噺の話

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落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。

2011年 10月 28日 ( 1 )

巨人の原の落ち込んだ写真が、スポーツ新聞サイトに溢れている。

 レギュラー・シーズンからポスト・シーズンまで全く無駄な時間が空いて興醒めであることに加え、日本のプロ野球の中途半端なウェーバー方式に嫌気がさす。ますます、見なくなるなぁ、これじゃあ・・・・・・。

 原が甥っ子である菅野を日本ハムに“強奪”された、という記事がスポーツ紙面を賑わしている。SANSPO.COMの該当記事

G・原監督、菅野強奪にぼう然/ドラフト
原、ショック−。プロ野球ドラフト会議が27日、都内のホテルで開かれた。巨人の単独1位指名が有力視されていた原辰徳監督(53)のおいで東海大・菅野智之投手(22)は日本ハムとまさかの競合。抽選に臨んだ清武英利球団代表兼GM(61)が当選札を引き当てられず、伯父さんもぼう然自失。一本釣り確実から一転し、巨人、そして原ファミリーにとっては悪夢のドラフトとなった。



 現状のルールで、日本ハムはまったくアンフェアなことをしていない。“強奪”という表現には抗議してもいいだろう。
 むしろ、単独指名というムードをグループのメディアも動員して作ってきた巨人側のほうが、私の感覚ではフェアではないように思う。大学だって、巨人一本などと言っていたが、こういう関係だって、ある意味では癒着の構造につながる。

原監督の父で菅野の祖父、貢氏(76)を含めて“原ファミリー”の悲願。それは31年前に辰徳伯父さんが憧れの巨人入団を果たしたのと同じように、トモユキの巨人入団だった。夢にあふれていた物語は、日本ハムという予想外の“役者”が登場して暗転した。


 何が「悲願」だ。スポーツの基本は、同じルールにおいてフェアに勝敗を争うことである。悪法と言えども“法”である以上、そのルールを守っているのだから、原ファミリーは従うべきであり、入団拒否とか浪人ということになるなら、そのルール下にある勝負の世界から退場すべきである。マスコミも「強奪」とか「悲願」などという表現を躍らせるのではなく、「ルールに従え」と強調するべきではないか。

 スポーツ報知では、こんな見出しが躍る。
 スポーツ報知の該当記事

東海大・菅野、まさかの強行指名に涙 父は強い不信感…日本ハム1位


記事中には、こんなことが書かれている。

相模原市内の実家も、静寂に包まれた。祖父の原貢・東海大野球部顧問(76)、父・隆志さん(49)、原監督の妹にあたる母・詠美さん(48)ら一家が勢ぞろい。テレビ中継に見入ったが、日本ハムが交渉権を獲得すると沈黙した。「4月から指名を決めていたということでしたが、事前に指名あいさつは一切なかった。1位指名は光栄です。競合入札もルールにのっとってのことと理解しています。ただ、道義的にこうしたやり方は許されるのでしょうか。残念で仕方がありません」と隆志さんは強い不信感を口にした。貢さんも「事前に話がないなんて。そりゃないよ」と憤った 相思相愛の巨人入りはならず、東海大で会見後に予定されていたナインによる胴上げや、写真撮影は中止。日本ハム入団への現時点の意思について菅野は「さっきの出来事なので、両親と相談してまた決めたいと思います」と明言を避けた。。



 事前の“あいさつ”は、あの世界の礼儀なのかもしれない。しかし、本当に欲しい選手で、事前に“あいさつ”に行ったら、「巨人に決めています。おたくから指名されても行きません。」(だから、指名しないでください・・・・・・)と言われるだろう。それでは、「断ったのに、指名した」と言ってこの家族は今以上に怒るはずだ。

 菅野よ、日本ハムに行け!

 そのほうが、君のためになる。入団したら、原は「勝負の世界は別」とか「親戚だろうと力のない者はダメ」とかなんとか言うかもしれないが、間違いなく周囲は普通に見ないし、結果として君の成長のためにはならない。
 
 他人の釜の飯を食べて強くなって、FAで堂々と巨人に行けばいい。しかし、その時にそう思うかどうかは別。


 それにしても、日本のドラフト制度は中途半端。完全なウェーバーにすれば、重複指名の抽選などありえない。
 Wikipediaから引用するが、完全ウェーバーとは、下記のようなものだ。
 1.シーズン終了時のチーム順位を参考にし、どの指名巡目でも最下位のチームから順に選手を指名する
 2.指名は即ち独占交渉権獲得を意味し、他チームとの競合(抽選など)は起こらない

 しかし、もし、欲しい選手の獲得のために、すでに優勝の可能性のないチームが、わざと最下位になるような不正が行なわれる危険性もあるので、「ロッタリー」という制度と併用しているスポーツもある。アメリカのNBAやNHLなどで採用されているロッタリー制度は、上位の一部指名順をプレーオフに進出できなかったチームの中から抽選(lottery=宝くじ)により決める制度である。ロッタリー対象の順位指名が終わると、以降は通常のウェーバー方式となる。

 こういった明解なルールにすることで、ドラフト対象選手も覚悟してその日に臨めるのだ。

 今のルールのままでは、球団と大学や高校との癒着を促しやすい。お互い相思相愛と宣言すれば、他の球団は遠慮する、というのならこんな曖昧な競争はないだろう。競争相手には、日本的な阿吽の呼吸というか、行間を読むというか、“雰囲気”“空気”で譲歩を押し付けているわけだ。ある意味では非常に“日本的”だが、スポーツの仕組みにおいては、これほどいい加減なものはない。日本ハムは「KYだ」と巨人は言うのだろう。

 完全ウェーバー(&ロッタリー)にすることで、今回のようなことは起こらなくなる。

 選手たちだってFA資格でMLBに挑戦する時代。「生涯一球団」の時代ではない。最初から「好きな球団に入りたい」、そして「FA資格を取ったら、メジャーに行きたい」というのは、同年代の若者が就職に苦労していることと比較すると、あまりにも虫の良すぎる話だろう。まだまだ、これからどうなるかもわからない未熟な若者に多額の投資をするのだ、ということを忘れてはならない。

 なすがまま、その巡り合わせや縁に身を委ねることも、時には大事なのだ。

 ドラフトは特定の選手を取るための争いで契約金が天井知らずに暴騰することを防ぐためでもあるが、いっそ今ならドラフトをなくして自由競争にしたって、それほど財布も潤沢でもないし問題ないのではないか。やめてもいいでしょ、今のようなドラフトなら。

 そもそもプロ野球人気そのものが、風前の灯である。

 もはや、「巨人、大鵬、玉子焼き」の時代は遠く過ぎ去った。「なでしこ、石川遼、ハンバーグ」なのだ!
*現代の子どもの好きなものトップ3には、異論もあるでしょう。アイデアのある方は、ぜひコメントで!
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by kogotokoubei | 2011-10-28 08:41 | 責任者出て来い! | Comments(4)

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by 小言幸兵衛