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「過去実行しなかったことは、今後も実行できない」という言葉の不思議。

昨日、山形での「タウンミーティング」という名の“独演会”で、「日本未来の党」結成について、橋下が彼流の不思議な論理で噛みついたようだ。時事ドットコムの該当ページ

「嘉田新党」をけん制=橋下氏【12衆院選】

 日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)は27日、山形県酒田市で開いた同党のタウンミーティングで、嘉田由紀子滋賀県知事が「日本未来の党」結成を表明したことについて、「脱原発のグループが新しくできたが、彼らはいくら言っても実行できない。それは実行した経験がないからだ。嘉田氏に国会議員や政治グループを束ねた経験はない」とけん制した。
 維新の松井一郎幹事長(大阪府知事)も同日、大阪市内で記者団に「日本には(原発だけでなく)さまざまな問題がある。それを総合的に判断していただくのが今回の総選挙だ」と語り、反原発を結集軸として、「未来」に国民の生活が第一などが合流することに疑問を呈した。 (2012/11/27-22:12)



 彼は、「原発」というテーマを語らず、矛盾した論理で人への攻撃をしているだけである。

「脱原発のグループが新しくできたが、彼らはいくら言っても実行できない。それは実行した経験がないからだ。嘉田氏に国会議員や政治グループを束ねた経験はない」

 この発言は、あることを過去に実行したことのない人は、将来もそのことを実行できない、という非常に不思議な論理を展開しているわけだ。

 この論理を踏襲すれば、「石原は総理大臣はできない。なぜなら総理大臣になったことがないからだ。」とか、「橋下の維新は、与党として国の政策を推進することはできない。なぜなら、過去に実行したことがないからだ。橋下には、与野党と調整をはかり、官僚を束ねた経験がない」という言い方もできる。もちろん、こんな論理は成り立たない。それに気が付かないほど、橋下は動揺しているのか・・・・・・。

 できないことを努力してできるようになろう、というプロセスこそが“成長する”ことである。できるための障害や問題を明確にして克服する努力なくして、成長はできない。それは、個人も組織にも同じように言えるだろう。

 もちろん、「過去に経験がないから、苦労する」とか「未経験のことなので、大変だ」という表現なら、まだ分からないでもない。
 しかし、橋下は「彼らはいくら言っても実行できない」と言いきっているのだ。

 この発言には、自らが“第三極”の中心と思っていたものの、石原以外の他グループとの連携が進まず、予想もしなかった手ごわい敵が現れたことへの焦りが見える。

 人の弱みや組織の仕組みの問題などにつけこんで、とことんその点を攻撃するのは、この男の常套手段。それをマスコミを利用して行い、一見正統性のあるようなある一部の事実や主張を膨らませて、相手を攻撃し、自分を有利な立場に導こうとする作戦は、今後も続くだろう。それを、「公開の場」という表現でマスコミを巻き込んでのパフォーマンスに仕立てるのも得意技だ。

 しかし、そろそろマスコミもこの男の広報部門の役割をすることに疑問を持ち始めているはず。踊らされていることに、もう気づくだろう。それでもマスコミが橋下擁護的なニュースを発信するのなら、以前に書いたように、大飯再稼動の際に、関電を中心とする原子力村という黒幕連中との裏取引があって、その黒幕がマスコミを動かしていると私は見る。

 しかし、どんな黒幕がいようと、「偽維新」が民意から遠く離れて選挙で負け組になることが明確になれば、きっぱりと手を切るに違いない。それは時間の問題だ。

 「テーマ(問題・課題)」で主張できない時は「人」を攻撃し、何か主張できそうな時には「テーマ」を語る、利害の打算のみで言い分をコロコロ変える“カメレオン”男の化けの皮は、日々はがれていくだけである。
Commented by 佐平次 at 2012-11-29 10:15 x
メデイアは、少なくとも普通の感覚の持ち主は橋下のインチキにはとうに気がついていると思います。
ただ視聴率が取れるから追いかけていたという面があるのでしょう。
視聴者が見なくなれば自ずからメデイアも取り上げなくなるのではないかと期待してます。
まだまだ、テレビに出ていたからと信用する人が多いからね。

Commented by 小言幸兵衛 at 2012-11-29 13:06 x
いわば、マスコミは未だに“タレント”として橋下を見ている、ということですね。
そうならば、飽きられれば終わりです。
しかし、私には、どうしても“黒幕”がいると思えるのですよ。
しかし、書いたように、彼らも利用価値がないと思えば、乗り換えるでしょう。

Commented by hajime at 2012-11-29 13:29 x
ご無沙汰しています。
先日の発熱以来、体調を崩しまして、臥せっていました。
やや持ち直した時に、「落語会」の収録(時代劇CH)に行ってしまい、さらに悪化させて、やっと持ち直してきました。
(出演者が、喬太郎「 「次郎長外伝~小政の生い立ち~」 「抜け雀」、文菊「七段目」、志ん陽 「熊の皮」と言う内容でしたので、無理をして浜離宮朝日ホールまで行きました)

今回、国民の生活が第一が、「日本未来の党」に合流するのは、個人的には大変喜ばしい事だと思っています。

橋下氏が石原新党と合流した事により彼の欺瞞がより鮮明になったと思います。
私はマスコミが真実を報道するとは思っていません。
それは、私の家の関係で幾度も取材の経験があるからですが、彼等は始めにストーリーありきで取材するのです。
その物語に合わない事実は無かった事になると言う事を経験しているからですが、いいかげん国民も目を覚まして欲しいと思っています。

また、こちらにお邪魔させて戴きたいと思っております。
よろしくどうぞ・・(^^)

Commented by 小言幸兵衛 at 2012-11-29 14:50 x
快復されたようで、何よりです。
マスコミの、“ストーリーありき”というご指摘は、まったく同感です。
私の知り合いの話です。
あるテレビ番組に出演することになり、家で親のために手料理をつくる場面を撮影することになったので、包丁や鍋などを新品に買い替え、メニューもいろいろ検討して準備したのです。
しかし、撮影当日に制作会社が持込みんだ料理道具を使うよう指示され、料理スタッフが作った料理を、撮影する時だけ自分に替わって撮った、という事実があります。
このことは、事前に何ら連絡がなかったとのこと。いわゆる“やらせ”です。

たとえば、“悪玉”“善玉”というストーリーが最初にあって、その鋳型にはめてニュースを書くことで、読者を誘導、あるいは扇動できる、という不埒な考えも根強くあるでしょう。
小沢一郎に対するマスコミの攻撃が典型かと思います。

しかし、真っ当な記事も少ないながらあるはずですが、それはメジャーなメディアには載らないことが多い。

メディア上の玉石混合の情報の中から、どれだけ嘘や捏造や欺瞞を除去し、事実や真実のみを取り出すことができるかが、大事なようです。

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by kogotokoubei | 2012-11-28 07:41 | 幸兵衛の独り言 | Trackback | Comments(4)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛