噺の話

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落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。

2014年 06月 04日 ( 1 )

田町と品川の間に新しい駅をつくるらしい。

 泉岳寺の近くらしいが、JRは京急と地下鉄で「泉岳寺」を使っているので別の名を公募するようだが、それなら新駅の近くに史跡のある「高輪大木戸」でどうだろうか。

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*Wikipedia「高輪大木戸跡」よりWikipedia「高輪大木戸跡」 


 大木戸は大きい木戸の意で、いわば関所のようなもの。高輪大木戸は東海道の、四谷大木戸は甲州街道の関所としての役割があった。

 江戸の玄関口と言ってもよく、ここまで、あるいはここからが江戸。

 たびたび江戸切絵図をお借りしている「いい東京」サイトから高輪周辺の尾張屋版切絵図を拝借。 
「いい東京」サイトの該当ページ

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 泉岳寺と大木戸の周辺を拡大した。
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 この図に記されている歌川広重の「名所江戸百景」の「高輪うしまち」を「Public Domain Museum of Art」のサイトから借用。ちなみに、うしまちの由来は、寛永11年の増上寺、同13年牛込、市ヶ谷見附の工事に京都から牛車が呼び寄せられ、そのときの牛車がそのまま江戸に残り、上高輪の野原に用地が与えらたので牛町の名が残ったとされる。
Public Domain Museum of Artサイトの該当ページ

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 港区のサイトには次のように解説があり、初代広重、二代広重による高輪からの夕景や大木戸を通る武者行列の浮世絵も紹介されている。
港区のサイトの該当ページ

高輪大木戸

高輪の大木戸は、江戸の治安維持のため、宝永7年(1710)に東海道の両側に石垣を築き、設置されました。各町にある「町木戸」に対し、江戸全体を守る木戸であることから、「大木戸」と呼ばれ、旅人やその送迎客でにぎわいました。初めは柵門があり明六ツ、暮六ツに開閉していましたが、後に廃止され、浮世絵には石垣のみが描かれています。伊能忠敬が日本地図作成のために行った測量の起点がこの大木戸でした。明治初年に西側の石垣は取り払われ、現在は国道15号線(第一京浜国道)沿いに東側の石垣だけが残されています。


 伊能忠敬の日本地図作成の旅の出発点なのだよ、大木戸は。

 これが初代広重の「東都名所 高輪之夕景」。
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こちらが、二代目広重の「東海道名所之内 高輪大木戸」。
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 広重が“名所”として描いた「高輪大木戸」なのである。港区は、JR東日本に「高輪大木戸」という駅名を提案してはどうだろうか。それだけ由緒ある名である。

 新聞などにJR東日本が発表した下記の新駅のイメージ図が掲載されている。JR東日本の新駅に関する資料(PDF)

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 こういうデザインを見ると、あの新国立競技場のことを思い出すなぁ。小奇麗で洒落た感じかもしれないが、これはあくまでイメージのデッサン。私には、そこに生きる人々の息吹きや、生活者の視点を感じることができない。

 こんな現代風な都市デザインではなく、江戸時代の大木戸を再現してはどうかと思う。

 高輪大木戸は、「江戸名所図会」にも描かれている。池波正太郎ファンは必見のサイト「鬼平犯科帳と江戸名所図会」から拝借。「鬼平犯科帳と江戸名所図会」サイトの該当ページ

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 JR東日本の鳥瞰図とは視線が違うから当たり前とも言えるかもしれないが、こちらの図の方が人の息吹きを感じることは間違いないだろう。

 懐古趣味と言われるかもしれないが、新国立競技場や山手線新駅構想には、肝腎の“人”の顔が見えないし、コンクリートの冷たさばかりを感じるのだ。

 2020年の東京五輪に向けた“建設という名の破壊”ばかりではなく、良い機会ととらえて過去の名所を蘇らせる試みがあってもよいだろう。

 新駅「高輪大木戸」の命名で、その昔の話題が喚起されることも結構だし、新たな町が江戸時代の庶民の生活を偲ぶことのできる、土や木の香りのする場所がある方が、海外のお客様も喜ぶのではなかろうか。

 屋台の天麩羅屋さんや鰻屋さんなんかがあると楽しいだろう。もちろん、二八蕎麦屋は必須。さまざまな棒手振りの物売りが行き交う町があってもいいだろう。煙管で一服しながらくつろげる茶店なんかあったら行ってみたいものだ。もちろん、定席寄席「大木戸亭」もつくってね。

 東北自動車道の羽生パーキングエリアには、かつて「栗橋関所」が近くにあったことから“鬼平江戸処”ができた。そのうちぜひ行きたいと思っている。鬼平江戸処のサイト

 コンセプトは「温故知新」である。

 JRさんも、その位の遊び心を持って欲しい。

 「高輪大木戸・江戸の町」なんて、良いと思いませんか!


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by kogotokoubei | 2014-06-04 00:56 | 江戸関連 | Comments(4)

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by 小言幸兵衛