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噺の話

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今年のマイベスト十席 ~その弐~ ベスト10決定!

一人一席にしたところで、あらためて候補を並べてみる。(*の印は寄席での高座)

(1)瀧川鯉昇『芝浜
>ざま昼席落語会 ハーモニーホール座間 1月12日

(2)春風亭小柳枝『時そば』
>新宿末広亭 2月中席 昼の部 2月11日

(3)古今亭寿輔『ラーメン屋』
>池袋演芸場 3月上席 昼の部 3月2日

(4)入船亭扇辰『さじ加減』
>通ごのみ 扇辰・白酒の会 日本橋社会教育会館 3月5日

(5)桂文我『菜刀息子』(『弱法師』
>ざま昼席落語会 ハーモニーホール座間 3月9日

(6)古今亭志ん輔『柳田格之進』
>志ん輔三昧 横浜にぎわい座 4月11日

(7)五街道雲助『髪結新三』
>らくご街道 雲助五拾三次之内~吉例~ 日本橋劇場 5月14日

(8)橘家文左衛門『天災』
>橘家文左衛門・入船亭扇辰 二人会 日本橋社会教育会館 5月24日

(9)柳家喜多八『仏の遊び』
>柳家喜多八・柳家三三 二人会 中野ZERO小ホール 6月5日

(10)露の新治『大丸屋騒動』
>第26回 三田落語会 夜席 6月22日

(11)笑福亭三喬『まんじゅう怖い』
>JAL名人会 内幸町ホール 7月30日

(12)瀧川鯉昇『ちりとてちん』
>瀧川鯉昇・春風亭一之輔 弾けるふたり 新宿文化センター  8月29日

(13)古今亭文菊『甲府い』
>池袋演芸場 九月下席 昼の部 9月23日

(14)柳家小三治『付き馬』
>第300回 県民ホール寄席 9月25日

(15)桃月案白酒『首ったけ』
>通ごのみ扇辰・白酒 二人会 日本橋社会教育会館 10月18日

(16)三遊亭兼好『茶の湯』
>道楽亭出張寄席 扇辰・兼好二人会 深川江戸資料館 10月23日

(17)桂南喬『長短』
>新宿末広亭 10月下席 昼の部 10月26日

(18)春風亭一之輔『子は鎹』
>柳家喜多八・春風亭一之輔 二人会 箪笥区民ホール 10月28日

(19)柳家さん喬『天狗裁き』
>東雲寺寄席 さん喬・新治 二人会 11月4日

(20)柳家三三『小言幸兵衛』
>月例三三独演 イイノホール 11月15日

(21)入船亭扇遊『干物箱』
>落語睦会~鯨のゼントルマン~ 国立演芸場 12月17日


 さて、これをほぼ半分に絞る、楽しくも悩ましい頭脳労働(?)が始まる。

 まず、定席の寄席(*印)から四席が入ったのだが、この中から「寄席の逸品賞」と名付けた賞を、上期と下期で一席づつ選びたい。
 上期は小柳枝の『時そば』、下期は南喬の『長短』とする。

◇寄席の逸品賞・上期
春風亭小柳枝『時そば』
>新宿末広亭 2月中席 昼の部 2月11日
--->可楽が主任の席の仲トリで貫録を見せた高座だった。うどんのような蕎麦を食べる場面などでの不思議な(?)可愛さも印象に残る。芸協でのこの人の存在は大きい。文化庁芸術祭の大賞も、むべなるかな。「落語芸術協会」サイトの該当ニュース
この人、今後はもっと聴かなきゃなぁ。

◇寄席の逸品賞・下期
桂南喬『長短』
>新宿末広亭 10月下席 昼の部 10月26日
--->初めて昼夜居続けをした日の夜の部、円太郎が主任だった。仲トリは小満んで、その前に登場。この人が出て来ると、それだけで寄席が懐かしい空間に包まれる。語り口の良さで聴く者を江戸の世界に自然に招いてくれる。27日の『替り目』も結構でした。小里ん、小燕枝などと共に寄席に不可欠の噺家さん。

 どちらも当日の主任ではない。しかし、自分の高座についての責任は自分で持つ、という印象だった。こういう高座に出会うのが寄席の楽しみでもある。


 さて、これで十九席から選ぶことになる。

 よ~し、もう決めよう!

 感謝を込めて選んだマイベスト十席と感想を短めに書こう。(順番は時系列)


049.gif瀧川鯉昇『芝浜』
>ざま昼席落語会 ハーモニーホール座間 1月12日
三代目桂三木助版を下敷きにした本寸法の高座で、鯉昇の底力を見せつけた!

049.gif古今亭寿輔『ラーメン屋』
>池袋演芸場 3月上席 昼の部 3月2日
大師匠先代今輔の十八番を池袋で見事に演じた。見かけに騙されてはいけない実力者!

049.gif桂文我『菜刀息子』(『弱法師』)
>ざま昼席落語会 ハーモニーホール座間 3月9日
西の『火事息子』とでも言える噺で、天王寺での親子の対面場面では思わず目が潤んだ!

049.gif古今亭志ん輔『柳田格之進』
>志ん輔三昧 横浜にぎわい座 4月11日
古今亭の十八番を自分のものとして演じきった高座に、志ん輔の芸の行く末が明るくなった!

049.gif五街道雲助『髪結新三
>らくご街道 雲助五拾三次之内~吉例~ 日本橋劇場 5月14日
芝居がかりの第一人者としての至芸に酔いしれた。もっと観客が入って欲しい好企画だ!

049.gif露の新治『大丸屋騒動』
>第26回 三田落語会 夜席 6月22日
上方に新治あり、を強く印象づけられた見事な高座。この人には目が離せない!

049.gif柳家小三治『付き馬
>第300回 県民ホール寄席 9月25日
伝統ある地域寄席の記念落語会において、満員の観客を圧倒した名人の高座!

049.gif桃月案白酒『首ったけ
>通ごのみ扇辰・白酒 二人会 日本橋社会教育会館 10月18日
古今亭の十八番を蘇らせた高座で、次代のリーダーとしての存在感を示した!

049.gif柳家さん喬『天狗裁き
>東雲寺寄席 さん喬・新治 二人会 11月4日
まったく途中をダレさせない芸で、この噺の楽しさを存分に引き出した!

049.gif柳家三三『小言幸兵衛』
>月例三三独演 イイノホール 11月15日
本寸法の高座で、次代を担う噺家であることを見事に証明した!

 今年も何とかマイベスト十席を選んで年を越せそうだ。

 あえてMVPのような賞は設けない。あくまで自分で聴いた見事な高座への感謝を込めた賞と考えたいが、候補に四席が上がった五街道雲助と春風亭一之輔の二人は特筆すべきだろう。
 雲助の充実ぶりは目を見張る。いたちやさんの主催する五拾三次やオフィスエムズさんによる浅草見番の会、石井徹也氏の企画する会などでにおいて、水準の高い高座を、引き続き来年もぜひ期待したい。芝居がかりは、他を圧倒している。
 一之輔は、昨年春に真打昇進したばかり、ということを忘れさせるような存在感を示した。すでに中堅どころの噺家さんとして落語ファンや寄席の席亭、多くの主催者から認められ期待されており、その期待に十分に応えている。

 次に三席が候補に残った、古今亭志ん輔と露の新治。
 志ん輔は、本人の日記風ブログでも時折書かれているが、師匠の十三回忌を過ぎて、重くのしかかっていた肩の荷が下りた、そんな印象。邪心を捨て、あくまで志ん輔の落語を目指そうという意気込みを感じるし、着実に自分の世界を作っているように思う。来年もぜひ彼の落語を味わいたい。
 そして、露の新治である。大げさを承知で言うと、上方落語をあまり好んでいなかった多くの東京の落語愛好家の方の目を大きく開いてくれた噺家さんだと思う。来年は、まず二月に内幸町ホールで独演会がある。私が原則として行かない土曜の夜の席でも、彼の場合は例外として行きたくなる。

 今年もたくさんの一期一会を味わうことができた。それは高座はもちろんだが、ブログを通じて知り合った落語愛好家の皆さんとの楽しいひとときも含めてである。

 そして、拙ブログにお立寄りいただいている皆さんとのネットでの出会いも、貴重な一期一会なのだと思う。

 お立ち寄りいただき誠にありがとうございます。皆さん、良いお年を!
Commented by 創塁パパ at 2013-12-29 09:59 x
四席ご一緒でした(笑)

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-12-29 10:18 x
結構ご一緒できましたね^^
来年もよろしく!

Commented by 佐平次 at 2013-12-29 10:49 x
とうてい真似が出来ない力技・頭脳技、私は三歩歩くと忘れています。
私が聴いてない高座が多いです。
落語世界もひろいなあ。

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-12-29 11:03 x
いえいえ、自分のブログを読み直して、消え去りつつある記憶の切れ端を、どうにかこうにか拾っているんですよ。
最後の十席目を、先日の扇遊の『干物箱』と三三の『小言幸兵衛』がぎりぎりのところで争って僅差で三三、という感じです。

来年も多くの落語会をご一緒できるといいですね。

Commented by かおる at 2013-12-29 13:44 x
わー!新治師匠が入賞!2月も楽しみですね☆

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-12-29 15:32 x
もちろん入賞です!
2月の内幸町ホールも楽しみです。
今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

Commented by ほめ・く at 2013-12-29 16:11 x
候補作を絞ってゆく過程がいかにも幸兵衛さんらしい緻密さが表れています。
入賞作も上方2人、芸協2人、落協6人で、落協のうち古今亭が3人、柳家が3人という絶妙なバランスもまた幸兵衛さんらしい選択と感心しました。候補作の中に権太楼の名が無かったのが意外でしたが。
同じ落語好きでも、私とは対照的な理論派の記事をいつも楽しく拝読しています。
来年も宜しくお願い致します。

Commented by 小言幸兵衛 at 2013-12-29 17:31 x
まったくバランスをとろうという意図はなかったんですが、結果こうなりました。
権太楼は、今年は聴く機会が少なかったですねぇ。
鈴本夏祭りの『幾代餅』は、候補とする高座とまでは言えませんでした。
来年は、もう少し権ちゃんや菊之丞あたりを聴きたいと思います。

ほめ・くさんの一年の総括も楽しみです。
来年もよろしくご指導いただきますよう、お願いいたします。

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by kogotokoubei | 2013-12-29 00:05 | 寄席・落語会 | Comments(8)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛