日本のプロ野球CSとMLBのポストシーズンで、また思うこと。
2014年 10月 19日
テレビで観ることはなかったが、日本のプロ野球のクライマックスシリーズ(このネーミング、あまり良くないねぇ)のここまでの結果や、MLBのポストシーズンの状況を思うと、3年前に書いたことだが、日本のドラフト制度の問題点を思わないわけにはいかない。
2011年10月28日のブログ
以前の記事の内容と重複するが、ご容赦を。
この内容は、菅野がドラフトで日本ハムに指名されたにも関わらず拒否したことから書いた内容である。
三年前、私は、菅野に日本ハムに行け、とブログで書いた。
しかし、彼は日本のいい加減な制度の抜け穴を通って、浪人して巨人に入団した。
経験を積んでから、原が健在なら、FAで伯父さんの球団に入ることだってできるのに。
ドラフト制度を度外視して巨人に入団した菅野が今年あのようになったことは、居酒屋のアンチ巨人同士のネタとして、“自業自得”と私は思うが、まぁそれは別にして、ドラフト制度について。
日本のドラフト制度は中途半端である。完全なウェーバーにすれば、たとえば重複指名の抽選などもありえない。
Wikipediaから引用するが、完全ウェーバーとは、下記のようなものだ。
1.シーズン終了時のチーム順位を参考にし、どの指名巡目でも最下位のチームから順に選手を指名する
2.指名は即ち独占交渉権獲得を意味し、他チームとの競合(抽選など)は起こらない
青木の所属するロイヤルズは、過去成績が低迷したので、ドラフト上位で選手を指名できた。
上位で指名された選手の活躍が、ワールドシリーズ進出の大きな要因であることは明白だ。ホズマーやゴードンはドラフト一巡目で獲得できた選手である。ジャイアンツのキーマンである捕手のポウジーも、弱かった時代の第一巡目指名での獲得選手。
アメリカでは、もし、欲しい選手の獲得のために、すでに優勝の可能性のないチームが、わざと最下位になるような不正が行なわれる危険性もあるので、「ロッタリー」という制度と併用しているスポーツもある。アメリカのNBAやNHLなどで採用されているロッタリー制度は、上位の一部指名順をプレーオフに進出できなかったチームの中から抽選(lottery=宝くじ)により決める制度である。ロッタリー対象の順位指名が終わると、以降は通常のウェーバー方式となる。
こういった、いわばスポーツマンシップに反するような行為を規制するルールにすることで、特定チームばかりが優秀な選手を獲得することを防げるし、ドラフト対象選手も覚悟して臨めるのだ。
日本のプロ野球のルールのままでは、球団と大学や高校との癒着を促しやすい。お互い相思相愛と宣言すれば、他の球団は遠慮する。そして、万が一意図しない球団に指名されても、菅野のように、“浪人”が許される。
競争相手には、日本的な阿吽の呼吸というか、行間を読むというか、“雰囲気”“空気”で譲歩を押し付けているわけだ。ある意味では非常に“日本的”だが、スポーツの仕組みにおいては、これほどいい加減なものはない。
三年前に菅野を指名した日本ハムを「KYだ」、と巨人は思ったことだろう。しかし、日本ハムは、まったく不正をしたわけではない。
繰り返しになるが、日本のプロ野球のドラフト制度は、完全ウェーバー制度にすべきだろう。
完全ウェーバーで、そのルールに従わなかった場合は、以降そのルールで成り立っているスポーツ界には参加できない、というくらいに徹底すべきだ。毎年どのチームが強くなるかわからない、という仕組みが日本にも必要だ。
だから、弱い地元チームを何十年も応援するファンにも夢がある。その好事例が、カンサスシティの今年の光景である。
経営する新聞やテレビを笠に着たオーナーがいる特定の球団に優秀な選手が集まるような、市場原理主義的、新自由主義的な状況は、そろそろお開きにして欲しい。
最後は、居酒屋のアンチ巨人の言葉で締める。
今年の巨人は、ドラフト制度を否定するゴリ押しで菅野を入団させたので、“罰が当たった”のである!
ではそれ以外にどのような成績のチームをCSに出場させるのかということで私的に思う事は、得失点のより優れたチームが良いと思うのです。
レギュラーシーズンには序盤で10-0のような緊張の切れたような試合も随分ありますが、そういった試合になっても両チームがさらに一点でも追加点を取りに行く姿勢を見せに行く事に繫がると思うからです。
そういう姿勢こそがその試合の勝敗とは別にゲームに見どころを少しでももたらすのではないかと思うのです。
お客にそういう試合への取り組み方を見せる事もプロとして評価されるべきじゃないですかね。
なるほど、サッカーのように、得失点差を考慮する仕組み、というのも一考の価値があるでしょう。
私は、CSはいろいろ方法がありえるかと思いますし検討の時間はあるでしょうが、ドラフトの完全ウェーバー制への移行は、待ったなしだと思います。