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「現場」を預かるのが吉田所長で、「報酬」を預かるのが“顧問”なのか!?

福島第一原発の吉田所長にJNN(TBS)がインタビューしたニュースが、動画を含め掲載されている。文章の全文を引用する。動画も下記URLで、ぜひご覧のほどを。TBSのサイトの該当ニュース

吉田所長「止めていたら死ぬかも」

福島第一原発の事故で現場で復旧作業の陣頭指揮をとる、吉田昌郎所長がJNNの単独インタビューに応じました。このなかで、吉田所長は事故直後、本社の指示に従わず、海水の注入を続けたことについて、「もし止めていたら死ぬかもしれないという気持ちだった」と当時の判断について語りました。吉田所長が事故発生後、メディアの取材に応じるのは初めてのことです。

 「まずやることを丁寧に一つ一つやること。現場でたくさんの人が働いてますから、健康や安全をちゃんと確保する。この2点だけですね」(福島第一原発 吉田昌郎所長)

 福島第一原発の事故以来、現場の責任者として復旧作業の陣頭指揮をとっている、吉田昌郎所長がJNNの単独インタビューに応じました。

 「現時点では1~3号機とも原子炉の中は冷えている。そういう意味で原子炉は安定していると考えていい」(吉田昌郎所長)

 メルトダウンに至っている1号機から3号機の状況について、吉田所長は「安定している」としたうえで、当面の最大の課題は大量の「汚染水」であると指摘しました。

 「汚染した水をどう処理するか、ここが一番大きな課題。そこが最大のポイントだと思って取り組んでいる」(吉田昌郎所長)

 一方、政治問題へと発展した、事故直後の海水注入。吉田所長は本社の指示に背く形で、1号機への海水注入を続けたとされています。なぜ、注入を続けたのでしょうか。

 「ひと言で言いますと、あの時点で現場は生きるか死ぬかでしたから、もし(海水注入を)止めていたら死ぬかもしれない。そういう気持ちでいたということはお伝えします。(Q.判断は間違っていなかった?)間違っていなかったというよりは入れ続けないといけないと思っていた」(吉田昌郎所長)

 海水の注入を止めるという本社の指示に従うことは、当時の判断の選択肢に全くなかったことを明らかにしました。さらに、海水の注入を続けていたことを本社に報告しなかったことについて、次のように説明しました。

 「忙しかったからですよ。1号機だけでなく、2号機3号機でも危機的状況が続いてましたから。第三者委員会ができれば、きちんと経緯を話そうと思っていた。そのタイミングが若干遅れたということ、非常に申し訳なく思っています」(吉田昌郎所長)

 「(Q.地元・福島に対しては?)福島県の地元の皆さんにご迷惑かけたということ、これはこの事故が起きてから忘れたことはありません。本当に皆さんに申し訳ない。しっかり謝りに行きたいが、なかなかそういう状態にならない。そういう皆さんのためにも一刻も早く(事故を)収束させたい」(吉田昌郎所長)
(06日10:21)



 「事件は現場で起きている」のだ。「生きるか死ぬか」の現場の責任者として、吉田所長の判断と行動を責めることができようか。しかし、必要以上に“賛美”することもない。彼には、まだ現在進行形の事故を解決してもらわなくてはならないのだから。吉田所長、現場を頼む!

 次に「現場」から遠く離れた場所にいる「顧問」について、少し旧聞になるが、asahi.comの記事から引用する。asahi.comの2011年5月21日の記事

21人で年間報酬計2億1900万円 東電が顧問一覧
2011年5月21日19時41分

 東京電力は21日、同社の顧問一覧を初めて公表した。現在、官僚OBも含む21人が就いており、年間報酬は総額で2億1900万円にのぼる。7月以降は13人に減らし、総額は9800万円になるとしている。

 21人のうち官僚OBは、東電副社長も務めた元通産省基礎産業局長の白川進氏と、国土交通省出身の川島毅氏、旧建設省出身の藤川寛之氏、警察庁出身の栗本英雄氏の計4人。ほかは加納時男元副社長(元参院議員)ら東電OB16人と、国際協力銀行出身の近藤純一氏。

 6月末には白川氏ら11人が顧問を退任し、清水正孝社長ら3人が無報酬で顧問に就く予定。


 この記事にある「顧問」の名は、前日5月20日にオフィシャルにリリースされた人事異動情報にはない。合理化に関する東電側の説明に対し、「顧問」に関する情報の公開をフリーランス記者を中心に質問した結果、東電が公開した情報を元にしている。ちなみに、加納時男の名前は、朝日以外の記事には見当たらない。
 これまで、「国策」という“錦の御旗”の元で原発建設推進の中心的な役割を担ってきたのが、現在の東電の経営陣、それ以上に罪が重いのが彼らの先輩や官庁から天下ってきた「顧問」とか「フェロー」という人たち、そしてそのまた彼らの先輩達であったと言って間違いはなかろう。

 ちなみに、5月20日に東電が公開した「人事異動」の中には下記の「フェロー」や「理事」のリストは公開されている。「顧問」と違って「フェロー」は正式な「役職」ということなのだろう。ようやく、この二つの違いが、少しだけ分かった。*発令日は株主総会の6月28日。東電HPの該当ニュースリリース
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  新役職            現役職       氏名
[フェロー再任]
フェロー(副社長待遇)    左に同じ    武黒一郎
フェロー(執行役員待遇)   左に同じ    立花慶治
フェロー(執行役員待遇)   左に同じ    高橋明男
フェロー(理事待遇)      左に同じ    角江俊昭
フェロー(理事待遇)      左に同じ    原 策志
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 フェローに関しては、全員再任、新任も退任もない。
 3月12日、何とも不可解な「海水注水中断していないのにしていたと騒いだ事件」のあの時、本社では海外出張中だった勝股会長、私用で関西に旅行していた清水社長が出社の途上か戻ったばかりの状況と想定できるので、結構パニくってたように思う。その時に首相官邸の顔色をうかがっていた「フェロー」が、以前のブログで紹介した武黒一郎である。2011年5月23日のブログ

 私が以前のブログで書いた通り、国際原子力開発社長として、「日本国株式会社原発海外営業部長」である武黒一郎は、吉田所長の「現場力」がなければ、「海水注水を止めた男」として、フクシマの事故をより悲惨なものにした可能性があるのにも関わらず、お咎めどころか、「フェロー(副社長待遇)」で再任だそうだ。彼のことは、また別途、「原発事故と放射能を海外にまで輸出する日本の問題」という観点で取り上げたい。

 さて、「顧問」のことに戻る。7月以降の顧問13人のうち3人は無報酬。ということは10人で9800万円ということだ。ほぼ一人平均1000万の報酬を、この状況において彼らは臆面もなくもらおうというのか・・・・・・。元々給与水準が高いとは言え、経営陣や社員は合理化のために減俸を余儀なくされている。顧問の人たちは、これまでの貯えや退職金などで、老後の生活に苦労するとは到底思えない。彼らがもらうほぼ合計1億円について、少しでも過去の責任を感じるのであれば、返上するか寄付するのが当然のように思うのは、私一人ではないだろう。

 すでに、フクシマ以降、東電および全ての電力会社が、他の民間企業のような企業努力の歴史を歩んできたのではなく、「国策」という御旗を最大限に振りかざし、原発建設に伴うさまざまな特権を利用して利益を荒稼ぎしながら、「安全」という神話を語る裏で繰り返される事故によって放射能を撒き散らしてきたことは、国民の多くが知ることになった。
 もし、彼ら顧問が報酬を得るのであれば、一人一人の名前と役割も公開してもらおうじゃないか。しかし、公にされない名誉職で、天下りと退職後の単なる「ご褒美」としての報酬を臆面もなく財布に入れるのなら、彼らへの形容詞として、震災の被災地や原発で避難している人たちの苦労を目の前にしても何にも感じない、目も鼻もなく赤い血の通っていない、のっぺらぼうの“丸太ん棒”という、落語『大工調べ』の棟梁政五郎の啖呵を思い出すのだ。だったら、その丸太ん棒は、フクシマの現場で使ってもらおう。汚染水の除去などの作業のための材木として使ってもらえば、少しは人の役に立てるのではなかろうか。
Commented by 佐平次 at 2011-06-07 10:06
同感です。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-06-07 11:38
ご同意ありがとうございます^^
「顧問」も「フェロー」の報酬も、世界的に高水準な我々が払う電気料金から支払われるわけです。
とても、許せません!
この会社の株主総会、どうなることやら・・・・・・。

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by kogotokoubei | 2011-06-06 13:25 | 責任者出て来い! | Trackback | Comments(2)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛
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