今年のNHK新人演芸大賞の、あまり自信のない予想。
2012年 10月 02日
*開催概要は、NHKネットクラブの案内ページをご参照のほどを。「NHKネットクラブ」の該当ページ
昨年までの大賞受賞者を、少し遡って振り返ってみる。
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西 東
1994年 桂平治(→桂文治)
1995年 柳家三太楼(→三遊亭遊雀)
1996年 古今亭志ん次(→志ん馬)
1997年 桂宗助
1998年 柳家喬太郎
1999年 桂都んぼ(→米紫)
2000年 林家彦いち
2001年 桂三若
2002年 古今亭菊之丞
2003年 古今亭菊朗(菊志ん)
2004年 桂かい枝
2005年 立川志ら乃
2006年 笑福亭風喬
2007年 桂よね吉
2008年 三遊亭王楽
2009年 古今亭菊六(→文菊)
2010年 春風亭一之輔
2011年 桂まん我
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昨年までの三年間は、正直なところ、予想しやすかった。出場者の中から、本命を探すのに、あまり苦労はなかったのだ。三年前の菊六は、その前年に大賞でも少しもおかしくなかったし、二年前の一之輔は、結果としては他の出場者と好勝負になったが、順当だった。よね吉が大賞受賞の際にも、一之輔とどちらが勝っても不思議はなかった。昨年のまん我は、まさに満を持しての受賞、と言えた。
この三年間は、本命と見ていた人の順当勝ちだったと思う。しかし、今年は激戦である。
出演者は、以前にも紹介したが、東京から、春風亭ぴっかり、桂宮治、春風亭昇吉の三名。上方からは桂二乗と笑福亭喬若の二名。
それぞれの人のプロフィールを協会のサイトから紹介。
春風亭ぴっかり
落語協会のサイトにあるプロフィール。落語協会サイトの該当ページ
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生年月日 1981年05月13日
出身地 東京都芸歴
芸歴
2006(平成18)年11月 春風亭小朝に入門
2007(平成19)年06月 前座となる 前座名「ぽっぽ」
2011(平成23)年11月 二ツ目昇進 「ぴっかり」と改名
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桂宮治
落語芸術協会サイトにあるプロフィール。落語芸術協会サイトの該当ページ
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芸名 桂 宮治 かつら みやじ
本名 宮 利之 みや としゆき
生年月日 昭和51年10月7日
出身地 東京都
芸種 落語
階級 二ツ目
出囃子 阿波踊り
芸歴 平成20年2月 二月下席より浅草演芸ホール楽屋入り
平成20年3月 浅草演芸ホールにて初高座「子ほめ」
平成24年3月 下席より二ツ目昇進
出演番組
NHKラジオ第一「日曜バラエティー」レギュラー出演中
趣味 適度な飲酒・子育て・家族と戸越銀座を散歩
コメント
とにかくお客様に笑っていただけるように・・努力します!
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春風亭昇吉
落語芸術協会サイトにあるプロフィール。落語芸術協会サイトの該当ページ
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芸名 春風亭 昇吉 しゅんぷうてい しょうきち
芸種 落語
階級 二ツ目
出囃子 独楽
芸歴 平成22年5月下席 二ツ目昇進 .
ホームページ http://ameblo.jp/shokichiblog/ .
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桂二乗
上方落語協会サイトにあるプロフィール。上方落語協会サイトの該当ページ
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1.芸名/桂二乗(かつらにじょう)
2.本名/高井 豊史
3.生年月日/1978年 (昭和53)年 5月29日
4.出身地/三重県四日市市
5.血液型/O型
6.入門年月日/2003年 (平成15年) 7月11日「桂米二」
7.出囃子/
8.紋/
9.趣味/ルアーフィッシング、ガンダム模型
10.ホームページ/http://nijyo.at.webry.info/
11.所属/米朝事務所
12.その他/三重県立四日市工業高校卒
主な会は「上々の会」
ひとこと/
只今、古都京都で生息中、落語会から観光案内まで幅広く承ります♪
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笑福亭喬若
上方落語協会サイトにあるプロフィール。上方落語協会サイトの該当ページ
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1.芸名/笑福亭喬若(しょうふくていきょうじゃく)
2.本名/木谷 亮一
3.生年月日/1974年 (昭和49)年 9月27日
4.出身地/兵庫県尼崎市
5.血液型/A型
6.入門年月日/1998年 (平成10年) 4月1日「笑福亭三喬」
7.出囃子/くいな
8.紋/五枚笹
9.趣味/草野球、笛
10.ホームページ/
11.所属/松竹芸能
12.その他/大阪産業大学経済学部卒
平成24年第2回繁昌亭ドリームジャンボコンテスト小枝杯2Rチャンピオン、
平成20年なにわ芸術祭新人賞受賞
主な会は「喬若の会」「豊国神社落語会」
ひとこと/常に円満な人柄でみんなの人望を集めております、
笑福亭喬若です。
まだまだ落語に「個性を出す」という作業が完成しておりませんが
応援よろしくお願いいたします!
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昇吉は、協会のサイトにも、自分のホームページのプロフィールにも、入門年度が記載されていない。やっと調べたところ2007年入門のようだ。手数をかける人だ。このへんは、他の出場者に比べ、自分のことを伝える姿勢に問題がある。特に、上方の二人のプロフィールの内容をよく見て欲しい。
ということで、入門あるいは楽屋入りした年の順に並べると、次のようになる。
喬若 1998年入門
二乗 2003年入門
ぴっかり 2006年入門
昇吉 2007年入門
宮治 2008年楽屋入り
この際、年齢は度外視するとしよう。
喬若以外は生の高座を聴いている。そして、喬若については、当ブログにお寄せいただいた上方落語にお詳しい方の情報を加味して検討したい。
まず、ぴっかり。ぽっぽ時代から寄席や落語会の開口一番で聴いているが、この人は、今年の四月に立川流二ツ目になった談春の一番弟子立川こはると芸風は違っているものの、二人で今後の女流落語家の概念を変えるだけの潜在力を秘めていると思っている。小朝に入門する前は俳優を目指していたらしく、なるほど林家しん平監督の映画『落語物語』での演技も、この人と馬石は飛び抜けていた。馬石も落語の世界に入る前は石坂浩二の劇団所属だったからね。見た目の可愛さに騙されると、この人の持っている実力を見誤る恐れがある。物怖じしないようにも思うので、明るい本寸法の高座が披露できれば優勝の可能性はある。
次に、宮治。伸治門下。かつて、横浜にぎわい座の兼好や一之輔の“地下秘密倶楽部”のげシャーレや、芸能ホールの落語会での開口一番で、数多く聴いている。一之輔に「キン肉マン」と呼ばれていた、愛嬌のある表情は、まさに噺家向き^^
上述したような先輩の会でもまれてきたこともあり、入門から日は浅いが着実に実力を蓄えている。十分に大賞を取るチャンスがあると思う。いわゆるフラを感じる人で、私は大いに将来を期待している。
東京の三人目、昇吉。昇太門下。生で聴いた高座の印象は、はっきり言って良くない。学生時代に「策伝大賞」を受賞したようだが、落研は落研。もちろん、どこの大学を出たかなど、噺家にとっては邪魔になりこそすれ、勲章にはならない。私は、この人の勝利を予想するこができない。
上方から出場の二人。まず、今年の五月、深川での米二の会で師匠の前に登場し『茶の湯』を聴いた、二乗。実に真面目な高座、という印象。大きな利点として、声が良い。ただし、少し大人しすぎるかもしれない。まだ、大賞を取るには、決め手に欠けるのではなかろうか。
上方の二人目、喬若は未見。そこで、この大会のことを書いた私のブログにいただいたコメントをご紹介したい。当ブログの該当コメントのページ
---明彦さんからのコメント-----------------------------------------------------
笑福亭三喬師匠の一番弟子、つまり松喬師匠の初めての孫弟子で、「上方落語界の松坂
大輔」を名乗る、スマートな長身の好青年です。
昨年は繁昌亭で独演会も開き(これは上方では「真打格になった証」という暗黙の了解が
あるとか)、一門では大師匠に次いで自分の後援会を持っています。
職人の生活感やあんなものを食べさせられる恐怖を掘り下げた『ちりとてちん』、体当たり
で取り組んだ『三十石』、「恥ずかしい」と言いながら妄想を熱演する『野ざらし』が
印象に残っています。また笛の腕前には定評があります。
年齢も三十代後半、ここで飛躍して欲しいものですが・・・。
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(明彦さん、引用させていただきました。ご容赦のほどを。)
六代目松鶴の芸をもっとも継承していると言われる松喬。そして、その弟子であり喬太郎との二人会などで実力を披露する、三喬。その弟子である。明彦さんのコメントを踏まえると、十分に大賞受賞の可能性はあるようだ。しかし、私は、テレビなども含め、聴いたことがない・・・・・・。
悩みに悩んで、競馬風に予想を付けてみると、こうなった。
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◎ 桂宮治
○ 笑福亭喬若
▲ 春風亭ぴっかり
△ 桂二乗
△ 春風亭昇吉
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十一代目桂文治が誕生した年に、十代目文治一門、そして芸術協会に対して、“頑張れ”というエールを送る宮治の大賞、という筋書。芸協としての受賞は、その十一代目を襲名した平治以来、というのもドラマチックではなかろうか。そして、東京での開催において、昨年から二年連続で上方の大賞というのは“地の利”の面で難しかろう、という読みである。
とか何とか言いながら印は付けたが、今年は、正直なところ、あまり自信がない。自分で聴いている中では、宮治がもっとも大賞に近いと思うが、楽屋入りから四年での受賞、ということに審査委員も腰が引ける可能性がある。
喬若は、あくまでそのプロフィールや、明彦さんのコメントからの類推なので、実際に聴いた上での予想ではないのが、少し辛い。
ぴっかりも、十分に勝つチャンスがある。他の二人は難しいと思うが決勝まで来る実力はあるのだ、もし彼らが勝ったら、ゴメンナサイ。
なかなか難しいよ、今年は。とにかく、残る楽しみは、結果のみならず後日の放送である。放送日は決まったのかなぁ・・・・・・。
ぴっかりちゃんは私も女流という概念を打ち破る逸材だと思っています。
何回も聞いていますが、たまに一人芝居ぽくなる時があって、これが無くなればもっと安定すると思います。
宮治さんは、かなり本格派ですね。加えて明るく、高座を楽しくするフラもありますね。将来は芸協を背負って立つでしょうね。
東京ならこのどちらかで、上方なら聴いて無いのですが、喬若さんの様な気がします。優勝を勝ち取って病の師匠を元気付けて欲しいですね(^^)
もし、宮治の経験不足がマイナス要因になった場合は、喬若に十分可能性があるでしょう。
ぴっかりが取ったら、女流初で、歴史を作りますね。
立川こはるは予選に出なかったのかなぁ。本寸法、ということなら、こはるなんですけどね。
とにかく、ここ数年の中では、本命不在の激戦必至かと思います。
来年は、小辰(辰じん)、朝呂久あたりにぜひ決勝に出てもらいたいと期待しています。
まだ来年のことは、早いか^^
芸協の二ツ目には橘ノ圓満という実力者がいますが、きっと予選に出なかったんでしょう。
そろそろ東西から一人ずつという選出法があっても良いような気がしますけど。
予選が非公開なので、どんな人が出場したのか不明ですが、橋下ではないですが(^^)、公開できないものなのでしょうねねぇ。
東京と上方から一人づつ、となると、大会そのものも別箇に実施、ということになりそうですね。
両方の期待の若手を一度に聴けることの楽しさもあるので、悩ましいところです。
