テレビ朝日「落語者」の終了について
2010年 04月 01日
2010年1月21日のブログ
1クール(3ヶ月)全13回の噺家とネタは次の通り。
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1.柳家花緑 『時そば』
2.三遊亭白鳥 『戦え!おばさん部隊』
3.桃月案白酒 『替り目』
4.柳亭市馬 『粗忽の釘』
5.林家彦いち 『みんな知っている。』
6.立川生志 『反対俥』
7.橘家文左衛門 『のめる』
8.古今亭菊之丞 『幇間腹』
9.笑福亭風喬 『堪忍袋』
10.五明楼玉の輔 『悋気の独楽』
11.三遊亭歌武蔵 『大安売り』
12.柳家甚語楼 『狸賽』
13.古今亭菊志ん 『天災』
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所要時間の制約(菊志んが「持ち時間は22分です。」と言っていた)から考えて、寄席で得意なネタを少しだけ引っ張ることになるだろうが、並んだ演目はそれぞれの噺家さんの代表的なネタといえるだろう。まぁ、文左衛門は『道灌』、歌武蔵は『親子酒』のほうが相応しい気もするが、それを言い出したらいキリがなかろう。
実は、この内容がそっくりBS朝日で4月から(再)放送される。この件、地上波の放送終了後に案内されていなかったように思う。(それとも、私の勘違いかな。)
BS朝日 落語者
毎週日曜の23:30から30分番組なので、見逃した落語ファンは、録画しなくても少し夜更かししたら見られることになる。
ということは、
(1)地上派で深夜番組として放送
(2)地上波放送終了後、BSで放送
これがテレビ朝日の作戦?
もしそうなら、早ければ7月にも地上波で再スタートがあるのだろうか・・・・・・。
ぜひ復活を期待したいが、そんな甘いもんじゃなくて、今回の13回放送の結果として番組は終了するがせっかく素材があるからBSで流そう、というだけのことか?
第三回目の白酒について書いた際に紹介したが、テレビ朝日の番組ホームページには、下記のような威勢のいい口上をぶち上げて始めた番組である。
【番組内容】
磨きぬかれた話芸と聞き手の想像力で広がる魅惑の世界…日本が誇る伝統芸能「落語」がレギュラー番組として堂々スタート!番組では今第一線で活躍してる落語家が毎回1人登場して十八番の落語を披露。高座で見せる渾身の芸と命のきらめき…今最高に面白い「落語者」を見逃すな!
【出演者】
新進気鋭の落語家からベテラン落語家まで…今注目すべき最高に落語家が毎回1人登場!乞うご期待!
来週4月6日(火)深夜の同時間帯では、アメリカ映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのガイド番組らしい“まだまだ間に合う!「4週連続パイレーツ」完全攻略ガイド”なるものを放送するようだ。個人的にはまったく興味がない。
せっかく「日本が誇る伝統芸能」の「今第一線で活躍」している噺家さんの落語を放送するという好企画を始めたのだから、視聴率が少し低迷していようが、もう少し頑張れなかったのだろうか。
だが登場する噺家さんも結構人気者が多くスケジュール確保も苦労するから、地上波→BSというコンテンツ共有作戦で時間稼ぎをし、新たなコンテンツの収録をしながら企画としては継続する、ということなら大いに結構。
三ヶ月後、あるいは半年後にテレビ朝日が「意地」と「粋」を見せてくれることを期待する。再開したら、目一杯ブログでヨイショしまっせ!