2月23日は「風呂敷の日」
2010年 02月 23日
「つ(2)つ(2)み(3)」の語呂合わせとのこと。
詳しくは「日本風呂敷協会」のホームページをご参照のほどを。
日本風呂敷協会
ずいぶん前に古今亭志ん生の『風呂敷』を取り上げたことがあった。
2008年6月14日のブログ
この噺、志ん生は初代の小せんから教わった可能性が高い。初代三遊亭円遊の後は小せんが十八番にしていたようだ。もしかすると、小せんは円遊から習ったかもしれない。
・初代円遊 1850年7月7日生まれ、1907年11月26日没
・初代小せん 1883年4月3日生まれ、1919年5月26日没
・五代目志ん生 1890年6月28日生まれ、1973年9月21日没
小せんは十五歳で落語家になっているから、時代的にはありえるなぁ、円遊→小せん→志ん生、のライン。
他に『五人廻し』などもこの三人で伝承されたネタと推定できそうだ。
最近、この噺を聞くことは滅多にない。
ぜひ、わか馬が小せんを襲名してから聞いてみたいネタだ。もちろん、初代が今につながる内容の基礎固めをした郭噺も聞きたいが、このネタだって円遊が演じていた頃は「間男」のネタなので、立派な(?)艶笑落語であった。しかし、姦通に世間がやかましくなってきたので、小せんは女郎あがりの女将さんが昔の馴染み客を家に上げる設定に変え、志ん生は知合いの若い衆にして演じている。だから今日でも社会常識的に決して演じにくいネタではないはずだ。たしかに志ん生のクスグリ(「うちん中で船見送るような声だすんじゃないよ」とか「おまえなんかシャツの三つ目のボタンだ、あってもなくてもいい」など)があまりにも傑作なので挑戦しにくいのかもしれないが、現代的なクスグリや演出を入れれば十分に今でも楽しめる噺だと思う。たまに志ん五など古今亭一門の噺家さんが演るが、それにしてもあまり聞かない。ぜひ、五代目小せんに限らず現役の噺家さんにかけてもらいたいものである。