最低賃金制を“廃止”から“改革”?—これが“偽維新”欺瞞の実態だ!
2012年 12月 04日
この公約への批判の声が強いのを知ると、橋下は公約の内容を“廃止”から、制度の“改革”と表現を替えたようだ。“風見鶏”橋下らしい“ごまかし”である。47NEWSの該当記事
維新公約、最低賃金廃止を撤回 「改革」に変更
日本維新の会が、衆院選公約に掲げた「最低賃金制の廃止」を撤回し「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」との文言に変更したことが4日分かった。民主、公明など他党が「格差拡大の政策」(野田佳彦首相)と批判したため、軌道修正を図ったとみられる。
廃止方針は、日本維新が11月29日に発表した衆院選公約「骨太2013—2016」の政策実例に記載した。幹事長の松井一郎大阪府知事は3日の記者会見で「少し賃金を下げられても勤め続けたいという人がいる。中小企業経営者の中には、賃金を下げて雇い続けたい人もいる」と目的を説明していた。2012/12/04 18:52 【共同通信】
維新の「骨太」政策は、原発問題も含め、どんどん「骨細」になっていくようだ。まったく政策の共通性のない“老害”石原と、利害の打算のみで手を握ったことによる、必然の結果である。
橋下は、他の政党のリーダーが、最低限の「節度」を保って“橋下維新”への子供じみた批判をしないことなどを慮ることなく、自分の当面の敵に向けられた批判の内容は、子供の喧嘩レベルの幼児性を漂わせている。お得意のツイッターでも暴論を吐きまくっているようだ。47NEWSの該当記事
橋下氏、卒原発は火星旅行と同じ 公示後ツイッター
日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長は、衆院選が公示された4日昼、日本未来の党が公約した「卒原発」を念頭に「『10年後に原発ゼロ!』と叫ぶのは、『10年後に火星に行くぞ!』と叫ぶのと同じレベル」とツイッターで批判した。これに先立つ衆院選第一声でも、日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事を同様の文言で批判していた。
総務省は「公職選挙法は、ツイッターを含むインターネットでの選挙運動を認めていない」との見解。これについて橋下氏はツイッターで「バカみたいなルール」と批判。「前近代的な選挙事務すら変えられないような政治家が、国の行政を根本から変えられるわけがない」と決め付けた。2012/12/04 17:29 【共同通信】
「卒原発は火星旅行と同じ」という橋下の言葉は、彼が「脱原発」も「卒原発」も、まったくやる気がないことを露呈している。
十年が「火星旅行」なら、途中で取り下げた「2030年にフェイドアウト」は十八年後なのだが、“月旅行”なのだろうか。
また、もしツイッターを含むインターネットでの選挙運動が認められて、SNSでのやりとりも、公的発言としての扱いを受けるのなら、彼のツイッターの内容は、十分に名誉棄損で訴える対象になるのではなかろうか。ただし、そんなこと考えたら、ツイッターで暴言が出る度に訴えなければならなくなる。ほぼ毎日のことになるだろう^^
いずれにしても、敵を攻撃する言葉の中身をしっかり読めば、この男の幼児性と危険性が、十分に分かる。
大震災とフクシマからの復興は、停滞している。再生日本、という言葉が軽々しく叫ばれるが、そう言いながら優先されるのが「憲法改正」である政党や、「競争の導入」の政党もある。
もちろん、「日本未来の党」の政策も、その全てが支持できるものではない。「子育て」支援に税金を充てる前に、大震災とフクシマによって生活や仕事の場を失った人達の支援を優先すべきだろうと私は思う。
しかし、原発問題、今の時点での消費税増税、医療や農業そして教育などの分野にまで“競争”の原理を持ち込むTPPといった問題への見解を考えると、私は「日本未来の党」以外に近未来の日本は託せないと思っている。
