初寄席は末広亭中席の小三治と思っているのですが、さて行けるかどうか。

今年は読者の皆さんとの親父ギャグの“攻防”になりそうです!

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by kogotokoubei | 2014-01-04 18:48 | 寄席・落語会 | Comments(8)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛