噺の話

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新宿末広亭 正月初席 1月8日

初席に行ったことがないこと、普段あまり接しない芸術協会の噺家をまとめて見れること、友の会の一月末までのチケットがあること、ということで参上。芸協の定席寄席自体に行ったことがなかった。

 今日は8日。そろそろ落ち着くかと思いきや、寄席はまだ正月のようで、二階席までびっしり。
 第一部の中入り前を狙って十二時半頃に入場した。ちょうどまだ話したいとグズる笑三を前座が無理やり高座から退場させる場面だった。笑三が元気でよかった。

 最前列の補助イスの端っこが空いているとのことで、とりあえず座る。中入り後に登場したのは次の方々。

 桂米多朗・桂幸丸・林家花(紙きり)・三遊亭円輔・三笑亭夢之助・ボンボンブラザース(曲芸-ジャグリング-)・桂米丸

 全員、“生”では初である。

◇米多朗:立ち姿での漫談と余興で南京玉簾。米助の弟子らしい。こんな短時間では判断できないが、もう一つインパクトに欠ける。

◇幸丸:ほぼ同年齢の噺家さん。芸協のHPによれば古典と新作の両方を演るらしい。初席の短い持ち時間での漫談なのだが、昭和歌謡シリーズ的な部分の昔の歌い手だんのモノマネが結構良い。なかなかの存在感。一度落語を聞いてみたいものだ。

◇花:へぇ~っ、芸協には、こんな美人の女流紙きり芸人さんがいるんだ、と楽しく見させてもらった。トークもほど良い毒があり、私は好きだ。

◇三遊亭円輔:ベテランである。漫談に加え『みそ豆』の最後の部分を披露。寄席を支える噺家さん、というイメージ。芸協HPによると最初は三木助に入門したらしい。その後四代目円馬門下。何かあったかい気分で江戸の香りを感じさせてくれる。

◇夢之助:以前にテレビでよく見ていた人なので、久しぶり、という感じである。元気そうだ。どしても同じ北海道出身ということもあり、贔屓目に見てしまうが、漫談でもしっかり会場を沸かせた。

◇ボンボンブラザース:好きだなァ、こういう芸とこういうキャラクター!紙切れ一枚でここまで会場を沸かす芸には脱帽である。

◇米丸:85歳の芸協最高顧問は健在。漫談に短い新作ネタ(映画『ジョーズ』のネタ)も添えて、初席の第一部を見事に締めていただいた。

 第一部終了だが、なかなか席は空かない。6日以降は入替えなしだからね。それでも前から二列目のイス席に空きを見つけることができた。ほぼカブリツキ席をゲット。

 さて、第二部開演。
前座の笑福亭明光(あこう)が登場。3分もいただろうか。印象は悪くない。
次に登場したのが柳亭小痴楽。懐かしい名跡が復活したものだ。平成21年に二ツ目ということだが、少し今風のお兄ちゃんなのだが、将来化ける潜在力のようなものを感じる。ぜひ、この名前のまま成長して、「昔、笑点にいたねぇ、こういう名前のおもしろい噺家さん」という会話が出ることを期待したい。

◇ぴろき:もうメジャーだよね、この人は。会場がどよめいていた。

◇三遊亭遊喜:ちょっと精彩を欠いた。

◇遊雀:こんな浅い出でこの人というのも、初席ならではである。短時間の漫談でも、その毒と切れ味は健在。元気そうで何よりである。今年はこの人の高座に注目している。

◇東京太・ゆめ子:文化庁芸術祭賞大賞の夫婦漫才を堪能。この懐かしさって言ったらない笑いである。

◇三遊亭遊之介:発見という意味では、本日最大の収穫かもしれない。小遊三の弟子で44歳、真打になってから十四年目。師匠の明るさと骨太な良さを持ち、“移籍”してきた弟弟子遊雀の毒を学べば、今後楽しみな人だ。切れ味の良さが持ち味だろう。独演会などがあれば、今後行ってみたい噺家さん。

◇古今亭今輔:私自身は、本日一番笑えた。日本橋での「百兼今」以来久しぶりだが、この人は凄い能力を持っている。百栄の『甲子園の魔物』の作者として昨年は、今輔の名を思い出したが、今年は高座をもっと見たいと思わせた。

◇桂南なん:『動物園』。本日初めてのネタらしいネタ。寄席で欠かせない人、という印象。

◇松旭斉小天華:奇術。少し長めに感じたが、昇太の楽屋入りが遅れているのか・・・・・・。寄席ではこういう色物さんが不可欠だね。

◇春風亭昇太:軽いマクラから『時そば』。三が日にBS-TBSで放送された「落語研究会」に比べればもちろんショートバージョンではあるが、上方の『時うどん』風に二人連れを主役とする爆笑ネタで会場は揺れんばかりに沸いた。流石、ではある。私も、目の前で見るその高座に笑わないわけにはいかない。しかし。個人的には今輔のほうが笑えた。

◇小遊三:『持参金』。初席のお客さんの多くは、このネタを知らない方が多く、ネタそのものの可笑しさで沸く。無難な仲入り前の芸だった。


 ここで退場。午後四時を少し回ったところ。三時間半、私にとっては初めての芸協の寄席であり、初席。来て良かった。正月気分を味わえたし、たくさんの発見もあった。芸協、あなどれない。
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Commented by 創塁パパ at 2011-01-09 10:09 x
芸協の寄席。私も久しく行ってないなあ。でも初席のこのメンバーは豪華な
部類の方でしょうね。これ以外にも
どうでもいいようなのが沢山いますからねえ。桃太郎は、いつも自分のブログで芸協の噺家の
「危機感のなさ」を嘆いていますから。
とは言え、遊雀など楽しみな噺家さんは結構いるわけで
私も、少したまには芸協も行ってみようかな(笑)

Commented by 佐平次 at 2011-01-09 11:31 x
私はまだ寄席に行ってないのです。
仕事に出ていた頃は途中でサボって行ったのになあ。
ぴろき、ずいぶんみてない。花、いいですね。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-01-09 19:55 x
お立寄りありがとうございます。
あまり期待してはいなかったんですが、なかなか楽しい初席でした。
新たな発見(?)もいくつかありましたしね。
「笑点」においては芸協のほうが幅をきかせていますから、これだけ混むのでしょうねぇ。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-01-09 20:01 x
お立寄りありがとうございます。
結構色物さんが充実しているかもしれません。
うめ吉が第三部でしたが、さすがに丸一日は居れませんでした。
そのうち寄席でご一緒しましょう。

Commented by ほめ・く at 2011-01-10 18:06 x
ボンボンブラザース、私も大好きです。
紙を使ったバランス芸、今ではもうこの人たちしか演らないようで、これは無形文化財に指定して欲しいくらいです。
色物は、むしろ芸協のほうが充実していると思えるほどです。
かつては末広亭の昼夜ぶち抜き10時間なんて無茶をしましたが、今はもうその元気はありません。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-01-10 19:14 x
お立寄りありがとうございます。
ボンボンブラザース、初めてでしたが、何というインパクトでしょうか。
「ブラザーズ」「ではなく「ブラザース」というところも、何かこだわりを感じますね^^
私も寄席に篭るにしても、4時間が限界です。
しかし、寄席はやっぱりいいです。

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by kogotokoubei | 2011-01-08 18:19 | 寄席・落語会 | Comments(6)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛