噺の話

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落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。

噺を演じることの、難しさ、楽しさ。

 昨日と今日は、テニス仲間との合宿だった。
 年に二回行っており、今回は、初めての場所。
 宿泊は、あしがら温泉の宿、テニスコートはその近くの公営の運動場のコート。
 テニスコートもオム二で問題なかったし、宿も料理、温泉を含めなかなか良かった。
 チェックアウトの際、来年5月の予約をした。

 夕食後はカラオケで懐かしい曲を皆で歌ってから幹事部屋で三次会。
 そして、余興の落語を披露。
 
 同期会とテニス合宿のそれぞれの高座(?)において、一度演じたネタはやりたくないので、最近はネタ選びに悩む。

 これまでは、こんな噺を酒の勢いで披露してきた。

 『道灌』・『金明竹』・『寿限無』・『牛ほめ』・『替り目』・
 『小言念仏』・『千早ふる』・『代書屋』・『高砂や』・
 『居酒屋』・『うどん屋』・『雑排』・『厩火事』・『買い物ブギ』・
 『看板のピン』・『天災』・『目黒のさんま』・『紙入れ』・
 『元犬』・『持参金』・『三方一両損』・『たらちね』・『そば清』・
 『親子酒』・『藪入り』・『子ほめ』・『夜の慣用句』・
 『あくび指南』・『転失気』

 これに、先月の同期会で演じた『二人癖(のめる)』が加わる。京都でのもう一席は、テニス合宿でウケた『夜の慣用句』だった。

 しかし、この喬太郎の新作、京都でのウケは今一つだった。すべった、あるいは、蹴られたと言って良いだろう。少し油断していたのかもしれない。
 飲みすぎたこともあり、飛ばした部分もあった。
 なんとか、『二人癖』で面目は保った、と自分では思っている。

 今回の一席は、京都でまあまあだった『二人癖』に決めていた。元になる音源は八代目春風亭柳枝。
 もう一席は何にするか迷っていた。
 最近はラジオ番組を録音しておいて、後で携帯音楽プレーヤーで聞くことが多く、NHKラジオの「すっぴん」で喬太郎二人会という企画の日に、林家彦いちが、彼がNHK新人演芸大賞で優勝した時の新作『睨み合い』を披露していたのを聞いた。
 短縮版でもなかなか楽しく、「これかな」と思い、京浜東北線を田園都市線に替えるなどして演じることにした。

 さて、昨夜どうなったのか。

 まず、『睨み合い』を10分ほどで披露。おばちゃん達の会話のギャグ(缶詰に蛾が入って解雇(蚕)になった)などは結構ウケた。
 続いて『二人癖』。こちらもまあまあ。
 テーブルの上に座布団を敷いた高座から降りようとすると、いつもは寝る人が、「もう、終わるの・・・・・・」。
 他の人からも、「もう一席!」という無茶ぶり。
 要するに、短くした『睨み合い』は、少し長いマクラという理解だったようだ。
 
 ゲッ、と思ったが、これも酒の勢いだろうなぁ、やる気になった^^
 実は、最近よく聴いていたのが、志ん朝と小三治の『子別れ』だった。
 志ん朝は大須での「上」「下」で、「中」の部分は地での説明が中心。
 小三治は、しっかり「中」も語った、本多劇場での歴史的な名作。
 次回のネタとしては「下」の『子は鎹』を考えていたものの、今回披露するつもりはなかった。もちろん、聴くだけで稽古もしていない。

 しかし、せっかくのアンコール(?)の声。
 思い切って、小三治版を元に『子は鎹』を始めたのだった。

 番頭さんが熊さんを長屋に訪ねる場面から。
 どうなるかと思いながら進めたのだが、この噺、結構頭に入っていた。
 また、演っていて、自分で楽しくなったのだ。
 熊さんにも、亀にも、お徳さんにも、結構感情移入できたように思う。

 一瞬だが、登場人物が勝手に話し出す、という感覚もあった。

 聞き手は皆、鎹も玄能も知っている年齢層^^
 サゲも無理なく分かってもらえたようで、終わってからも「良かったよ」の」声。

 不思議だねぇ。
 演るつもりのなかった噺なのだが・・・・・・。

 以前演じてウケたネタは、やはり甘く見た部分があるのだろう、先月の『夜の慣用句』は、すべった。

 そして、次回のネタのつもりで、小満んの高座との違いを確認するためもあり、結構集中して小三治の音源を聴いたこと、そして、あの小満んの名演に出会ったことが、予想外の三席目を、なんとか無事に演じさせてくれたように思う。

 自分で演じてみて、あらためて落語という芸の難しさを京都で感じ、今回の合宿では、その楽しさを味わった。

 しかし、来年9月開催となった同期会で、図に乗って甘く見ると、またすべるに違いない。

 とはいえ、人情噺への扉を開いてくれた今回の『子は鎹』の経験は、きっと忘れないだろう。
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Commented by saheizi-inokori at 2016-12-04 20:56
いよいよ達人の域に達したようですね。
録音はしないのですか。
Commented by kogotokoubei at 2016-12-05 08:56
>佐平次さんへ

ご隠居、冗談がきつい^^
とはいえ、佐平次さんも、ぜひお孫さんに聞かせてあげてはいかがですか。
喜ばれると思いますよ。
Commented by 生禿 at 2016-12-05 13:56 x
是非!ユーチューブで聴かせて下さいよ~
Commented by kogotokoubei at 2016-12-05 17:32
>生禿さんへ

お久しぶりです。
いえいえ、とんでもない。
仲間内で、一杯飲んでの余興なので、とても他の方にお聞かせできるようなものじゃござんせん^^
Commented by 麻生 at 2016-12-06 20:11 x
テニスなさるのですね。わたしはルールもろくに知らないのですが、華やかなイメージです。

そういえば、志賀伯という作家が一風変わったテニス漫画を描いています。最初はナンダコリャと思ったのですが不思議に楽しくて。きっと、この作家さんも、若いころテニスやっていたのでしょう。
Commented by kogotokoubei at 2016-12-07 12:04
>麻生さんへ

それほど華やかでもないと思いますよ^^

その漫画は知りませんでした。

かつて「テニスボーイ」なんて漫画もありましたね。
最近(?)では「テニスの王子様」かな、読んでないけど。
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by kogotokoubei | 2016-12-04 17:59 | 幸兵衛の独り言 | Comments(6)

落語のことを中心に、ときたま小言や独り言。


by 小言幸兵衛