人気ブログランキング | 話題のタグを見る

朝日名人会について

今年度、4,300円に価格改訂(値上げ)になってからの朝日名人会の出演者および出演予定者である。
朝日名人会ホームページ
-------------------------------------------------------------------------
第88回  4月18日(土) 桂文珍・入船亭扇遊・柳家喬太郎・桂平治・立川志の吉 
第89回  5月16日(土) 三遊亭圓窓・柳家権太楼・林家たい平・柳家三三・三遊亭きん歌 
第90回  6月20日(土) 柳家小三治・立川志の輔・古今亭菊之丞・柳亭左龍・入船亭遊一 
第91回  7月18日(土) 柳家さん喬・金原亭馬生・瀧川鯉昇・柳家喜多八 ・三遊亭金兵衛
第92回  9月19日(土) 五街道雲助・柳亭市馬・柳家花緑・柳家三三・柳家三之助
第93回 10月17日(土) 桂歌丸・桂文珍・三遊亭小遊三・三遊亭金時・春風亭一之輔 
第94回 11月21日(土) 柳家さん喬・柳家権太楼 ほか
第95回 12月19日(土) 柳家さん喬・柳家小さん ほか
第96回  1月16日(土) 柳家権太楼 ほか
第97回  3月20日(土) 柳家小三治・立川志の輔 ほか
--------------------------------------------------------------------------

顔ぶれを見ると、同じ名前が多すぎるなぁ、というのが素直な感想。さん喬師は好きだが、11月と12月が連続というのは、番組編成上でいかがなものか・・・・・・。桃月庵白酒や古今亭菊志ん、三遊亭兼好や歌奴は11月以降に出演するチャンスがあるのだろうか、なども気になる。

私は旧価格での最後の会(3月21日)の感想を書いた際、今後の懸念について次のように付け加えた。
2009年3月21日のブログ

--------------------------------------------------------------------------
この会も運営が厳しいのかもしれないが、さて、次回から全席4300円という
価格設定はいかがなものだろう。抽選による通し券でも、従来は一回当たり
3700円だったのが4000円となる。私が初めてこの会に来た2年前から
比べても、若いお客さんが増えるとともに、通し券で購入する常連さんが減って
いるようにも思う。噺の中で受ける場面や笑い方なども微妙に変わってきた気
がする。新たな客層に変わりつつあるし、また獲得しなければならないはず
なのに、プログラム編成や会場運営の姿勢は変わらないという硬直感を、
前回に続き感じた。(3月21日のブログより)
--------------------------------------------------------------------------

その後に発表された今年の顔ぶれを見て、朝日の(当面の)作戦が分かった気がした。半年に一回は「小三治&志の輔」の超目玉プログラムを組み、「さん喬プラスα」を押さえの軸として、残る会はなんとか幅広く人気者と中堅をやりくりする、ということのようだ。もちろん、超目玉の会はチケットぴあなどで「秒殺」だろうから、どうしても行きたい客は半年あるいは年間通し券購入する(抽選だけどね)ための大きな動機付けにはなるだろう。二年前から通算七回、この会に行っているが、「本命」「対抗」がこれだけ明確になった年間プログラムは、これまでに例がないのではなかろうか。
二年前2007年に行った4回の出演者とネタを参考のために記す。*開口一番と、その次の噺家さんを除く。
----------------------------------------------
2007年 5月19日 
立川談春    お花半七(宮戸川)
柳亭市馬    猫忠
林家彦いち   天狗裁き
立川志の輔   新・八五郎出世(妾馬)

2007年 7月21日
桃月庵白酒  お見立て
入船亭扇橋  弥次郎
林家正雀    紙屑屋
柳家小三治  猫の皿

2007年 9月15日
古今亭菊之丞 酢豆腐
古今亭志ん輔 居残り佐平次
柳家喬太郎  粗忽長屋
柳家権太楼  質屋庫

2007年11月17日
柳亭左龍   普段の袴
柳家さん喬  文違い
柳家喜多八  噺家の夢
桂文珍    不動坊
----------------------------------------------

2007年のプログラムはバラエティに富んで魅力的だったし、チケットも今よりは入手が容易だった。いわゆる「秒殺」はなかったはず。また3,500円のA席でも十分に楽しめた。そういったことが口コミを含め多くの落語ファンの知ることになったから昨年以降若い客層が増え、顔ぶれによっては、発売直後の「秒殺」が多かったのだろう。
確信犯的な「小三治&志の輔」という超目玉で、通し券による固定客を確保する作戦も、ビジネス的な背景を察すると分からないでもないし、客を呼べる顔ぶれを揃えるためと、運営維持のための今回の値上げだとは思う。しかし、もう少しプログラムに多様性があってしかるべきではなかろうか。また、この会の運営面全体を見た場合、朝日さんがムダなことをしてないのか、という疑問は残る。素朴な感想として、この会はスタッフが会場に多すぎる気がする。3月の会では開口一番の志ん坊が、あがってしまったのだろう名乗らなかったので、仲入りで会場のスタッフに聞いたがその人は名前を知らなかった。近くにいる別のスタッフに聞いてくれたが彼も知らなかった。会場にいるスタッフなら最初に覚えておくべきでしょう。そもそも「あなた、落語好きなの?」、と聞きたくなる。少し話がそれつつあるので戻そう。

今年は、値上げ前にすでに二回行き、4月以降のプログラムを待っていたところだったが、さすがに「小三治&志の輔」のチケットは取れなかった。しかし7月は好みの顔ぶれなのに、発売日を忘れていてチケット獲得に出遅れたのだが、意外に販売から一週間後でも前のほうのチケットを買えた。不思議だ。

この会については、私にとって魅力的なプログラムで都合もついてチケットが取れたら行く、という単純な割り切り方で、しばらくは臨むつもり。しかし、感想に小言が入るのは性分なので仕方がない。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by kogotokoubei | 2009-05-30 09:30 | 落語会 | Trackback | Comments(0)

あっちに行ったりこっちに来たり、いろんなことを書きなぐっております。


by 小言幸兵衛