噺の話

kogotokoub.exblog.jp
ブログトップ

ある日の、八五郎とご隠居の会話ー「加計の口入れをせず」


八五郎 いますか?
ご隠居 おや、八っつぁんじゃないか、お上がりよ。
八五郎 言われなくても、上がらせていただきやす、よっと。
ご隠居 どうした、今日も、やけにご立腹じゃないか。
八五郎 そりゃぁそうですよ、ご隠居。見ましたか国会。
ご隠居 あれか。国会閉会中審査、ってやつのことだね。もちろん、見たよ。
八五郎 あっしは分かりました。これから都合が悪いことは、「記憶にございません」
    で済むんですぜ。
ご隠居 経産省の柳瀬唯夫審議官が、七回も言った勘定になるようだ。
八五郎 東大法学部出て役人になった秀才は、そんなに記憶力が悪いんですか。
ご隠居 まさか、本当に記憶にないわけがなかろう。
八五郎 二日目に小池の旦那が言ってましたが、なんでまたカケ蕎麦の旦那が、
    三人もの大臣に、ああも簡単に会えるんでしょうねぇ。
ご隠居 普通は、そうはいかんなぁ。どう考えても、「会ってくれ」と上から
    言われたと思うのが、常識だろうな。
八五郎 そりゃそうですぜ。
    カケ蕎麦の旦那とアベの旦那、何度も食事やゴルフを一緒にしていても、
    獣医学部の一件は、まったく話していないと言ってますが、そんなこと
    誰が信じますかってんですよ。
    そうそう、なんか、唐土(もろこし)の難しい言葉で出てきましたね。
ご隠居 あぁ、「李下に冠を正さず」のことだな。
八五郎 そうそう、その「りか」ですわ。あれはカケ蕎麦旦那んとこの大学の名前の
    理科ですか?
ご隠居 そうじゃないよ、八っつぁん。李下だ。
    李下の李は、すもものこと。李下は、すももの樹の下、という意味だな。
    冠は帽子とでも思いなさい。
    だから、すももの樹の下で、帽子がずれても直すようなことをすると、
    すもも泥棒と間違われるから、そういう紛らわしいことはするな、という戒め
    だなぁ。この言葉の前には、「瓜田に靴を容れず」というのがある。
    こっちは、瓜畑で靴が脱げても履き直すようなことはするな、瓜泥棒と間違
    われるぞ、という教訓だ。
八五郎 へぇ、そうなんですか。だったら、アベの旦那は、カケ蕎麦の旦那と、
    あまりゴルフやったり、飯を一緒に食っちゃいけねぇでしょう。
    唐土には「君子危うきに近づかず」ってぇのもあるじゃねえですか。
ご隠居 いいこと言うじゃないか。その通りだよ、八っつぁん。
八五郎 人の上に立つ者が、自分のダチが儲かるように口入れしていると勘ぐられる
    ようなことは、しちゃいけねぇですよ。
    モロコシの言葉を借りるなら、ダチならこそ「加計の口入れをせず」でさぁ。


 オソマツ・・・・・・。

[PR]
Commented by at 2017-07-27 06:57 x
この隠居と八つぁんの掛け合いのファンでして(笑)
志ん生にかかると、こうなります。
じかに冠をかぶらず、おでんにくつをはかず。
後者の理由はこの客は靴はいてるから金を払わないで駆け出すと早いだろうと、おでん屋のあるじが心配するため・・・
Commented by kogotokoubei at 2017-07-27 08:54
>福さんへ

ご愛読ありがとうございます。
志ん生のようには、うまく作れません^^
最初は李下冠の方を「理科」で作れないかと思って、あれこれ考えていたのですよ。
官房長官の名が「すが」ではなく「かん」なら、「理科に菅 無理を正さず」なんてぇのも出来るのですが。
とにかく、八五郎も呆れ返る人たちです。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by kogotokoubei | 2017-07-26 22:36 | 八五郎とご隠居 | Comments(2)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛