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アーセナルのベンゲル監督が賞賛した、ありし日の相撲の姿。


 日本では大相撲に関し、なんとも批判的な声がメディアに溢れている今、海外のサッカー界から賛美する声が届いたので、「あらためて、大相撲を考える」シリーズの関連として、この件を紹介したい。

 マンチェスターダービー後のトラブルについて、1995年と1996年に名古屋グランパスエイトの指揮官だったアーセナルのベンゲル監督が、相撲を模範とせよと苦言を呈したのである。

 日刊スポーツから引用する。
日刊スポーツの該当記事

ベンゲル監督、相撲を引き合いに乱闘騒ぎに言及
[2017年12月13日19時23分]

 マンチェスターダービー後にマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティーの選手らがトンネル内で起こした乱闘騒ぎについて、アーセナルのアーセン・ベンゲル監督が相撲を引き合いに出してコメントしたと、13日に英国複数メディアが報じた。

 ベンゲル監督は名古屋グランパスエイトを率いた2年間で相撲のファンになった。同監督は試合後に両チームの間に起こったことに驚かなかった。「ビッグゲームに負けたとき、受け入れるのは難しい。100%相手チームは勝利のお祝いをしている。少し無礼だと感じるものだ」とコメントした。「だからこそ私は相撲が好きなんだ。対戦相手をリスペクする意味から、試合後にどっちの力士が勝ったのか表情からは分からない。名古屋にいたとき、いつも観にいっていた。でも最も興味深かったのは横綱審議委員会だ。良い態度をとっていなかったり、尊敬する心を持ち合わせていなかったら、毎回勝利していたとしても横綱にはなれない」と相撲について説明した。

 ベンゲルが日本にいた2年間、1995年と1996年の名古屋場所の幕内優勝は、貴乃花。
 その2年とも、年間最多勝利は、貴乃花。

 ベンゲルが日本で相撲を観て、相撲における「対戦相手をリスペクト」する姿、横綱の「良い態度」「尊敬する心」に強く印象を受けたその対象は、間違いなく貴乃花だったと察する。

 今、一部のメディアでは、検察と警察を勘違いした詫びをFaxで送るのは非常識だ、とか貴乃花批判の声が続いている。

 私は、たしかに、検察と警察とを間違えたのだろう、と思う。

 検察がどう判断するかで、貴乃花の次の一手が変わるのは当然だ。

 本質から離れた、協会側に立つメディアによる貴乃花バッシングは、止まらないなぁ。

 そもそも、危機管理部長なる年寄が、わざわざ作業服のようなものを着て、会うはずもないことを分かっていながら部屋を訪問することこそが、演出の一つではないか。

 おい、被害者はどっちだ?
 
 加害者は、ベンゲルがかつてその姿、態度を賞賛した、「横綱」だ!

 ベンゲルが賞賛する、勝っても表情を変えることのない「良い態度」で対戦相手を「尊敬する心」を持つ横綱が、今の角界にいるのか?!

 ベンゲルが好きになった相撲の姿が失われていることこそが、今回の傷害事件につながる、今日の角界の構造的な問題ではないのか。

 このベンゲルの発言は、今の横綱のあり方を考えるためにも、もっと取り上げられるべきだと思う。

 Faxがどうのこうの、言っている場合ではないのだよ、メディアの皆さん。
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by kogotokoubei | 2017-12-14 10:58 | 大相撲のことなど | Trackback | Comments(0)

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