噺の話

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「忠臣蔵の落語」のことー今村信雄著『落語の世界』より。


 昨日は、12月14日。

 今はなにごとも新暦がまかり通っているので、一応、赤穂浪士討入の日としておこう。

 ちなみに、旧暦では昨日が11月16日であり、旧暦の12月14日は来月11日。

 国立劇場が開場50周年記念ということで、大劇場では歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」を10月から三ヵ月かけて通し公演を開催中で、今月は最終月で八段目以降だ。

 小劇場では、文楽の仮名手本、二部に分けての通し公演中。

 私の落語愛好家のお仲間の皆さまの何名かが、どちらにも行かれている。
 
 私は、もっぱら忠臣蔵は落語。
 ということで、いったい忠臣蔵にちなんだネタがどれ位あるのだろうかと思い、ある本をめくった。

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今村信雄 『落語の世界』

 今村信雄著『落語の世界』(平凡社ライブラリー)に、「忠臣蔵の落語」という短い章があり、六代目円生の話として、次のようなネタが紹介されている。
 円生の話ー落語には忠臣蔵が沢山使われている。大序兜改めは「田舎芝居」に、三段目の喧嘩場は「浮世風呂」や「よいよいそば」に、四段目の判官切腹は「四段目」「淀五郎」「辻八卦」などに、また五段目の山崎街道は「とけつ」に、七段目の茶屋場は「七段目」に、九段目の本蔵も「九段目」に、十段目の討入は「角兵衛の妻」に、そのほか二段目、六段目や八段目も、マクラばなしに用いられている。

 これを読んで、結構「ゲェッ!?」と唸った。
  
 これだけ円生が挙げている中で、まったく聴いたことのない噺、知らない噺が、多いこと。

 「四段目」「七段目」は、もちろん知っている。

 「よいよいそば」は、一昨年、真打昇進前で夢吉時代の夢丸が、一之輔との二人会で演じた高座を聴いた。
2014年9月20日のブログ

 今思うと、実に貴重な噺を聴けたものだ。


 大序の兜改めを素材にした「田舎芝居」は、八代目正蔵が手掛けていたようだ。
 現役の噺家さんでは聴いたことはないのだが、上方の桂文我が演るらしい。

 文我は、今年2月に大阪で「忠臣蔵通し落語会」を開催した後、7月には京都でも実施し、なんと来年1月14日、紀尾井ホールでも開催予定。
 紀尾井ホールの公演情報から引用する。
紀尾井ホールのサイトの該当公演情報
上方落語会 初春! 桂 文我の「忠臣蔵落語」通し口演
2017年1月14日(土) 開演:10時30分
出演者 桂 文我、桂 米平
曲目「田舎芝居(大序)」「芝居風呂(二段目)」「質屋芝居(三段目)」「立体紙芝居」「蔵丁稚(四段目)」「五段目(五段目)」


 「田舎芝居」も、しっかり予定されている。
 興味津々なのだが、私が行けるかどうかは、今の時点ではなんとも言えない。
 いろいろ野暮用があるのだよ。

 東京地区では、歌や鹿芝居を含むバラエティとしての忠臣蔵落語会はあっても、通し口演的な試みは聞いたことがない。

 それとも、誰か演っているのだろうか。

 史実としての赤穂事件と比べると、いろいろ小言も言いたくなるのが「仮名手本忠臣蔵」を筆頭とした物語の忠臣蔵なのだが、芝居は芝居として楽しむものなのだろう。

 また、それを落語の世界で味わうのも、なかなかオツと言えると思う。

 「四段目」「七段目」のみならず、今後は、さまざまな段を素材とした噺を聴いてみたいものだ。


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Commented by saheizi-inokori at 2016-12-15 21:48
九段目は落語でも知らず(忘れたのかも)にいたので新鮮でした。
通しで普段やらないらしい場をみられたのは幸せでした。
一期一会、ぜひチャンスをつかんでください。
Commented by kogotokoubei at 2016-12-16 08:55
>佐平次さんへ

私も「九段目」は落語でも勉強したことないですね。
歌舞伎に文楽に、忠臣蔵を満喫された師走になったようで、よろしかったですね。
私も、そのうちに、と思っています。
Commented by トシ坊 at 2016-12-31 11:30 x
九段目は1月に春輔師匠が黒門亭で演じますね。
Commented by kogotokoubei at 2017-01-01 09:51
>トシ坊さんへ

そうですか。
貴重な情報、ありがとうございます。
越後への移動中だったため、返事が遅くなり失礼しました。
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by kogotokoubei | 2016-12-15 20:54 | 落語のネタ | Comments(4)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛