今年のマイベスト十席
2014年 12月 29日
まず、この一年の落語会や寄席(定席)に行った回数、そして聴いた落語の高座数は次のようになった。
ちなみに、昨年二回に分割した内容を、一回で書くので、少し長くなりますことを、ご了承のほどを。
1月 5回、27席(寄席1回-末広-)
2月 3回、12席
3月 5回、33席(寄席1回-末広-)
4月 4回、20席
5月 3回、12席
6月 3回、14席(寄席1回-池袋-)
上半期 23回-寄席3回-、118席
7月 5回、28席(寄席2回-末広・池袋-)
8月 3回、20席(寄席2回-国立・鈴本-)
9月 5回、34席(寄席2回-浅草・末広-)
10月 4回、20席(寄席1回-鈴本-)
11月 4回、16席
12月 7回、35席(寄席2回-末広・末広-)
下半期 28回-寄席9回-、153席
年間合計 51回-寄席12回-、271席
ちなみに昨年の回数が58回、一昨年は48回、その前年が47回。昨年が、少し多すぎた^^
昨年寄席は16回、一昨年が8回。今年は後半意識して行って、12回。このくらいがちょうどいいような気がする。
落語会と寄席、週に一回行ければ御の字と思っているので、十分に回数はこなせた(?)と思う。
さて、マイベスト十席候補を並べる。
ちなみに、昨年は35席、一昨年は34席だった。さて、今年はどうなったのか。
(1)古今亭菊之丞『士族の鰻』(『素人鰻』)
>みなと毎月落語会 麻布区民ホール 1月21日
(2)五街道雲助『初天神』
>雲助蔵出し ぞろぞろ 浅草見番 1月25日
(3)桂宮治『宿屋の仇討』
>柳家三三独演会 横浜にぎわい座 2月4日
(4)笑福亭鶴志『時うどん』
>横浜にぎわい座上方落語会 2月15日
(5)五街道雲助『按摩の炬燵』
(6)五街道雲助『らくだ』
>らくご街道 雲助五拾三次 -酒- 日本橋劇場 2月19日
(7)柳家権太楼『火焔太鼓』
>渋谷に福来たるSPECIAL 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール 3月1日
(8)桃月庵白酒『今戸の狐』
>新宿亭砥寄席 新宿文化センター 3月7日
(9)古今亭志ん輔『明烏』
(10)桂小文治『野ざらし』
>国立名人会 国立演芸場 3月22日
(11)五街道雲助『花見の仇討』
(12)五街道雲助『反対俥』~『干物箱』
>雲助蔵出し ぞろぞろ 浅草見番 4月5日
(13)五街道雲助『夜鷹蕎麦屋』
>ざま昼席落語会 ハーモニーホール座間 4月12日
(14)入船亭扇遊『厩火事』
(15)入船亭扇辰『藁人形』
>入船亭扇遊・入船亭扇辰 二人会 日本橋社会教育会館 4月22日
(16)柳家三三『粗忽の釘』
>J亭落語会 柳家三三独演会 JTアートホール 5月8日
(17)柳家喜多八『お直し』
>落語睦会 国立演芸場 5月21日
(18)古今亭志ん輔『お直し』
>池袋演芸場 六月上席 夜の部 6月5日
(19)五街道雲助『宮戸川~通し~』
>らくご街道 雲助五拾三次 -大川- 日本橋劇場 6月19日
(20)柳家小満ん『有馬のおふじ』
>柳家小満んの会 関内ホール(小ホール) 7月17日
(21)春風亭一朝 『宿屋の富』
(22)春風亭一朝 『淀五郎』
>県民ホール寄席-馬車道編- 春風亭一朝独演会 関内ホール 7月30日
(23)古今亭志ん輔『酢豆腐』
>国立演芸場 8月上席 8月9日
(24)露の新治『胴乱の幸助』
>第33回 三田落語会 夜席 仏教伝道センター 8月23日
(25)柳家喬太郎『任侠流山動物園』
>浅草演芸ホール 9月上席 夜の部 9月4日
(26)橘家圓太郎『算段の平兵衛』
>ざま昼席落語会 三遊亭吉窓・橘家圓太郎 ハーモニーホール座間 9月13日
(27)柳家小満ん『寝床』
>柳家小満んの会 関内ホール(小ホール) 9月26日
(28)柳家権太楼『鰻の幇間』
>第27回 大手町落語会 日経ホール 10月11日
(29)入船亭扇辰『五人廻し』
> 通ごのみ 扇辰・白酒二人会 日本橋劇場 10月23日
(30)桂九雀『土橋萬歳』
>第57回 人形町らくだ亭 日本橋劇場 12月25日
昨年、一昨年に比べ30席と少なかった。それも、6月までの上半期で19席あったのだが、後半は11席。寄席を除く落語会の回数は、前後半ほぼ同じだったにも関わらず、である。これは、巡り合わせとしか言いようがないなぁ。
選ぶに当たって、昨年まで踏襲してきたルール、一人の噺家から一席、という縛りを今年も継続するのかどうか。
今年の30席のうち、複数ノミネートされた噺家さんは、五街道雲助(7席)、柳家権太楼(2席)、古今亭志ん輔(3席)、入船亭扇辰(2席)、柳家小満ん(2席)、春風亭一朝(2席)の六人。高座の数で18席と、六割になる。
熟慮(?)の結果、今年も一人一席ルールとした。どうしても、好きな噺家さんの会には数多く通うことになる。しかし、できるだけ多くの噺家さんの名演を記録に残しておきたいという思いを優先した。
悩みに悩み、決めた。それでは、マイベスト十席を発表!
(1)古今亭菊之丞『士族の鰻』(『素人鰻』)
みなと毎月落語会 麻布区民ホール 1月21日
->神田川の金を演じる巧みな芸。骨太の菊之丞発見!
(2)桃月庵白酒『今戸の狐』
新宿亭砥寄席 新宿文化センター 3月7日
->古今亭の伝統の継承者として、着実に芸の幅を広げていることを示した好高座!
(3)五街道雲助『花見の仇討』
雲助蔵出し ぞろぞろ 浅草見番 4月5日
->旬な噺で、見番にも見事な花を咲かせた至芸。その後の墨堤散歩も懐かしい!
(4)入船亭扇辰『藁人形』
入船亭扇遊・入船亭扇辰 二人会 日本橋社会教育会館 4月22日
->千住を舞台にした珍しい、暗いネタをしっかり。やはり目の離せない人!
(5)柳家三三『粗忽の釘』
J亭落語会 柳家三三独演会 JTアートホール 5月8日
->滑稽噺の三三の面目躍如。無駄なクスグリなし、話芸で描き出す夫婦の物語!
(6)古今亭志ん輔『お直し』
池袋演芸場 六月上席 夜の部 6月5日
->私もリクエストしたネタでの池袋での高座。古今亭の十八番をしっかり継承した!
(7)春風亭一朝 『淀五郎』
県民ホール寄席-馬車道編- 春風亭一朝独演会 関内ホール 7月30日
->淀五郎と仲蔵との場面が蘇る名演。優秀な弟子が育つはずだ!
(8)柳家喬太郎『任侠流山動物園』
浅草演芸ホール 9月上席 夜の部 9月4日
->喬太郎が浅草で演じた白鳥の新作には、大衆芸能のエキスが集約されていた!
(9)柳家小満ん『寝床』
柳家小満んの会 関内ホール(小ホール) 9月26日
->関内での手作りの会で出会った、師匠文楽の芸を継承する見事な高座!
(10)柳家権太楼『鰻の幇間』
第27回 大手町落語会 日経ホール 10月11日
->会場の問題はさておき、権太楼ワールドが花開いた名演を外せない!
さて、今年もなんとかマイベスト十席を選ぶことができた。
次は、特別賞(?)の発表。
まず、寄席の高座から「寄席の逸品」を、今年前半と後半一席づつ選びたい。
その時のブログの記事も一緒に紹介したい。
寄席の逸品賞・上半期
柳家小はん『親子酒』 (10分)
新宿末広亭 正月二の席 夜の部 1月17日
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金馬の代演。こういうことも寄席ならでは、である。私は、小はんの何とも言えない
味が好きだ。ところどころに、「えっ?!」と驚かせるクスグリがあったりする。
息子との禁酒の約束を破って飲み始めた親父。女房に向かって
「乾きもんがありゃぁいいよ。乾きもんたって、おまえのことじゃない」とか、
酔っ払った親父を見て怖い形相をしている女房に、
「屋根瓦だって雪化粧すりぁ、もう少し色気があらぁ」なんて、いいよねぇ。
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寄席の逸品賞・下半期
金原亭馬の助『権助芝居』 (17分)
新宿末広亭 9月中席 昼の部 十代目馬生三十三回忌追善興行 9月15日
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番頭が足らなくなった役者の代りにしようと権助を呼出し、「村芝居で十八番は
何だった?」と聞くと権助が「18番は、村長の電話番号」に、無性に笑えた。
七段目で権助のお軽が二階から飛び降りて客席から野次られ、「今年のお軽は、
マツコデラックス」でサゲた。その後、お約束の百面相。
大黒→恵比寿→達磨大師→線香花火→カチカチ山の狸、をしっかり。
こういう芸、ぜひとも若手に継承して欲しいものだ。
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そして、特別賞をもう一つ。
1時間27分の、私の経験した最長時間の高座に捧げたい。
圓朝に挑戦賞
むかし家今松『仇討 札所の霊験』
むかし家今松 独演会・秋 国立演芸場 11月8日
長講お疲れ様で賞、などと言う名にするには、あまりにも失礼な高座。
今松の挑戦心に敬意を表したい。
さて、マイベスト十席と特別賞の選定もお開き。
今年も、拙ブログにお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
今年も1年間、貴ブログの記事を楽しみました。
どうぞ良いお年を。
新治『胴乱の幸助』、圓太郎『算段の平兵衛』、九雀『土橋萬才』の上方ネタを迷いながらも選外としましたが、どれも選ばれていても不思議のない高座でした。
十に絞ることに無理があります^^
しかし、決めた以上は選ばなければならない、男の辛さ!
ほめ・くさんの明日の記事が楽しみです。
本年も、お世話になりました。
やっぱり落語無き人生は耐えられないかな。
来年もまた楽しくやりましょう。
せんじつラジオで大瀧エイイチの徹夜マージャンの歌とかいうのを聴きました。
一周忌にちなんだ放送だったのかな。
ベスト十席を選びためにブログの記事を読み返していて、寄席の良さを、もう少し書けないものかという思いが募り、来年の課題です。
今年の重要なニュースは、初めて行った関内の小満んの会、そして連雀亭です。
初席も連雀亭に行こうかと思っております。
もし、ご一緒できるなら嬉しい限り!
来年もよろしくお願いします。
繋ぎの芸、寄席ならではの芸に光があたると何かこちらまで嬉しくなります。
今年は幸兵衛さんとお仲間になることが出来まして、たいへん印象深い年となりました。
来年もまた宜しくお願い申し上げます。
今では数少ない“逸品”と言える高座に出会えると、他の出演者が拙くても我慢できます。
今年お会いできて、非常に楽しい時間を過ごさせていただき、ありがとうございます。
来年もよろしくお願いします。
今年のマイベスト十席、読ませていただきました。
今年も楽しいブログありがとうございました。来年も楽しみにしております。
拙者は今年かなり落語を聴きにいきました。良い落語に出会えました。
今年のナンバーワンは十月の末廣亭余一会柳家小満ん独演会に出演された幻の噺家柳家小のぶ師匠の火焔太鼓でした。素晴らしくて感動です。柳家が火焔太鼓って所もレアでした。\(^o^)/
どうぞ良い年をお迎え下さい。