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噺の話

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「世論調査」による「世論操作」—産経、読売より

無罪となった小沢一郎への「画策者なき陰謀」は、やはり続いている。

 産経が「産経・FNN世論調査」という、“中立”を装う世論調査を元に、小沢一郎の「不人気」ぶりを煽る。MSN.産経ニュースの該当記事

【産経・FNN世論調査】
小沢氏復権シナリオに暗雲
2012.4.30 22:55

 合同世論調査では、民主党の小沢一郎元代表に対する国民の厳しい視線が改めて示された。政治資金規正法違反事件で念願の無罪判決を勝ち取ったものの、9月の党代表選への立候補や民主党を飛び出して「小沢新党」を結成することに8割近くが否定的だった。小沢氏の今後の復権シナリオには暗雲が漂っている。

 無罪判決を受け、民主党の輿石東幹事長は小沢氏の党員資格停止処分を解除する方針だが、「解除すべきだ」との回答は35・9%にとどまり、「解除すべきでない」の57・6%を大きく下回った。党員復帰後の要職起用についても、76・2%が「起用すべきでない」と回答。民主党支持層ですら、72・8%が否定的だ。

 小沢氏としては、消費税増税法案の採決を先延ばしさせたうえで、9月の党代表選で野田佳彦首相を引きずり下ろすのが当面の戦略とされる。「天命ならどんな役割でもする」と自らの出馬もほのめかしている。

 「報道などを通じて小沢さんのイメージは悪役に固まっているが、無罪は無罪だ。今の日本を救える人は小沢一郎しかいない」と、小沢氏側近の東祥三元内閣府副大臣は、4月29日のフジテレビ「新報道2001」で力説したが、調査では「立候補すべきだ」はわずか17・6%で、「すべきでない」が75・2%と大勢を占めた。小沢新党が「支持される」との予測は14・3%にとどまった。小沢氏への国民の評価は極めて厳しいのが現実だ。(千葉倫之)



 こんな記事よりも誌面を割くべき重要な問題やニュースは、いくらでもある。そもそも、世論調査の母集団自体が、産経(&フジテレビ)に煽られバイアスのかかった人の割合が多そうな気がしてならない。間違ったイメージづくりをし、その間違ったイメージを抱いて質問に回答している人が多数ではないのか。もし、そうではないにしても、「世論調査」=「産経の意見」ではないはずで、「それでは、産経新聞は、どう考えているの?」という問いへの答えではないのだ。もし、彼らが近い将来、それが自分たちの利益になると考え、小沢一郎を支持することになっても、「あの時は、世論調査の結果を紹介しただけ」と言い逃れができる。よって、これはオピニオンではない。しかし、“政治的現実”として小沢一郎のイメージを貶めることができる。
 
 早い話が、「世論調査では多くの方がはこう思っています。あなたもそう思うでしょう!」という「世論操作」にしか過ぎない。

 読売も同様に世論調査という道具を使って、「説明責任」という、それこそ、あれだけ小沢有罪を煽っておきながら無罪になってからも何ら彼らの報道のあり様に対し説明をしない責任を棚に上げて、次のように書く。YOMIURI ONLINEの該当記事

小沢氏「説明責任果たさず」87%…読売調査

 読売新聞社は、民主党の小沢一郎元代表への無罪判決を受けて、26~27日に緊急全国世論調査(電話方式)を実施した。

 小沢元代表が自らの資金管理団体をめぐる「政治とカネ」の問題で、国民に説明責任を果たしていないと思う人は87%に上った。民主党が元代表の党員資格停止処分を「見直すべきだ」と答えた人は51%で、「見直す必要はない」も36%あった。

 政治資金収支報告書に虚偽記載があった場合、政治家本人の責任を厳しく問えるよう、政治資金規正法を「改正すべきだ」との回答は86%を占めた。検察が不起訴にした事件を、検察審査会の判断で強制起訴できる仕組みを評価する人は73%に達している。

 一方、参院で問責決議を受けた閣僚が辞任しない場合でも、野党が国会審議に応じるべきだとする人は72%に上った。問責を受けた田中防衛相が「辞任すべきだ」は59%、前田国土交通相については52%だった。
(2012年4月27日22時20分 読売新聞)



 自分達が推進してきた“小沢つぶし”を擁護するための記事であり、「政治とカネ」というテーマで「政治家はダーティ」「(反して)官僚とマスコミはクリーン」という霞ヶ関の片棒をかつぐばかりの報道姿勢には、嫌気がさす。こんな新聞が日本では一番売れているのだ。

 「説明責任」と言う言葉が普及したきっかけを作ったのが、カレル・ヴァン・ウォルフレンである。先日紹介した著書『人物破壊 誰が小沢一郎を殺すのか?』から、再び引用したい。(第四章「“政治的現実”と日本のメディア」より)カレル・ヴァン・ウォルフレン『人物破壊 誰が小沢一郎を殺すのか?』

仮に最高速度80キロの標識のある道路で、あなたの前の車も、後続車もすべて時速100キロで走行していたとしよう。もし警察がそのなかからかっこいいスポーツカーだけを見咎めた場合、あなたはそれが正しいと感じるだろうか?あるいは妥当だと思うだろうか?もちろん正しいはずはない。ところが警察のこのような行動は、日本だけではなく、ほかの多くの国でもひんぱんに見受けられる。そうやって収入を増やそうとしているのだろうか、と思えるほどである。
 同じことが政治資金規正法についても言える。この法律の規定はきわめて曖昧に記されている。つまり検察はほとんどどんな政治家であっても阻止することができる、ということだ。ある自民党の国会議員は、小沢氏が捜査を受け、民主党代表の座を辞任せざるを得なくなったとき、「もし当局が同じ基準を我々すべてに当てはめたのなら、国会の半分は空っぽになってしまうだろう」と述べていた。
 もし小沢氏が疑わしいなどと、すぐさま同調してみせる人々がいたら、それはあやしい。その背後で、彼らは小沢氏の「人物破壊」キャンペーンの真のもくろみを隠そうとしている、ということを忘れてはならないだろう。



 ウォルフレンのたとえを使って、紹介した「世論調査」に基づく産経や読売の記事を次のように説明できるように思う。。

 まず、スピード違反をしている車の中から“狙い撃ち”されたスポーツカーが小沢一郎。しかし、現行犯ではなく、言わば違反者と近い場所で走っていたので、「違反審査会」とでも言うべき特例ルールで起訴されたとする。しかし、多くの労力をかけても、実は違反をした証拠が見つからなかったのだ。

 しかし、マスコミは、「きっと違反をしているはずだ」とか、「そもそもスポーツカーに乗っているから捕まるのだ」とか、「なぜ、制限速度を超えて走るための車に乗っているのか」と言った、本質的な問題ではない点を数多く提起しておいて、大衆のイメージづくりを進めておく。

 そして、そのイメージによって都合の良い回答が得られるであろう設問をつくる。それは、「小沢一郎は車を運転すべきか?」とか「小沢一郎から運転免許を取り上げるべきか?」という内容である。

 無罪判決以降にも執拗に繰り広げられるマスコミの「陰謀」は、運転違反をしていないのに、運転免許証を取り上げようとしているようなものだ。こんな理不尽なキャンペーンはなかろう。

 「世論調査」を使った「世論操作」に、そろそろ多くの読者も気が付くだろうし、嫌気もさすだろうと思う。それほど、国民は馬鹿ではない。
Commented by 創塁パパ at 2012-05-04 09:15 x
「世論操作」とは。まさにその通り。すでに「新聞」も社会で「無用」になっているかもしれません(嘆)

Commented by 小言幸兵衛 at 2012-05-04 10:25 x
質問を含め、期待する回答を誘導する内容が多いですし、掲載するタイミングも恣意的です。
「世論調査」が国民の声の代弁と考えたら、大きな間違いを犯すことになります。

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by kogotokoubei | 2012-05-01 10:04 | 責任者出て来い! | Comments(2)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛